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森保監督発、リスペクトの波 ~いつも心にリスペクト Vol.67~

2019年02月01日

森保監督発、リスペクトの波 ~いつも心にリスペクト Vol.67~

10月の「キリンチャレンジカップ2018」で世界のトップ10に入る強豪ウルグアイを下し、新生・日本代表の評価が急上昇しています。そして、またたく間にベテランと若手を「融合」させ、中島翔哉、南野拓実、堂安律などの若手の躍動感あふれるプレーを引き出した森保一監督も、完全に信頼を勝ち取ったようです。

森保監督はメキシコオリンピックで日本が銅メダルを獲得した1968年生まれの50歳。長崎市で育った高校時代まではまったくの無名でしたが、サンフレッチェ広島の前身であるマツダに加入、監督を務めていたハンス・オフト氏に高く評価され、1992年にオフト氏が日本代表監督に就任すると日本代表に選ばれて「ボランチ」として不可欠な存在になりました。

2004年1月に現役引退を発表、以後は指導者の道に入りましたが、監督としてチームを率いるようになったのは、2012年の広島が初めてのことでした。選手たちの力をフルに引き出し、チーム一丸の攻守でその初年度にJリーグ優勝、2017年7月に退任するまで、連覇を含み5シーズンで3回もの優勝を遂げたのは、毎年のように主力が流出していく広島のようなクラブにとって、まさに奇跡でした。

2017年10月に2020年東京オリンピックを目指すU20日本代表監督に就任、今年はヴァイッド・ハリルホジッチ前監督解任を受けて日本代表監督に就任した西野朗氏の要請を受けてコーチとなり、ワールドカップを経験しています。そしてワールドカップ後の7月下旬に日本代表監督も兼務することが決まりました。

チーム一丸のサッカーに対する信念もさることながら、森保監督が大きな信頼を得ているのは、誠実そのものの人柄によります。

今年は「U21日本代表」として活動している「オリンピックチーム」を率いて、森保監督は8月中旬からインドネシアで開催されたアジア競技大会に参加しました。多くの国より2歳若く、しかも「オーバーエージ」抜きのチームを率いて銀メダルを獲得しました。大会途中には現地ジャカルタで9月のキリンチャレンジカップ2試合のメンバーを発表。9月2日に帰国すると、そのまま札幌に飛んで初戦のチリ戦に向けた準備にかかりました。1カ月間にわたる活動にようやくピリオドが打たれたのは8月11日、吹田でコスタリカに30で快勝した後でした。

しかし「オフ」となるはずだった翌12日、森保監督は思いがけない行動をしました。セレッソ大阪と松本山雅のクラブハウスを訪ね、日本代表の合宿中に負傷したFW杉本健勇、そしてアジア大会の準決勝で負傷したFW前田大然について陳謝したのです。

電話で済ませるのが普通の謝罪を、1カ月ぶりのオフを返上し、自宅のある広島に帰るのを1日遅らせてわざわざ出向いて行ったことに、両クラブとも恐縮していたそうです。

森保監督は、記者会見の場では、応援に来てくれたサポーター、全国でテレビを見てくれているファン、そして試合を実現させてくれた地元協会やスポンサーへの感謝の言葉を必ず冒頭に語ります。地震のために試合開催ができなかった北海道の人々にも、それぞれの生活が大変な中、日本代表を不自由なく過ごさせてくれたことへの感謝を語りました。

森保監督は、自分の人生を支え、自分が取り組んでいるミッションを支えてくれている人々すべてに感謝の気持ちとともにリスペクトの気持ちを持ち、それを素直に表現しているように思います。

彼と向き合った人は、自分がリスペクトされていることをストレートに感じます。すると、相手も自然に森保監督へのリスペクトの気持ちが涌いてくるのです。

日本のサッカーで最も注目される人物である日本代表監督。その中心から、「リスペクトの波」がゆったりと360度に広がっていっています。そして森保監督へのリスペクトの気持ちも、360度から返ってきます。リスペクトに包まれた、日本サッカーの充実の時代が始まろうとしています。

寄稿:大住良之(サッカージャーナリスト)

※このコラムは、公益財団法人日本サッカー協会機関誌『JFAnews』2018年11月号より転載しています。

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