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2019年、次のステージへ~【コラム】 田嶋幸三の「フットボールがつなぐもの」vol.10

2019年01月01日

2019年、次のステージへ~【コラム】 田嶋幸三の「フットボールがつなぐもの」vol.10

新年 明けましておめでとうございます。日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三です。

SAMURAI BLUE(日本代表)は1月5日から始まるAFCアジアカップUAE2019で新たなスタートを切ります。今年はまた、なでしこジャパン、U-20日本代表、U-17日本代表が世界大会を控えており、来年に迫った東京オリンピック、そして、“森保ジャパン”の集大成となるFIFAワールドカップカタール2022に向けて重要な年となります。

ロシア大会では、長く続いた停滞ムードを吹き飛ばす素晴らしい戦いを見せてくれたSAMURAI BLUE。ポーランド戦の最後の10分の試合運びは物議を醸しはしましたが、それも日本にサッカー文化を根付かせるきっかけになったのではないかと思います。そして、あのベルギー代表とのラウンド16。FIFAランキング3位の強豪を相手に日本のストロングポイントを全面に出して挑んだ一戦は日本サッカーにとってエポックメイキングな試合になったと言っても過言ではありません。次のステージに向けて新たな布石を打つことができたと考えています。

Japan’s Wayを追求

「技術力、俊敏性、組織力、フェアネスといった日本の強みをさらに向上させながら、他国の優れたところを吸収する」という「Japan’s Way」。現SAMURAI BLUEもこの考えのもとで強化を進めています。果敢にシュートを狙う姿勢や連動したプレーなど躍動感あふれるサッカーにファン・サポーターの皆さんの期待も膨らんでいるのではないでしょうか。

今から十数年前、U-12年代のリーグ戦化を推し進め、その後、8人制サッカーを取り入れました。そこで育ってきた選手が、中島翔哉、南野拓実、堂安律といった今後のSAMURAI BLUEの主力を担う世代なのです。つまり、良いことも悪いことも含めてサッカーに偶然はないということ。ある日、突然、有能な選手が続々と出現するというマジックはないのです。
次の課題は、「Japan’s Way」をユース年代をはじめとする各カテゴリーに広げていくこと。これが広く浸透することで日本サッカーの本流ができてくると考えています。

なでしこジャパンも難しい世代交代の時期を乗り越え、昨年はAFC女子アジアカップ、アジア競技大会の2大大会を制覇しました。今年のFIFA女子ワールドカップには“真のアジア女王”として参加します。
課題となるのは、アメリカやスウェーデン、ブラジルといったダイナミックなサッカーをするチームをどう抑えて自分たちのペースに持っていくか。ここでも日本サッカーが得意とするテクニック、俊敏性、組織力で戦うことが鍵になるのではないかと思います。

U-20ならびにU-17日本代表も世界大会を控えています。SAMURAI BLUEが世界大会でベスト8、ベスト4に食い込むようになるにはU-20、U-17世代が常時ベスト4に入るくらいの力をつけなければなりません。U-20日本代表の影山雅永監督もU-17の森山佳郎監督も本番での勝利を見据えながらも、いかに多くの選手をSAMURAI BLUEに送り出すかということに心を砕いて指導しています。
今年の世界大会を経て、大化けする選手も出てくるかもしれません。若い選手がどんどん台頭していますので、是非、注目していただきたいと思います。

若い世代に期待

東京オリンピックに出場するU-22日本代表にとっても勝負の年です。森保一監督は、コーチングスタッフがSAMURAI BLUEのポテンシャルを確信できたことでU-22日本代表に求めるレベルの指標も得られたと話しており、選手らに「SAMURAI BLUEの一員としてオリンピックに出場する」という強い思いを持つことを要求しています。3月のAFC U-23選手権2020予選はオリンピック前の真剣勝負の場ですから、高い意識で臨んでほしいと思います。

U-22日本代表とSAMURAI BLUEを兼務することについては、U-21日本代表を立ち上げるときから考えてきたことで、関塚隆技術委員長の下で再度議論して決めました。
トルシエ監督が両チームの監督を兼務したとき、ジーコ日本代表監督と山本昌邦U-23日本代表監督、オシム監督と反町康治同監督、ハリルホジッチ監督と手倉森誠同監督――私はその全てを見てきました。異なる監督ですと、どうしても選手の取り合いになってしまい、選ばれる選手は経験を積める反面、負荷が大きく疲弊してしまいます。兼務であればそういったリスクを抑えられますし、監督がきちんと選手を把握していることで選考の幅も広がります。現に森保監督はあらゆる選手を見極めながらメンバーを選出しており、期待以上の仕事をしてくれています。

幸いにも、今年はSAMURAI BLUEがコパ・アメリカに参加しますし、来年は東京オリンピックが開催されます。世界トップチームと真剣勝負できる大会がタイミングよくあることで、SAMURAI BLUEとオリンピック世代を同時に強化していくことができます。好成績を残せるよう万全のサポート体制を敷き、準備を進めてまいります。

課題の解決に向けて、具体策を講じていく
サッカーの普及、選手育成、サッカー環境の充実についても、代表強化と並行して推し進めていきます。

部活動の在り方については文部科学省が教員の働き方改革の中で進めていることですが、われわれはあくまでも「Players First」の視点に立って考えることとし、昨年、学校部活動検討委員会を設置して、『中学校部活動におけるサッカー指導の手引書』を作成しました。また、国民体育大会における女子のU-16の部の創設にも取り組み、2022年大会から少年女子(U-16)がスタートすることに決まりました。

運動部活動は多くの子どもたちにとってスポーツと出合う場であり、インフラが整っている学校スポーツは、グラスルーツの発展や青少年の心身の健全なる発達といったところでも重要な役割を果たします。
また、夏の猛暑も年々深刻さを増していますので、夏場の日中の試合を減らすなど具体策を講じる必要性を強く感じています。

指導現場における暴力やハラスメントの問題も解決すべき重要な課題です。
今年は、コーチングスタッフ、チームスタッフ、さらには全国のサッカー指導者、審判員に対して、もう一歩踏み込んだ形でコンプライアンス教育を実施することとし、Jリーグとの協働で教育ツールの開発を進めています。
サッカー、そしてスポーツを愛する多くの人々が安全で楽しくプレーできるよう、リスペクトある組織づくり、環境づくりに力を注いでいきます。

2019年がサッカーファミリーの皆さんにとって素晴らしい一年になりますよう、心からお祈り申し上げます。

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