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選手育成

選手育成のコンセプト

選手育成を考える場合、絶対に忘れてはならない重要な言葉があります。
それは「Players First!」、すなわち「プレーヤーを第一に考える」です。
日々いろいろな次元で何かを判断する場合、あるいは改革等で困難なチャレンジが生じる場合、そのときに必ず立ち返るべき言葉です。いろいろな問題や困難はあるかもしれません。しかし、子どもたちにとって何が一番良いのか、という基準で物事を考えて、乗り越えていきたいものです。

つねに立ち返るべき合言葉  "Players First!"

国内の「勝った」「負けた」ではなく、常に世界をスタンダードに

JFA技術委員会では、10年ほど前から「世界を基準とした強化策の推進」を掲げています。世界という基準を明確に持ち、その中で闘っていくために必要なことは何か、という観点を常に失わずに、日々の強化育成を進めていくことが不可欠であると考えています。そして、今、私たちは世界トップ10を目指しています。

しかし、当然のことながら、漠然と「目指す」と口にすれば目指すことになるかというと、そうはいきません。具体的にアプローチしていかなくては、決して達成に近づいてはいきません。そのため以前から、日本が出ていようがいまいが各年代の世界大会を視察し、テクニカルレポートを作成するようにしています。それは、下図のサイクルを実際に推進させる非常に重要な活動です。

この活動は単に大会の報告をすることだけではありません。ここから課題を抽出し、その内容にしたがって課題のシナリオを作成、そして各年代の日本代表チーム・ユース育成(トレセン)・指導者養成といったところで必要な措置をとり、課題の克服を試み、そして再び各カテゴリーの世界大会にチャレンジするというサイクルです。すなわち、課題を見出し、それを解決するためのシナリオを作成し、それを必要なところに伝えていき実施してもらうことがなければ、このスタディの意味はありません。

その内容を日本サッカー界全体に頒布して、今後の強化育成に関する情報や方向性の共有化をはかり、日本全体のレベルアップを図っていくことを目指しています。
それには、テクニカルスタディの内容をレポートにまとめ、それ自体を発信することはもちろんですが、そればかりでなく、それを、短期的なものは代表チームへ、中期的なものはユース育成、そして指導者養成へ、長期的なものはグラスルーツへと、さまざまな技術委員会の施策に反映させ、例えば指導指針の作成、ナショナルトレセンのテーマや内容の設定、指導者養成の内容検討、各プロジェクトの活動、フットボールカンファレンス・テクニカルニュースでの発信等、さまざまな形で活用されているのです。

世界のサッカーは刻々と発展し続けています。その傾向を常に追ってキャッチアップしていくことが、現代のサッカーで世界と闘っていく上で不可欠です。
そのための試みとして、テクニカルスタディグループ(TSG)を編成し、動向を分析してテクニカルレポートを作成し、それに基づいて強化を進めていくことが、世界でも重視され世界のトップレベルのサッカーの常識となっています。
国際サッカー連盟(FIFA)でも1966年より、FIFA主催の大会にエキスパートによってテクニカルスタディグループを編成し、大会前の各チームの準備の取材、大会開催時の各試合に対する即時のコメント、マンオブザマッチ等の決定の他、テクニカルレポートを作成しています。その役割は、サッカーの変化の動向を分析し、戦術面の発展を各国協会に伝達し、世界中の指導者が日々のトレーニングに活用できるようにするというものです。また、サッカーそのものが常に発展し続けるように検討し見解を示すのもこのFIFAのTSGです。
JFAでは、1998年のFIFAワールドカップ、2002年の自国開催のFIFAワールドカップからこの活動を本格化させました。現在ではA代表の大会に限らずオリンピック、U-20、U-17、女子といった大会、また世界大会ばかりでなくアジアでの大会、あるいはそれら世界大会から得られた見解と比較すべき日本の現状はどうなのか、といった観点から、ユース各年代の国内の大会のテクニカルスタディも実施するようにしています。

三位一体:代表強化、ユース育成、指導者養成+普及 の総合的アプローチ

"世界"と対等に闘うために

日本サッカー協会技術委員会では、「日本が世界のファーストランクの国々と対等に闘う力をつけるためには何をすればよいか」という命題のもと、日本サッカーの強化構想として「三位一体の強化策」を掲げてきました。
「三位一体の強化策」とは、①代表強化、②ユース(若年層)育成、③指導者養成という3つの部門が同じ知識・情報を持ち、より密接な関係を保ちながら、選手の強化育成と日本サッカーのレベルアップを図るというシステムです。各年代のワールドカップ等で分析・評価・抽出した「日本サッカーの課題」は、その3つの部門を通じ、日本サッカー界全体に展開されています。
三位一体の言葉の通り、それぞれは密接にかかわりあっており、日本サッカーを強化しようと思えば、それらすべてを統合して向上させていく必要があります。
代表の強化は、代表となった選手を集めての短期の強化のみでなく、日々の所属チームでのトレーニングによってなされるもの、また、1人の選手は大人になったら突然うまく強くなるものではなく、ユース年代からの育成の積み重ねによって強化されていくものです。ユース育成を怠っている国は長続きしないということは、世界を見ても明らかであり、トップレベルの強国あるいはトップクラブは、ユース育成を非常に重要視しているところばかりです。日本では、ナショナルトレセンを頂点とするトレセン制度によって、日本全体のユース育成の枠組を整え、さらにエリートプログラム、JFAアカデミー等によってレベルアップを図っています。
そして、そういった選手たちを日々指導するのは指導者であり、質の高い選手の育成は、指導者による日々の指導のレベルが高くなくしてはあり得ません。つまりは良いユース育成をしようと思えば、指導者の質の向上が不可欠であるということです。そのために、より多くの、より質の高い指導者の養成を目指し、コースの増設、再教育の充実に取り組んでいます。

グラスルーツなくして代表の強化はない

ポスト2002、2002FIFAワールドカップ以降、従来のこの構想の中に欠けていた概念である普及の重要性に着目し、「三位一体+普及」と修正し、キッズプログラムをはじめとしたさまざまな取り組みを開始しています。グラスルーツなくして代表の強化なし!キッズをはじめとするサッカーを愛する多くのサッカーファミリーの存在あってこそ、その国のサッカーは厚くなり、総合力がついていくものと考えています。
以上のように、日本サッカー協会技術委員会が掲げる「三位一体+普及」とは、それぞれが日本サッカーの強化・普及のために、一体となって同じ方向を向いて、短・中・長期的取り組みをそれぞれに推進していくことが不可欠である、という概念です。

長期的視野に立った選手の育成

「長期的視野に立った選手の育成」。これは、JFAがユース育成に掲げている、非常に重要な考え方です。 目先のその時々の勝利ではなく、一人の選手が自立期においていかに大きく成長するのかを第一の目的とする。人間の器官・機能の発達速度は一様ではなく、子どもは大人のミニチュアではない。ある課題に対して吸収しやすい時期としにくい時期がある。最も吸収しやすい時期にその課題を与えていくことが、その選手を最終的に一番大きく成長させることにつながる。ということです。
そのために、「一貫指導」の必要性をうたっています。これは何も、一貫校や一貫した複数のカテゴリーを含むクラブなどでなくてはできない、という意味ではなく、日本の指導者全体でこの考え方を共有し、種別を越えて選手が、チームや指導者が移り変わっていく中にあっても、皆がその選手の将来、全体像を意識してそれぞれの担当の年代を指導する、という「考え方」です。
大きな絵、全体像を完成させていくために、一人の選手が成長していく過程で、多くの指導者がかかわり、リレーをしていく。それぞれの年代がその年代に適した形で充実しているほど、最終的に大きく輝くことができる。そのことを、携わる指導者全員が意識しておくことが大前提となります。
そのためには、発育発達の年代別の心身の特徴を知っておくことが大切で、指導者養成にも必須の内容として盛り込まれています。発育発達上の特徴があるからこそ、この考え方が必要になるのです。勉強し、頭には入っていても、日々ある特定のカテゴリーのチームを指導していく中にあっては、なかなか実践しがたいものかもしれません。
JFA技術委員会は、各年代別の指導指針を作成し提示しています。2000年までは一つのものを出していましたが、2004年には、U-6からU-16まで、2歳刻みの指導ガイドライン、指導指針を出しました。それは、年代に応じてそのときにすべきことをする、という点を強調したかったからです。
その一方で、全体像を知ってほしいと考えます。全体像を知った上で、担当の年代の指導にあたるのが理想と考えています。全体像の中の部分としての特定の一段階としてのその年代、という認識を持つことが、長期的視野にたった選手の育成、という考え方のスタートポイントとなるのです。

日本が進むべき方向性 Japan's Way

日本は世界のサッカーの発展傾向を見続け、海外の強豪から多くを学びながら、自国のシステムを整え、発展を遂げてきました。世界の強豪国を真似たり、相手の特徴を受けて対応することで戦わざるを得ない時代もありましたが、世界トップ10を目指すため、世界に打って出ていくにはそれだけでは不可能です。
国内の勝った負けたを越えて、日本が世界のトップに追い付き追い越すことを目指していくためには、今後も世界のサッカーの発展傾向を見続け、また学び続けていくとともに、強豪のコピーをするのではなく、日本の良さを生かした日本人らしいサッカーを追求し、確立する必要があります。
日本には日本の特徴があります。体格やパワーで勝るわけではないですが、技術力(足首の柔軟性等)、俊敏性、組織力、勤勉性、粘り強さ等、またフェアであることがFIFAテクニカルレポート等でも認められている日本の特徴です。その特徴を生かした日本人らしいサッカーのイメージを体現したのが、2011年ワールドカップで体格やパワーで勝るアメリカやドイツを相手に戦ったなでしこJAPANのサッカーではないでしょうか。また、日本の特徴がチームだけではなく、選手も認められ、男女ともヨーロッパの強豪クラブで活躍するようになっています。
足りないものは高める努力をしつつも、世界基準よりも勝る日本人のストロングポイントをさらに伸ばしていき、それを活かして日本人らしいスタイルをもって戦っていくJapan's Wayとは、特定のチーム戦術、ゲーム戦術を指す言葉ではなく、日本人の良さを活かしたサッカーを目指すという考え方そのものであり、イメージの共有のための言葉です。そしてそのイメージを共有し、そのための準備となる「基本」、育成年代であればこそ身につけられるテクニック(技術+判断)、持久力(運動量)、攻守に関わり続ける個人戦術を取得させることを、育成年代の幹として共有し、取り組んでいきたいと考えています。
そして、この世界基準自体も向上していくことを忘れてはなりません。 世界も努力を続けていて、進歩を止めません。追いつき追い越すことを目指す私達は、それ以上の努力が必要です。

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