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<新春特別インタビュー> ヴァイッド・ハリルホジッチ監督 2016年、さらなる変化でレベルアップを

2016年01月02日

<新春特別インタビュー> ヴァイッド・ハリルホジッチ監督  2016年、さらなる変化でレベルアップを

SAMURAI BLUE監督就任から9か月。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は6月から始まった2018FIFAワールドカップロシアへのアジア2次予選を戦いながら、精力的に選手との対話を続けて自身の考え方を伝える傍ら、若手を中心に新たな選手を招集して、チームの基盤づくりに取り組んできました。現在、日本はアジア2次予選では5勝1分け負けなしの勝ち点16でグループE首位に立ち、総得点17で無失点を維持しています。3月の残り2試合(24日にアフガニスタン戦、29日にシリア戦)を経て2次予選を突破すると、今年9月からはアジア最終予選に戦いの場を移します。

2014 FIFAワールドカップブラジルでアルジェリアをベスト16に導き、優勝したドイツにラウンド16で延長1-2の末に破れたものの、その健闘ぶりを世界に印象づけた経験を持つ指揮官が、SAMURAI BLUEでの2015年をどう捉え、2016年にどのように臨もうとしているのか。ハリルホジッチ監督に話を訊きました。

Q:昨年3月から始まったSAMURAI BLUEでの1年目をどう評価していますか?

ここまでうまく進んでいると思っています。着任して協会オフィス内に代表監督室を作ることから始めたのですが、そうすることで「それ以前とは違う」という私のメッセージを伝えようとしました。私が毎日オフィスへ来ることでチームスタッフも毎日来ることになりますが、全員で以前と異なるサイクルと以前と異なる野心での取り組みを始めることで、2014 年のワールドカップや2015年のAFCアジアカップで思うような成績を上げられなかったチームから復活するのだと示したかったのです。

着任後、3月の最初の2試合(チュニジア戦 ○2-0、ウズベキスタン戦 ○5-1)が大事でした。キリンチャレンジカップ2015とJALチャレンジカップ2015という親善試合でしたが、選手たちは絶対に勝つという気持ちとフィジカルでも勝てることを見せてくれました。得点もしっかり獲れて、良いスタートになり、我々はその後の6月から11月までの11試合で6勝4分け1敗でした。

一方で残念だったのは、やはり6月のホームでのシンガポール戦です。直前のイラク戦(○4-0)で良い試合をしていたので多くを期待していたのですが、選手たちは却ってリラックスしてしまったのかもしれません。私は全く満足できませんでしたし、かなりの怒りと動揺も覚えました。印象深かったのは試合終了後のサポーターの強い視線です。彼らからの無言のメッセージを受け取って、もっとハードに取り組まなければと改めて気を引き締めました。それに、この試合のおかげで、我々の目標がより明確になりました。2018 FIFAワールドカップアジア2次予選では無失点で全試合を勝とうと決めたのです。そして、その目標は達成できました。

Q:プレー面での進展はどうでしょうか?

守備面は大きく向上したと思います。FKでの守備も良くオーガナイズできています。でも攻撃面では毎試合大きなチャンスは作れていますが、ゴールを仕留めるところで改善が必要です。ゴール前最後の30メートルでのアグレッシブさも足りないので、相手のファウルを誘発するプレーができていませんし、FKでも、いるべき場所に人数が足りていません。これまでいろいろな変化を付けようと指示してきて、チームは変わってきていますが、この先もまだ変化を続けて、さらなる改善に努めなくてはなりません。

メンタル面ではある程度個性を出せています。ですが、やはりもっと勇敢さが必要です。そもそも日本人はスポーツで相手をリスペクトしすぎる傾向がありますね。選手には「強い相手にも勝てる」というメンタリティを求めたい。頭の中でメッシに勝てなければピッチの上で勝てるわけがありません。まず頭の中を変化させることが大事です。

得点については、ここまで1試合平均約3得点ですが、これはもっと上げたい。チームの勝利にはゴールゲッターが必要です。しかもワールドカップでは1試合でチャンスは1回か2回です。ほとんどチャンスが無くても決められる、プラスをもたらすことができる選手を見つけておかなくてはなりません。日本人選手はセンタリングの匂いを嗅ぎつけることが苦手なのか、ペナルティエリアに入るタイミングがずれているように感じます。

得点を獲る個性を育てるためにも育成は重要課題ですし、良い感性を持ったゴールゲッターを育てる指導者も育てなくてはなりません。日本では通用しても、国際舞台で通用するかがポイントです。先日もS級ライセンスを持つ指導者が参加した講習会で話をしたのですが、選手の能力を向上させるには、すべての人の協力と貢献が必要で、日本全体で取り組むことが肝要だと考えています。

Q:これまで若手を積極的に起用している印象がありますが?

合計で43人の選手を代表チームに呼んだのですが、新しい選手を含めたのは若い世代にチャンスを与えて彼らに経験を積ませたいと思っているからです。全ての選手に野心を持って臨んで、代表チームでの先発を勝ち取ってほしい。まだ誰にも先発の座は確保されていません。

私が22歳の頃は代表チームの先発でプレーしていました。でも日本では若い年代が信頼されていないのか、例えば手倉森さんが率いている五輪代表チームでもJリーグで先発を確保できている選手は多くありません。国内リーグのこの状況には疑問を抱くべきではないでしょうか。例えば、FW本田圭佑選手(ACミラン)、MF香川真司選手(ボルシア・ドルトムント)、MF長谷部誠選手(アイントラハト・フランクフルト)が出られない場合、彼らの代わり出ても遜色なくプレーできまるチームにするために、今から若手を信頼して使い続けて、彼らを伸ばしていかないとならないのです。

Q:2016年の抱負は?

昨年よりもレベルアップさせたいと思っています。2015年は成功したと思っていますが、まだ我々の計画全体の第1段階にすぎません。3月のアジア2次予選の残り2試合に勝ってこのラウンドを首位で通過して、6月のキリンカップから第2段階に入って、9月からの最終予選に臨みます。第3段階ではワールドカップを迎えます。

私は選手個人が持つ良さを活かして日本のアイデンティティを見せられるチームを作りたいと考えています。選手たちのトレーニングでの規律は素晴らしい。日本人の勤勉性と日本の文化を発揮させたチームにしたいです。それには相手だけでなく自分の力もリスペクトしてほしい。日本には仕事の文化がありますが、そこに我々は勝利の文化を根付かせたいのです。また、昨年のラグビーワールドカップで活躍したジャパンの例を見れば、日本人でもフィジカルを向上させることは可能です。フィジカルを上げられれば、戦術、技術だけでなく、全ての面でのレベルアップが可能になります。

Q:具体的な目標はありますか?

日本のFIFAランキングをもっと上げたいと思っています。世界サッカーをリーグに例えれば1部リーグが上位の20位チーム、2部が20~40位まで、3部がその次の20チームで、日本は現在53位なので3部です。まず2部へ上がる。日本は世界に伍する経済力を持った国です。サッカーでも同様に大国へと成長するべきです。私は就任当時53位だったアルジェリアを16位に押し上げた経験があります。自分の持っているアイデアをこのチームに投じたい。

当面はワールドカップに出場することが目標です。アジアを勝ち抜かなければならないのですが、近年多くのチームが力をつけていて、日本より強いチームがあることはあまり広く認識されていないようです。イラン、オーストラリア、韓国、アラブ首長国連邦、サウジアラビアなど日本を超えようとしているか超えています。それをどうクリアするかです。現在、自分たちのプレーの統計を見て戦術やフィジカルなど、どこをどう伸ばすべきかをチェックしています。海外組の疲労回復の質も重要になってくるので、メディカルスタッフがより効果的な疲労回復方法を見つけてくれることを願っています。私は2月には欧州で海外組を訪ねて、第2段階で何をすべきか、話をしてくるつもりです。代表での活動が限られているので、各人のクラブでの過ごし方が重要です。2016年、良い年にしたいと思っています。

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