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【ホットピ!~HotTopic~】FIFAフットサル女子ワールドカップ初出場へ向けて~AFC女子フットサルアジアカップ中国2025
2025年05月01日
フットサル日本女子代表は、5月6日から17日に中国で開催されるAFC女子フットサルアジアカップに出場します。今大会は、今年の11月から12月にかけて初開催されるFIFAフットサル女子ワールドカップ(フィリピン)のアジア予選も兼ねており、ワールドカップ初出場とアジアカップ初タイトル獲得を懸けて、フットサル日本女子代表がアジアでの戦いに挑みます。
初のワールドカップ出場を懸けてアジアの12チームが激突
日本サッカー協会(JFA)は4月17日(木)、AFC女子フットサルアジアカップ中国2025に参加するフットサル日本女子代表メンバー14名を発表しました(メンバーはこちら)。女子フットサルのアジアカップは、第1回が2015年にマレーシアで、第2回は2018年にタイで開催され、2020年の第3回大会はコロナ禍により中止、今大会は7年ぶりの開催となります。なお、今年11月下旬から12月上旬には、初となるFIFAフットサル女子ワールドカップがフィリピンで開催される予定。今大会はこのワールドカップのアジア予選を兼ねており、上位3チームに出場権が与えられます。
今大会は12チームが参加し、4チームずつ3グループに分かれてグループステージを戦った後、各グループ上位2チームと3位チームのうち勝ち点が多い2チームがノックアウトステージ(準々決勝~決勝)に進出します。
前回の2018年大会で優勝したイランと準優勝の日本、開催地の中国は予選が免除され、本大会からの出場となりました。今年2月6日に行われた組み合わせ抽選会では、FIFA女子フットサルランキングが採用され、日本はポット2に。抽選の結果、タイ、インドネシア、バーレーンと同じグループCに入りました。
同グループとなったタイは、FIFA女子フットサルランキングでアジアトップの5位(2025年4月4日時点)に位置しています。日本は2023年9月のNSDF Women's Futsal Championship 2023、今年4月のタイ遠征でタイと対戦しており、いずれも5-2、6-1で勝利。グループステージでは、初戦はインドネシア、第2戦はバーレーン、そして、第3戦でタイと対戦します。ノックアウトステージへ勢いをつけるためにも、全勝で首位通過を目指したいところです。
そして、アジア最大のライバルは過去2大会で優勝しているイランです。イランとは、4月のタイ遠征で7年ぶりに対戦。イランの特長でもある強烈なフィジカルに対し、日本はインテンシティの高い守備で対抗してチャンスの数ではイランを上回ったものの、得点を決められずスコアレスドローで終えました。しかし、互角以上の試合展開に持ち込めたことは、チームにとって大きな自信になりました。
AFC女子フットサルアジアカップ中国2025に向けて、国内外で強化を図ってきたフットサル日本女子代表
AFC女子フットサルアジアカップ中国2025 グループ組み合わせ
グループA | 中国、ウズベキスタン、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア |
---|---|
グループB | イラン、ベトナム、ホンコン・チャイナ、フィリピン |
グループC | タイ、日本、インドネシア、バーレーン |
FIFA女子フットサルランキング(2024年5月新設)
https://inside.fifa.com/fifa-rankings/futsal-world-ranking/women
AFC女子フットサルアジアカップ中国2025大会ページ
https://www.jfa.jp/national_team/futsalw_2025/
afc_futsal_womens_asian_cup_2025/
須賀監督の下、国内外でチームを強化。悲願のタイトル獲得へ
チームを率いる須賀雄大監督は、2021年11月に監督に就任。「憧れと共感」というチームコンセプトを打ち出し、試合に勝つだけではなく、みんなから憧れられる存在であること、なおかつ共感して応援してもらえるチームづくりを目指しました。これまで延べ40人以上の選手を招集し、スペインやポルトガル、タイへの海外遠征、国内でもトレーニングキャンプを重ね、コンセプトの浸透と強化を図ってきました。須賀監督体制となってから、アジア勢との対戦では無敗。2024年3月のポルトガル遠征では、世界の強豪3チームと対戦し、欧州王者のスペインから2-0で初勝利を挙げて世界を驚かせました。
2024年3月のポルトガル遠征では強豪スペインに勝利。
守備に追われる時間が長かったが「結果にこだわる」姿勢で集中を切らさず最後まで戦った
今回のアジアカップ、ワールドカップに向け、須賀監督が掲げたテーマは「ハードワーク世界一」。日本の選手の特長でもある協調性、勤勉性、忍耐性を存分に生かしたプレースタイルでハードワークして戦います。今回の招集メンバーは、22歳から36歳まで年齢も幅広く、サッカーからフットサルに転向した選手、育成年代からフットサル一筋でプレーしてきた選手など、さまざまな経歴を持つ選手が顔をそろえました。前回大会の悔しさを知るのは、江口未珂選手(バルドラール浦安ラス・ボニータス)、四井沙樹選手、江川涼選手、網城安奈選手(以上、SWHレディース西宮)の4人。アジアカップでは過去2大会とも、イランに決勝で敗れており、今大会のタイトル獲得はフットサル日本女子代表の悲願です。
アジアを勝ち抜かなければ、ワールドカップで世界一を目指すこともできない。
須賀雄大監督は「ハードワーク世界一」というキーワードを選手たちに伝え、
目標達成に向けてピッチ内外でハードワークする姿勢を求めた
女子フットサル普及のためにもワールドカップ出場へ、選手たちの強い思い
日本国内では、2016年のプレ大会を経て、2017年に全国リーグである日本女子フットサルリーグ(女子リーグ)が正式に開催されました。女子Fリーグは、フットサル日本女子代表の強化も目的として設立され、現在はセントラル開催方式で11チームによる年間リーグ戦が行われています。今大会に招集されたフットサル日本女子代表の14名は、全員がこのリーグでプレーした経験を持っています。女子Fリーグの設立によって、日本女子フットサルリーグの競技レベル、選手層が飛躍的にアップしたことは言うまでもありません。進学や就職を機にサッカーからフットサルに転向する選手も増加し、少しずつ日本のフットボールに女子フットサルは浸透しつつあります。
しかしながら、現在、国内でプロ契約をしている女子フットサル選手はいません。選手はみんな学校や仕事が終わった後、夜に練習し、週末に試合やトレーニング等を行っています。日本の女子フットサルは、選手たちの情熱に支えられている競技といっても過言ではありません。女子フットサルの普及のためにも、「まずはフットサル競技を多くの人に知ってもらいたい。そのためにFIFAフットサル女子ワールドカップにも出場したい」という思いを選手全員が持っています。
5月6日に開幕するAFC女子フットサルアジアカップ、決戦の地は中国のフフホト。初のアジアチャンピオン、そして初開催されるFIFAフットサル女子ワールドカップの出場権獲得を目指し、フットサル日本女子代表は熱い思いと覚悟を持って大会に臨みます。選手たちの戦いにご注目ください。
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