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女王としてのリスタート~女子オリンピック予選プレイバック 2012年ロンドン大会~

2016年02月28日

女王としてのリスタート~女子オリンピック予選プレイバック 2012年ロンドン大会~

リオデジャネイロオリンピック出場を目指す、なでしこジャパン(日本女子代表)は、出場権2枠をかけて、2月29日(月)から大阪市で行われるアジア最終予選に挑みます。女子サッカーが初めてオリンピックに登場した1996年大会から現在まで、過去5大会は、いずれも厳しい予選を戦ってきました。

ここでは、2012年のロンドン大会の最終予選を振り返ります。

2011年7月17日、なでしこジャパンは、アメリカを破り、FIFA女子ワールドカップドイツ2011で優勝しました。

「今回の結果を、世界の人たちはフロック(まぐれ)だと思っていると思います。だから、もう一度、やるしかありません。まぐれに2度目はありませんから」(永里(現・大儀見)優季)

その手始めが、翌年のロンドンオリンピック出場を賭けたアジア予選でした。ワールドカップ決勝から2か月半後、なでしこジャパンは疲れを癒す暇もなく、中国山東省の済南に乗り込みました。予選形式は、今回のリオデジャネイロオリンピック予選と同じ。中国、朝鮮民主主義人民共和国、韓国、オーストラリア、タイ、そして日本の6チームで総当たりのリーグ戦を行い、上位2チームに出場権が与えられます。

世界チャンピオンとして受けて立つ側に回ったなでしこジャパンは、中国沿岸部の蒸し暑い気候やピッチコンディション、そして成長著しいアジアのライバルに苦しみます。若手中心のメンバー構成で戦ったタイ戦は前半無得点(最終スコアは3-0)。豊富な運動量で後半勝負に賭けてきた韓国の逆襲を凌ぎ、インターバルが48時間以下で戦ったオーストラリア戦にも勝利。なでしこジャパンは、苦戦を強いられながらも白星を並べていきます。

3連勝で迎えた9月8日、第4節の朝鮮民主主義人民共和国戦。勝てば五輪出場が決まるこのゲームで、日本は永里(現・大儀見)の仕掛けから先制点を奪いましたが、後半のアディショナルタイムに痛恨の失点を喫します。手にしかけていた勝利を取りこぼし、ピッチ上で悔し泣きする選手も。なでしこジャパンの五輪出場は、最終節に持ち越されたかに思われました。

しかし、日本を勝ち点差2で追っていた中国が、同日夜、オーストラリアに敗れます。この結果、最終節に敗れても日本が2位以内になることが確定。なでしこジャパンのロンドン五輪への出場が決まりました。最終節の中国戦も勝利して、苦しかったアジア予選を1位で突破。これ以上ない形で、世界の頂点を目指す再スタートを切りました。

翌2012年のロンドン五輪でも、なでしこジャパンはブラジル、フランスといった強豪を退けて決勝に進出。8万人を集めたウェンブリースタジアムでの決勝は、アメリカに1-2で惜敗しました。しかし、GK福元美穂のキックに始まり、イレブン全員を経由して生まれた大儀見優季の追撃弾など、サッカーの母国イングランドの観衆が熱狂するほどの好ゲームを展開しました。

このロンドン五輪銀メダル獲得に続き、2015年の女子W杯カナダ大会でも、なでしこジャパンは準優勝。押しも押されもせぬ女子サッカー強豪国として、世界に一目置かれる存在になっています。

ロンドンオリンピック2012 アジア最終予選 メンバー

GK:#1 海堀あゆみ、#12 福元美穂
DF:#2 近賀ゆかり、#5 矢野喬子、#14 上尾野辺めぐみ、#3 岩清水梓、#15 鮫島彩
#16 田中明日菜、#4 熊谷紗希
MF:#10 澤穂希、#8 宮間あや、#9 川澄奈穂美、#6 阪口夢穂、#13 宇津木瑠美
FW:#7 安藤梢、#18 丸山桂里奈、#11 大野忍、#17 永里(大儀見)優季
#20 永里亜紗乃、#19 髙瀬愛実

女子サッカー アジア最終予選(リオデジャネイロオリンピック2016)

日程キックオフ(予定)対戦カード(会場)
2/29(月) 19:35 vs  オーストラリア女子代表(キンチョウスタジアム)
3/2(水) 19:35 vs  韓国女子代表(キンチョウスタジアム)
3/4(金) 19:35 vs  中国女子代表(キンチョウスタジアム)
3/7(月) 19:35 vs  ベトナム女子代表(キンチョウスタジアム)
3/9(水) 19:35 vs  朝鮮民主主義人民共和国女子代表(キンチョウスタジアム)

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