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[復興支援活動]手倉森 浩 復興支援特任コーチ 活動レポート(6月)

2015年07月14日

[復興支援活動]手倉森 浩 復興支援特任コーチ 活動レポート(6月)

6月3日、久しぶりに女川スポーツ少年団(宮城県)の練習に行きました。トレーニングが行われた女川運動公園多目的運動場は人工芝グラウンドが敷かれ、サッカーや野球、ゲートボールなどを楽しめる、被災地区では貴重な運動施設に整備されました。子どもたちがサッカーに興じる姿を見て、ここに仮設住宅が建たなくて良かったなとつくづく思いました。

練習はスクエアパスから入り、パス&コントロールを意識した4対1と1+2対2(3対2)のボールキープ、ラストは2S+4対4(コーンゴール&ライン通過)のゲームを行いました。子どもたちは、集中して取り組んでくれました。

同5日は、石巻市の大街道小学校のグラウンドで行われた門脇大街道スポーツ少年団の練習へ。実は3日に女川へ向かう途中、同グラウンドで練習している子どもたちを見かけたので立ち寄ってみたところ、それが門脇スポーツ少年団だったのです。そのとき、保護者の方に5日またお邪魔すると伝え、その日は短時間でお暇しました。

5日、約束通り、門脇大街道スポーツ少年団を訪問。まずはアイスブレイクで“人間知恵の輪”とボールフィーリングを行いました。練習の最後はゲーム。皆さん楽しくプレーしてくれました。

門脇大街道スポーツ少年団は昨年、選手の人数が揃わず、大会に参加できずにいました。昨年同様、6年生は1人しかいませんが、今年は5年生以下の人数が増え、ようやく大会に出場できるようになりました。水曜日は大街道小学校グラウンドで、金曜日は同小学校の体育館で16:30からトレーニングをしています。希望としては18:00から始めたいところなのですが、ほかの競技チームの練習時間との兼ね合いで、希望の時間に体育館を使うことができないそうです。それでも子どもたちは、コーチが練習時間に間に合わないときでも自主的にトレーニングに励んでいるそうです。

6日は、泉区シェルコム仙台で開催された「第26回泉レディースフットサル大会」を視察しました。ママさん・一般・少女の3部に分かれて行われた同大会には、全32チームが集結。被災地チームでは石巻地区女子選抜が「コバルトーレ」の名前で参加しました。ママさんの部では、私が一度指導したことがある気仙沼本吉スイートプレーヤーズが昨年に続いて参加。予選2位での通過でしたが、来年につながる戦いをしてくれました。26回を誇る大会ですので親子で参加されている方もいて、その盛り上がりようにびっくりしました。

福島復興トレセンの県北トレセンは毎週木曜日に開催されています。福島市4地区トレセンでは、U‐11/U‐12スクールを毎週月曜日に実施。今年から地区トレセンの選手、指導者にももっと刺激をということで、同トレセンを視察するため、8日に福島市立第四小学校グラウンドを訪れました。

10日は、光陽サッカー場で実施された相双地区トレセンU‐11&U‐12に顔を出しました。ウオーミングアップとして、パス&コントロール~4対1、ポゼッションは3対2+2対3。選手には「観る・判断」「精度&強度」を求め、ゲームは、U‐11が5対5、U‐12は6対6で行いました。

両トレセンとも、地域スタッフの方が積極的に子どもたちと関わり、良い雰囲気でトレーニングを実施していました。指導者は子どもたちの未来に触れている!今後も頑張っていきましょう!

翌11日は、岩手県釜石市の釜石ロビンFCの練習へ。これまでなかなか日程が合わなかったのですがようやくトレーニングに参加することができました。練習は、釜石市球技場18:30~20:30の2時間。参加したのは10人でしたが、ドリブルとパス&コントロールの後、シュート練習からゴール前の1対1の攻防を実施。最後に、勝負を意識した5対5のゲームを行ったのですが、楽しくてあっという間でした。

12日のFCサン・アルタス大船渡の練習は市民体育館で行われました。ポゼッションは4対4+4S、ゲーム形式2S+4対4のコーンゴールとラインゴール通過を行い、翌日からの「岩手県スポーツ少年団サッカー大会 かもめの玉子セーラーカップ」に備えました。

43回目の開催となった「岩手県スポーツ少年団サッカー大会 かもめの玉子セーラーカップ」は13~14日の両日、八幡平市中沢グラウンドと安比高原ASPAグラウンドで1次ラウンドグループリーグが行われました。翌週の20~21日に宮古市へいがわ老木公園多目的グラウンドと陸前高田市長部グラウンドで決勝ラウンドが行われ、予選を突破した16チームがこれら2会場を舞台に凌ぎを削りました。

岩手県沿岸部のチームでベスト16まで上がったのは高田FCとデルフィーレ田老、ベスト8にはFC釜石とアルタスが進出しました。しかし、準々決勝で奇しくも釜石とアルタスの沿岸部対決となり、軍配はアルタスに上がりました。

決勝戦はMIRUMAE FCとヴァレンテとおのとの顔合わせで、とおのが2-1でMIRUMAEを下して有終の美を飾りました。3位は黒沢尻東FC、4位はアルタスです。沿岸チーム12チームのうち4チームが決勝ラウンドに進出したのは嬉しいですね。

震災後初めて沿岸部(被災地)で行われた大会ですが、岩手県サッカー協会はもちろん、沿岸チーム(予選敗退したチームも含め)スタッフや保護者の皆さんが役割分担し、協力しながら大会運営をしていました。これまでの支援に対する感謝が伝わる大会でしたし、これから頑張っていくという意気込みも感じられ、地域の絆がより深まったのではないでしょうか。

また、ベスト16に進出した盛岡市の太田東サッカー少年団は以前、大船渡三陸FCシーガルが内陸部で開催された大会に来たときに、選手たちのホームステイなどの支援をしてくださいました。今回は逆に大船渡三陸FCシーガルが盛岡太田東サッカー少年団をホームステイで迎え入れ、前回の支援への感謝を示すとともに、温かいもてなしをしたそうです。困ったときは助け合うという心温まるエピソードにも感動した、素晴らしい大会でした。

震災以降、岩手県のすべての大会が内陸部で行われてきましたが、これを機に沿岸部でも大会が行われ、復興の後押しになればと思っています。

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