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横浜FM、神戸、川崎がACLE、広島がACL2でアジアの戦いに挑む
2024年09月12日
アジアクラブの王者を決める戦いが今シーズンから3部構成の大会へモデルチェンジされ、その最高峰のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024/25とAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)2024/25に日本から計4クラブが参戦します。東地区では9月17日から始まる大会で、FIFAクラブワールドカップなど世界へつながる戦いに挑みます。
AFC(アジアサッカー連盟)は今季からクラブ大会の改革を実施。2002年から開催されてきたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)と2004年に始まったAFCカップが統合されて、今季からACLEと2部のACL2,3部にあたるACLチャレンジリーグに改編しました。ACLE優勝チームは毎年開催されるFIFAインターコンチネンタルカップと2025年から4年に一度の開催となるFIFAクラブワールドカップへの道を開き、ACL2優勝チームには国内リーグの結果によらず翌シーズンのACLE出場権が与えられます。
日本からは昨季Jリーグ覇者のヴィッセル神戸、2位の横浜F・マリノス、天皇杯優勝の川崎フロンターレの3チームがACLEに、昨季Jリーグ3位のサンフレッチェ広島がACL2に参戦します。
ACLEでは旧ACLから大会方式も変更。東西各地区から12クラブずつ計24クラブが参戦し、従来のグループステージに代わってリーグステージが行われ、西地区のスタートから1日遅れて9月17日(火)に始まる東地区では、来年2月19日(水)までの間に各チームが異なる地域のチームと、ホームで4試合、アウェイで4試合を実施。上位8チームがノックアウトステージへ進出します。
ノックアウトステージ1回戦のラウンド16はホーム&アウェイ方式で行われ、第1戦を3月4日(火)、5日(水)に、第2戦を3月11日(火)、12日(水)に実施。その後、準々決勝(4月25日(金)、26日(土))、準決勝(4月29日(火)、30日(水))、決勝(5月4日(日))はセントラル開催での一戦方式で開催されます。
なお、改革は賞金にも導入され、リーグステージ出場チームは最低80万ドルが保証され、優勝チームには総額1200万ドルが用意されています。
横浜FM、神戸、川崎はアウェイ戦でスタート
東地区のリーグステージ出場チームは、日本の3チームのほか、韓国から蔚山HD、浦項スティーラーズ、光州FCの3チーム、中国から上海海港、上海申花、山東泰山の3チームとタイのブリーラム・ユナイテッド、オーストラリアのセントラルコースト・マリナーズ、マレーシアのジョホール・ダルル・タクジムという顔ぶれで、旧ACLで顔なじみのチームが多く出場しています。
昨季のACL決勝で惜しくも優勝を逃した横浜FMは、9月17日(火)にアウェイの光州FC戦で、再び頂点を目指す戦いをスタートさせます。光州は昨季Kリーグ1でクラブ最高位の3位に入り、アジアのクラブ大会へはこれが初出場です。
ホーム初戦は10月2日(水)で、ACLで2度優勝経験があり、昨季Kリーグ1を制した韓国強豪の蔚山HDと対戦します。
その後、横浜FMはホームではブリーラム・ユナイテッド、昨季韓国FAカップ優勝で2021年ACL決勝進出の浦項スティーラーズ、上海申花と戦い、アウェイでは山東泰山、セントラルコースト・マリナーズ、中国スーパーリーグ覇者の上海海港と対戦します。
横浜FMは今年7月に監督が交代。ジョン・ハッチンソン新監督の下で現在J1リーグ6位につけ、JリーグYBCルヴァンカップでも準決勝に駒を進めています。J1で17得点を挙げて得点争いトップに並ぶアンデルソン・ロペス選手、7アシストでランキング1位タイのヤン・マテウス選手をはじめ、今季途中にチームに復帰した天野純選手、西村拓真選手らが好調を維持しています。
昨季J1リーグで初優勝を遂げた神戸は、9月17日(火)にブリーラム・ユナイテッドとのアウェイ戦に臨みます。2020年ACLでベスト4入りした神戸は、今回が4度目のアジアタイトルへの挑戦です。ブリーラムは2023/24シーズンに10度目のタイリーグを制しての出場で、旧ACLで9度の出場経験があり、2013年大会では8強入りしています。
神戸のホーム初戦は10月2日(水)で、昨季中国スーパーリーグ2位の山東泰山を迎えます。山東は予選を経ての本戦出場ですが、旧ACLでは出場12回で、8強進出は3回を数えます。その後、神戸はホームでは光州、セントラルコースト・マリナーズ、上海海港と、アウェイでは蔚山、浦項、上海申花と対戦します。
神戸は現在J1リーグで首位に勝ち点3差の3位につけて優勝争いを繰り広げ、天皇杯でも準々決勝に進出しています。大迫勇也選手が2年連続の2ケタ得点で10ゴールを挙げ、武藤嘉紀選手と宮代大聖選手も9ゴールで、FW陣が存在感を発揮しています。
川崎が9月18日(水)に戦うアウェイ初戦の相手は蔚山です。昨年のACLグループステージでも同組で戦うなど、今回で4年連続での対戦となります。昨年の1勝1敗を含めて通算2勝4分け5敗と、川崎の前に立ちはだかってきた相手ですが、勝利で好スタートを目指します。
蔚山は、長くチームを率いたホン・ミョンボ監督が韓国代表監督に就任し、今年7月に監督交代がありましたが、後を受けたキム・パンゴン監督の下、蔚山はリーグ首位を維持しています。
川崎のホーム初戦は10月1日(火)で光州を迎えます。その後、ホームでは上海海港、山東泰山、セントラルコースト・マリナーズと戦い、アウェイでは上海申花、ブリーラム・ユナイテッド、浦項スティーラーズと対戦します。
川崎は今夏の移籍で複数の主力選手がチームを離れ、新たな選手が入るなど、メンバー構成に変化があった一方で、高井幸大選手がパリオリンピックでの活躍を経て9月のFIFAワールドカップ26アジア最終予選で日本代表デビューを遂げ、大島僚太選手がケガから復帰しています。家長昭博選手、マルシーニョ選手、脇坂泰斗選手らも健在です。
リーグ戦では14位と苦戦を強いられていますが、JリーグYBCルヴァンカップでは準決勝に進出。アジアのクラブタイトルへの挑戦は、日本勢最多の12度目となります。
広島はホームでACL2開幕戦
広島が参戦するACL2では、従来のACLでの方式を踏襲。グループステージでは全32チームが4チームずつに8グループに分かれてグループステージを行い、各グループ上位2チームまでがノックアウトステージのラウンド16に進出し、準々決勝、準決勝までをホーム&アウェイ方式で行い、決勝のみ一戦方式で実施します。
広島は、16強入りした2019年大会以来通算6度目のアジアのクラブ大会へ出場で、今回はグループEでシドニーFC(オーストラリア)、カヤFC・イロイロ(フィリピン)、東方(ホンコン・チャイナ)と同組です。
初戦で対戦するカヤは2024年フィリピンリーグの覇者で2023年には国内カップ戦で優勝するなど、近年力をつけています。2021年大会の予選プレーオフで中国の上海海港を破って初の本大会出場を決めて以降、通算3度目の本戦です。
フィリピン代表選手数名を擁するチームは日本人の星出悠監督が率いており、アルビレックス新潟やシンガポールリーグなどでプレー経験のある山崎海秀選手や堀越大蔵選手ら日本人選手も在籍しています。
その後、アウェイ初戦で対戦する東方は香港リーグ優勝経験もあり、2023/24香港FAカップ優勝チームです。
広島にとって最大のライバルとなりそうなのがシドニーFCで、2023オーストラリアカップを制しての出場で、Aリーグ優勝5回を数え、旧ACLには7回出場しています。
広島は若手も多く、チームを率いるミヒャエル・スキッペ監督にとっては初めてのアジアの大会ですが、現在J1リーグ首位に立つ国内での好調を生かして戦えるか、注目です。
このほかのグループには、旧ACLで2大会優勝経験のある全北現代モータース(韓国)がグループHに、ACLに3度出場のバンコク・ユナイテッド(タイ)がグループGに、昨季の中国スーパーリーグ3位の浙江FC(中国)がグループFに入っています。
ACL2のグループステージは、東地区では西地区より1日遅れのスタートで9月18日(水)から12月5日(木)まで開催されます。ラウンド16は2月12日(水)、13日(木)に第1戦、第2戦をその翌週の19日(水)、20日(木)に行い、準々決勝は第1戦を3月5日(水)、6日(木)、第2戦を3月12日(水)、13日(木)に、準決勝は4月9日(水)に第1戦、16日(水)に第2戦を実施します。決勝は5月17日(土)が予定されています。
出場チームは最低30万ドルを手にし、優勝賞金は250万ドル。優勝チームは少なくとも328万ドルを手にすることが発表されています。
ACLE、ACL2、日本勢の活躍に注目です。
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