ニュース
#23 ACCトーナメント準々決勝
2011年10月30日
本日から、ACCトーナメントが開始されます。
ACCと言うのは、アトランティック・コースト・カンファレンスと言って、女子サッカーは、11チームが参加しています。
レギュラーシーズンは、この11チームが総当たりのリーグ戦を行います。
全米では、このようなカンファレンスが30あります。そして、各カンファレンスには、平均10チームが参加しています
ので、約300チームが参加していることになります。そして、これは、ディビジョン1だけですから、ディビジョン2,3を
合わせると相当数の大学が女子サッカーを行っていることが分かります。
JFAアカデミー福島のトレーニングに参加した双子の姉妹シドニー&シェルビーのいるスタンフォード大学は、PAC12
と言うカンファレンスに所属しています。PAC12では、9勝無敗、ノンカンファレンスゲームを合わせると16勝1分けで
全米ランク2位の成績を収めています。FSUは、現在12勝6敗で全米ランク12位です。
さて、ACCトーナメントに戻ります。ACCのレギュラーシーズンでは、以下のような成績となりました。
1位 デューク大学
2位 バージニア大学
3位 ノースカロライナ大学
4位 ボストンカレッジ大学
5位 ウェイクフォレスト大学
6位 フロリダ州立大学
7位 メリーランド大学
8位 バージニア工科大学
9位 マイアミ大学
10位 ノースカロライナ州立大学
11位 クレムソン大学
そして、ACCトーナメントは、上位8校によって準々決勝から行われます。組み合わせは、
デューク大学(1位)対バージニア工科大学(8位)
バージニア大学(2位)対メリーランド大学(7位)
ノースカロライナ大学(3位)対フロリダ州立大学(6位)
ボストンカレッジ大学(4位)対ウェイクフォレスト大学(5位)
となっています。そして、上位4校のホームゲームで行われます。
FSUは、バージニア工科大学との対戦を終えて6位でしたので、UNC(ノースカロライナ大学)での試合となりました。
試合の翌日、バスにて4時間かけてバージニア州から、ノースカロライナ州へ移動してきました。
このノースカロライナ州もバージニア州と同じで日本の気候と良く似ています。木々も紅葉がとても美しい彩りと
なっています。
対戦するUNCは、USの女子サッカー界では屈指の強豪です。全米チャンピオンに20回輝いており、USナショナル
チームにも数多く輩出している大学です。スクールカラーは、ライトブルー。電光掲示板は、ライトブルー。
トラックもライトブルー。道路の標識もライトブルーでした。UNCは、ACCトーナメントの初戦となる準々決勝は、
過去33回の大会の中でも1度も負けたことがありません。FSUは、ACCトーナメントでは、1度もUNCに勝った
ことがなく、加えてUNCのホームスタジアムであるFetzer Fieldでは、1度も勝ったことがありません。
新しい歴史を創出するべく、準備を整えてゲームを迎えました。
キックオフと同時にUNCは、前線から激しくプレッシングをかけてきます。UNCは、伝統の1-3-4-3のシステム。
FSUは、1-4-2-3-1のシステムで闘います。FSUは、UNCの激しいプレッシングに対して、ボールをしっかりと
キープし、攻撃の起点を左右に動かしながら対抗します。互いに攻守の切り替えの早いスピーディーなゲーム
展開になりました。最初のビッグチャンスはUNC。左サイドのMFが、プレッシングからボールを奪いドリブル
突破からのクロス。センターフォワードが中央で合わせますが、GKがファインセーブ。FSUは、15分間我慢の
時間が続きます。しかし、相手のプレッシングに対して、攻撃の起点を左右に変えながら我慢強くボールを
動かすことが、奏功。UNCディフェンスが少しずつ崩れ始めます。
お互いに激しいそして、強いゴール前の攻防を展開します。そして、特にゴール前は身体を張ってゴールを
守ります。90分間共にゴールを奪えず(と言うよりはゴールを許さず)勝敗は、延長戦へ。USは、ゴールデン
ゴール方式をとっていますので、ゴールが生まれた瞬間にこのゲームは終了します。延長前半も互いにゴール
を許さず、延長後半へ。5分過ぎに、ドラマが生まれました。FSUは、右CKから、ヘディングシュートゴールかと
思われましたが、GKのフィスティングによって、クロスバーに当たります。このはねかえりを一瞬つま先を先に
延ばしたFSUの選手。ボールは、GKがセーブしたかに見えましたが、GKがゴール内でセーブ。
アシスタントレフェリーがハーフェイラインを指して走ります。“ゴール”です。FSUが105分の死闘に終止符を打つ
ゴールを奪いました。FSU選手全員が、一つに集まり歓喜の輪を作りました。
さて、ノースカロライナ州からの帰路ですが、何とチャーター便でタラハシーに戻りました。さすがUSですね。