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第12回フットボールカンファレンスが閉幕 3日間で日本サッカーの「過去」「現在」「未来」について語り合う

2021年01月12日

第12回フットボールカンファレンスが閉幕 3日間で日本サッカーの「過去」「現在」「未来」について語り合う

「第12回フットボールカンファレンス」を2021年1月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)の3日間にわたって開催しました。JFAが2021年に創立100周年を迎えるにあたり、今回のテーマは『このくにのサッカーの未来』。新型コロナウイルス感染拡大の影響を鑑み、今回はすべてのプログラムがオンラインで開催されました。

1月10日(日)開催2日目

サブテーマ「ボールは転がり続けて」

2日目は4つのセッションが行われました。まずは「ボールはなでしこの足元にも転がった ~女子サッカーの発展」。今井純子JFA女子委員長が進行役を務め、高倉麻子なでしこジャパン(日本女子代表)監督、手塚貴子JFA女子副委員長、小林美由紀JFA女子委員が登壇。岡島喜久子WEリーグチェアもオンラインで参加し、女子サッカーの歩みについて語り合いました。

1979年に女子サッカー連盟が設立され、1989年には日本女子サッカーリーグがスタート。しかし、1990年代に入ると経済危機などの影響でチーム消滅やスポンサー企業の撤退が相次ぎました。

そんな“冬の時代”を乗り越え、2011年のFIFA女子ワールドカップでなでしこジャパンが世界一になります。手塚氏は「世界一を目指せる、互角に渡り合えると感じられるようになりました」とあとに続く選手たちへの好影響を語りました。

2021年からはWEリーグがスタートします。岡島チェアはWEリーグへの期待を「日本の女性活躍をけん引するリーグにしたいと思っています。WEリーグの選手が憧れの存在になってほしいですし、そのためにも、女子チームの指導者の方々はぜひプレーヤーを連れて試合を見に来てください」と語りました。

続いてのセッションは「高い山の頂を目指して ~JFA2005年宣言の実現に向けて」。池内豊JFAユース育成ダイレクターが進行役を努め、布啓一郎元ユース育成ダイレクター(元U-19日本代表監督)、眞藤邦彦JFAインストラクター、小野剛JFA副技術委員長、川俣則幸JFA GKプロジェクトリーダーが登壇。鈴木淳JFA指導者養成ダイレクターと中山雅雄JFA普及部会長もオンラインで参加し、2002年のワールドカップ日本/韓国以降の指導者育成やユース育成、グラスルーツについて語り合いました。

各担当者の取り組みによって少しずつ改革が進み、近年はその恩恵を受けた選手たちが世界の舞台で活躍するようになっています。当セッションではそんな選手たちの声も紹介されました。

室屋成選手(ハノーファー96/ドイツ)は競技環境について「(所属していた)青森山田高校は、プリンスリーグは勝って当然のチームでした。2年時にプレミアリーグがスタートし、関東の強いチームと真剣勝負できるようになったのはすごく大きかった」と振り返っています。

U-12年代では2011年度から8人制に移行しています。U-12年代でこれを経験した菅原由勢選手(AZアルクマール/オランダ)は「ピッチが狭くて選手の数が少ないので、ボールを持ったらシュートを意識していました。シュートレンジやシュートの意識は8人制から学んだと思います」と意識の変化を語りました。

また、サッカーとの出合いについて、柴崎岳選手(CDレガネス/スペイン)は「初めて参加した練習ですごいゴールをいっぱい決めた。それがすごく楽しくて『次も練習に行きたい』となり、のめり込んでいきました」、久保建英選手(ヘタフェCF/スペイン)は「物心付く前からボールを蹴り、サッカーから離れることなく今に至っています」とコメントを寄せました。

また、拠点整備としてはトレセンやJFAアカデミーの整備が行われ、その一貫として実施された「早生まれセレクション」では3月27日生まれの内田篤人JFAロールモデルコーチが見いだされました。小野氏によると、内田コーチ本人は「あれがなければ今の僕はない」と語っているそうです。

JFA2005年宣言で提唱された「2050年に日本でW杯を開催し、そこで優勝する」という目標に向けてはまだ道半ば。最後は眞藤氏が「やらなければならないことはたくさんある。ロードマップを改善させながら高みを目指すことが大事」と語ってこのセッションを締めくくりました。

続いては「JFA - サクセスストーリー」。AFCテクニカルダイレクターのアンディ・ロクスブルグ氏が世界のサッカーのトレンドについて語りました。

世界の潮流について説明をする中で、ロクスブルク氏は日本サッカーを「桜の木のよう」と例え、「満開の桜になれる」と断言しました。そして「サッカーに対する愛、情熱を持ち続けてください。皆さんの尽力が世界での活躍につながります」とエールを送りました。

2日目最後は「私たちが日本で経験したこと」。FIFAグローバルフットボールデベロップメントチーフを務めるアーセン・ベンゲル氏、FIFAハイパフォーマンスエキスパートのホルガー・オジェック氏という、かつて日本で監督を務めた2人をオンラインでつないでのトークセッションが行われました。

来日当初、日本人プレーヤーにどのような長所と短所を見出したか、という質問について、ベンゲル氏は「献身性があり、うまくなりたい気持ちが強かった」と語り、「全体練習の前に来てボールを蹴っているほどだったので、ボールを隠したこともありました」というエピソードを明かしてくれました。

オジェック氏は「技術は高くモビリティーも素晴らしかったが、ナイーブさがあった」とし、「外国人のスター選手がいて、その経験を日本人選手が共有していった」と当時の状況を振り返りました

現在の日本人指導者へのアドバイスを求められると、ベンゲル氏は「指導者は全ての人に対して寛容でなければなりません。容易に入手できる多くの情報をどう使うか、基本的なアイデアを理解し、それを選手にどう伝えるかが求められます」と回答。

また、日本が今後10~20年でさらにポテンシャルを発揮するにはどうすべきかを問われると、オジェック氏は「多くのプレーヤーが若くして欧州のトップレベルでプレーしており、彼らは日本サッカーに対していい影響を与えられるはず。それを受けて世界レベルへと成熟していくことが求められます」と答えました。

最後に、ベンゲル氏は「日本には愛情もリスペクトもあります。次の100年に素晴らしいことを達成してくれると期待しています」とエールを送ってくれました。

1月11日(月・祝)開催3日目

サブテーマ「そしてボールは未来に向けて」

最終日は未来に目を向けた内容のセッションが続きます。まずは「このくには世界と戦う ~代表監督対談」と題し、影山雅永U-20日本代表監督をナビゲーター役に、高倉麻子なでしこジャパン監督と森保一SAMURAI BLUE/U-24日本代表監督の対談が行われました。

新型コロナウイルスの影響により、2020年は代表の活動がかなり限定されました。その中でもSAMURAI BLUEは10月、11月に2試合ずつの親善試合を行い、森保監督は「力のあるチームとインテンシティー、クオリティーの高い戦いができた」と評価。なでしこジャパンは同期時に国内合宿を行い、高倉監督は「サッカーができる喜びを感じ、選手たちから元気をもらいました。若手も自覚を持ってチームを引っ張るようになって、有意義な合宿になりました」と振り返りました。

このセッションではデュエルについて興味深いデータが示されました。2018年のFIFAワールドカップロシアでのSAMURAI BLUEとベスト8進出国のデュエル勝利数を比較したところ、試合開始から60分まではほぼ互角の数値ですが、60分以降を見ると大きく劣る数値になるという結果になりました。特に中盤の両サイドと自陣ゴール前ではデュエルで負ける回数が多く、サイドで後手を踏んで仕掛けられ、ゴール前にボールを送られてピンチを招くという傾向が出ました。森保監督は「60分まで見せていたプレーをいかに90分間持続できるか。ミドルゾーンを制し、ゴール前に運ばれないようにすることが大事」と今後への課題を語りました。

なでしこジャパンについては2019年のFIFA女子ワールドカップのデータが紹介されました。パス成功率は大会に出場した24チームでトップでしたが、デュエル勝率は21位。この数値を高めることに加え、高倉監督は「アタッキングサードでいかに崩すかが今後のテーマ」としています。

ここでフットサル日本代表のブルーノ・ガルシア監督もリモートで登場。課題について「1対1での積極的な仕掛けと勝率の向上、デュエルをいとわないようにすること」を挙げました。男女、フットサルを問わず、デュエルで勝つことが日本の選手にとって共通の課題であるようです。

今年以降の活動への抱負を問われると、ガルシア監督は「全カテゴリーで目標に向かってたゆまなく努力していきたい」、高倉監督は「それぞれレベルアップする中で課題を乗り越えていきたい」とコメント。森保監督は「目標に向かってストロングポイントを生かしながらウイークポイントを改善して戦いたい。全ての指導者や選手、関わっている方々に誇ってもらえるような結果を東京オリンピック、カタールワールドカップで出したいと思います」と語りました。

続いてのセッションは「新しい景色を見に行こう ~アクションプラン2021」。反町康治JFA技術委員長が、強化部会、ユース育成部会、指導者養成部会、普及部会という各部会とともに進めている強化策を紹介しました。

JFAは17歳でプロ契約する選手の増加、そしてポストユース(18歳~21歳)選手の強化を目標に掲げています。反町氏は「次代の日本サッカーを担う優秀な選手を多く輩出することが2024年パリオリンピック、そして2026年にアメリカ、カナダ、メキシコで共同開催されるワールドカップに向けた代表強化につながると思います」と語りました。

その後は池内豊JFAユース育成ダイレクター、小野剛JFA副技術委員長、中山雅雄JFA技術委員会普及部会長、鈴木淳JFA指導者養成ダイレクター、川俣則幸JFA GKプロジェクトリーダー、菅野淳JFAフィジカルフィットネスプロジェクトリーダーが実際にボールをつなぎながら順番に登場し、それぞれの活動について紹介していきます。

そして再びボールを受け取った反町氏が「強化、指導者養成、ユース育成、普及の“四位一体”でいい形をつくっていきたい。いろいろなことがあるかもしれませんが、日本サッカーの向上に向けて頑張っていきましょう」と呼び掛けてセッションを締めくくりました。

最後は田嶋幸三JFA会長が登場。「反町さん、私にもボールをください」と呼び掛けてボールを受け取ると、「このくにのサッカーの未来」というテーマで語り始めます。JFA創設から100年の歴史に携わった方々への感謝を述べつつ、「みんながボールを蹴ることを楽しめる国、みんなが代表チームを応援でき、誇れる国」を目指していくことを改めて宣言しました。

そして「JFA 2005年宣言」の際に発表された「DREAM 夢があるから強くなる」という言葉を紹介しつつ「日本のサッカーの発展に尽くしていきたいと思っています。皆さんぜひ協力してください」 と呼び掛けて第12回フットボールカンファレンスを締めくくりました。

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