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U-17日本女子代表、準優勝で大会を終える FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン 2016

2016年10月22日

U-17日本女子代表、準優勝で大会を終える FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン 2016

FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン 2016に出場しているU-17日本女子代表は10月21日(金)、アンマンのAmman International StadiumでU-17朝鮮民主主義人民共和国女子代表(以下、DPR.KOREA)と決勝を戦いました。

14年のコスタリカ大会に続く連覇を狙う日本と、08年ニュージーランド大会の覇者であり、今大会で計3度目の決勝進出を果たしたDPR.KOREA。U-17年代女子の世界大会で豊富な実績を誇る両者は、序盤から激しい主導権争いを繰り広げました。

立ち上がりこそ相手の素早いプレスに苦しんだ日本ですが、今大会を通して披露してきたパスワークで徐々に攻撃のリズムをつかみます。10分、宮澤ひなた選手と高橋はな選手の連係で左サイドを崩すと、最後は宝田沙織選手が左足でシュート。20分には長野風花選手の直接FKを相手GKが弾いたこぼれ球に高橋選手が詰めるなど、得点には至りませんが、厚みのある攻撃を披露します。

なおも攻め続ける日本は、28分に宮澤選手が中央に切れ込んでクロスバー直撃のシュート、41分には植木理子選手が高橋選手のポストプレーで抜け出し、角度のないところからシュートを放ちますが、ボールは枠外に逸れました。DPR.KOREAの2本を大きく上回る14本のシュートを放った日本は、前半を0-0で折り返します。

日本は後半、中盤を省略してシンプルな攻撃に出るDPR.KOREAに苦戦を強いられます。53分、相手のフィードに飛び出したGK田中桃子選手がボールをつかみ損ね、こぼれ球を拾ったSUNG Hyang Sim選手にゴールを狙われますが、カバーに入った高平美憂選手がブロックして難を逃れました。

日本も61分に菅野奏音選手、63分には長野選手がミドルレンジからシュートを放つなど、果敢に得点を狙いますが、相手GKの好守もあって先制はならず。逆に「細かいパスミスが出て、リズムに乗り切れなかった」と長野選手が振り返るとおり、中盤や低い位置でのミスによって攻撃が停滞し、相手にボールを運ばれる場面が目立ち始めます。

75分過ぎ、運動量が落ちたDPR.KOREAに対し日本はパスを回しながらチャンスをうかがう時間が増えていきます。前線の選手に縦パスを入れてからサイドへと展開、相手を揺さぶり、何度となく深い位置までえぐっていきます。しかし、相手の粘り強い守備もあって、試合は0-0のままフルタイムを迎え、勝敗の行方はPK戦に委ねられました。

PK戦では日本の4人目のキッカーが失敗したのに対し、DPR.KOREAは5人全員が成功、5-4で日本を振り切りって勝利し、08年大会以来、2度目の世界一に輝きました。

試合詳細はこちら

連覇の夢はかなわなかった日本ですが、試合終了後のセレモニーでフェアプレー賞を受賞。キャプテンの長野選手は大会MVPにあたるadidas GOLDEN BALLに選出され、満員の観衆から盛大な拍手を受けていました。

監督・選手コメント

楠瀬直木 監督
非常に残念な結果になりましたが、自分たちが目指すサッカーは実践していたと思います。何度かチャンスはあったのですが、決め切ることができませんでした。ボール支配率でも、シュート数でも相手を上回っていたと思いますが、得点を取るべきときに取らないといけません。選手たちには、「サッカーではこういうこともある」と試合後に話しました。彼女たちもサッカーの怖さ、厳しさを学んだと思います。このチームは、大会を通じて誰が出場しても技術的にもメンタル的にも一定のレベルを保つまでに成長しました。今後も、各々が目指すサッカーを貫いて、次のステップにつなげていってほしいと思います。

GK #1 田中桃子 選手(日テレ・メニーナ)
DPR.KOREAは戦う気持ちが強いチームだったので、自分もこれからは気持ちを見せていかないと強い相手には勝てないと思いました。結果的には無失点ですが、危ない場面もたくさんあったので、まだ改善すべき部分は多いと感じました。連覇へのプレッシャーもありましたが、自分たちが前回大会を制したわけではないので、今回は新しいチームで優勝に向かおうという、ポジティブな姿勢で大会を戦い続けました。個人的には、そこまで連覇を意識せずにプレーできました。

MF #10 長野風花 選手(浦和レッズレディースユース)
世界一を目標に掲げてきたので悔しい気持ちしかありませんが、この仲間、スタッフの方と戦えたことに感謝しています。決めるべき場面で決め切れなかったことが、敗戦を招いたと思います。adidas Golden Ballを受賞したことはうれしいですし、この賞を獲得できたのもチームメートや支えてくれる方のおかげだと思うので全ての方に感謝したいです。自分の自信につながると同時に、トロフィーを見ることによって今回の敗戦の悔しさを忘れずに、向上心を持ち続けられると思います。

FW #9 植木理子 選手(日テレ・メニーナ)
優勝を目標にしてきたので決勝で負けたことは悔しいですが、最高の仲間と90分間戦えたことはとても誇らしいです。立ち上がりからシュートチャンスがたくさんあった中、それを決め切れなかったので、FWにも責任があります。PK戦で負けはしましたが、90分の間に試合を決められなかったことが一番の反省点です。大事な試合で得点できなかったのは、チームとしてあと一歩が足りなかったということ。自分たちのサッカー人生はここで終わりではないので、これからは大舞台で勝ち切れる選手になりたいと思います。

スケジュール

FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン2016
9月30日(金)   トレーニング
10月1日(土) 5-0 vs  ガーナ(Prince Mohammed International Stadium)
10月2日(日)   トレーニング
10月3日(月)   トレーニング
10月4日(火) 5-0 vs  パラグアイ(King Abdullah II International Stadium)
10月5日(水)   トレーニング
10月6日(木)   トレーニング
10月7日(金)   トレーニング
10月8日(土) 3-2 vs  アメリカ(Amman International Stadium)
10月9日(日)   トレーニング
10月10日(月)   トレーニング
10月11日(火)   トレーニング
10月12日(水)   トレーニング
10月13日(木) 3-0 準々決勝 vs イングランド(Al Hassan International Stadium)
10月14日(金)   トレーニング
10月15日(土)   トレーニング
10月16日(日)   トレーニング
10月17日(月) 3-0 準決勝 vs スペイン(King Abdullah II International Stadium)
10月18日(火)   トレーニング
10月19日(水)   トレーニング
10月20日(木)   トレーニング
10月21日(金) 0-0
(4-5)
決勝 vs 朝鮮民主主義人民共和国(Amman International Stadium)

※時間はすべて現地時間
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。

 

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