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ニュース

SAMURAI BLUE、ベルギーに逆転負けで8強に1歩及ばず~2018FIFAワールドカップロシア~

2018年07月03日

SAMURAI BLUE、ベルギーに逆転負けで8強に1歩及ばず~2018FIFAワールドカップロシア~

SAMURAI BLUE(日本代表)は7月2日(月)ロストフ・ナ・ドヌのロストフ・アリーナで2018FIFAワールドカップロシアの16強対決でベルギーと対戦。後半早々の原口元気選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)と乾貴士選手(レアル・ベティス)の得点で一時は2-0リードを奪ったものの、その後追い上げを許して終了間際の失点で2-3で敗れ、初のベスト8進出はなりませんでした。

2002年、2010年に続いて3度目のベスト16に進出した日本は、8強入りをかけた一戦に先発メンバーをグループステージ最初の2試合と同じ顔触れを揃えました。

一方のベルギーは8強入りした2014年大会に続いての16強の舞台に、センターバック一人を除いて、快勝したグループステージの1、2戦と同じメンバーを起用。そのうちFWロメル・ルカク選手、エデン・アザール選手、ケビン・デ・ブルイネ選手ら8人はグループステージ最終のイングランド戦(1-0)をベンチで過ごして休養十分でピッチに戻ってきました。

試合開始早々に香川真司選手(ボルシア・ドルトムント)が相手クリアボールを拾ってシュートで相手ゴールを脅かし、10分後には香川選手-乾選手のホットラインから、ゴール前に走り込んだ原口選手にクロスを送る場面を作ります。

しかし15分を過ぎると、ベルギーが徐々に日本ゴールに迫る場面が増えます。17分には右クロスを受けたルカク選手に振り向きざまにシュートを打たれ、25分にも右サイドからルカク選手にボールが出ます。

その2分後にもアザール選手に左から鋭いシュートを打たれ、36分にはアザール選手のシュートのリバウンドに反応したアクセル・ビツェル選手が日本ゴールを脅かします。日本は苦しい時間帯が続きますが、吉田麻也選手(サウサンプトン)や昌子源選手(鹿島アントラーズ)ら守備陣を中心に、相手の攻撃をしのぎます。

苦しい展開ながらも得点機会を探る日本は、31分に香川選手のパスを受けた長友佑都選手(ガラタサライ)がクロスを入れ、乾選手がヘディングで合わせますが、相手GKティボー・クルトワ選手に阻まれます。前半終了間際には、長友選手の低いクロスに大迫勇也選手(ベルダー・ブレーメン)がゴール前で合わせますが、ゴールには至らず、前半を0-0で折り返します。

しかし後半早々、試合が動きます。

48分、乾選手のパスを受けた柴崎岳選手(ヘタフェCF)が出したスルーパスを原口選手が受けてペナルティエリアに切り込むと相手DFをかわして右足を振り抜き、先制を奪いました。

ベルギーはすぐに反撃を仕掛け、この直後にアザール選手が右ポストを直撃する場面を作ります。

しかし、日本は先制から4分後、相手クリアボールを拾った香川選手が乾選手へパスを送ると、乾選手は右へ切り替えし、ミドルレンジから狙い澄ました一撃をゴール右隅へ突き刺し、日本は2-0リードを奪いました。

2点ビハインドで少し動きに陰りの出たベルギーでしたが、65分にナセル・シャドリ選手とアルマン・フェライニ選手をベンチから送りだすと、再び攻撃が活性化。トマス・ムニエ選手を中心とした右サイドからの仕掛けが増えます。

すると71分、ベルギーの右CKの流れから乾選手のクリアボールが高く上がったところを、ヤン・フェルトンヘン選手にヘディングで合わされ、クロス気味のボールがそのまま川島選手の手の先を抜けてゴール右へ入り、1点を返されます。

これで勢いづいたベルギーは再び攻撃を畳み掛け、73分には日本のCKからカウンターで攻め上がり、最後はアザール選手のパスを受けたデブルイネ選手がシュート。これを昌子選手がブロックして日本はCKに逃れます。

しかし、このCKの流れからアザール選手のクロスにフェライニ選手が頭で合わせて得点。2-2に追いついかれてしまいます。

均衡を破りたい日本は、75分に香川選手のパスを受けた乾選手がシュートを放ちますが、相手DFに阻止されます。

81分には原口選手に代えて本田圭佑選手(CFパチューカ)、柴崎選手に代えて山口蛍選手(セレッソ大阪)を投入。その3分後には香川選手のパスに本田選手がゴールに迫る場面を作ります。

ベルギーも86分にシャドリ選手とルカク選手の相次ぐシュートで日本ゴールを脅かしますが、川島選手が素晴らしい反応をみせて好セーブを連発。川島選手は、その1分後にもフェライニ選手のミドルシュートを阻止してゴールを死守します。

延長戦の色合いが濃くなって来たアディショナルタイム2分、日本はFKのチャンスに本田選手が左足で直接ゴール左を狙うキックを見せますが、GKクルトワ選手がクリアしてCKになります。そのCK後のプレーが明暗を分けました。

CKのボールをキャッチしたGKからベルギーはカウンターを展開。デブルイネ選手がドリブルで持ち上がり、パスを受けたムニエ選手が右サイドからクロスを入れると、ニアサイドでDFを引き付けたルカク選手がスルー。ファーサイドに顔を出したシャドリ選手がゴールに決勝ゴールを流し込みました。

この直後に試合終了の笛が鳴り、日本は2-3で終了。今回も16強の壁を破ることはできませんでした。

監督・選手コメント

SAMURAI BLUE(日本代表)西野朗 監督
善戦するだけでなくて、勝ち切らなくていけない。勝ち切りたいと思っていました。今のチーム力であれば、かなりベルギーに抵抗できるのではないかと、いろいろなプランを考えて、先行する最高の流れを自分たちでつかみました。そのプランは私の中にもありましたが、最後にこういう形になるゲームの組み立ては考えていませんでした。

2-0になって3点目をという気持ちは強くありましたし、そういうチャンスもありました。ボールもゲームもコントロールする時間帯が直後にもありましたが、そこでベルギーが本気になった。今日のミーティングでも本気のベルギーと戦いたい、そういうベルギーを引き出さなければいけないと話していたのですが、まさに、最後の30分は本気のベルギーで、対抗できませんでした。ここまで覆されるとは思ってもいなかったので、終わった瞬間は、これがワールドカップなのか、これがベルギーの強さかという感じでした。

結果については残念の一言です。追いつめたけれど勝ち切れなかった。試合の中ではわずかな差と感じていたのですが、それが采配によるものなのか、本気にさせたベルギーに及ばなかったということなのか…。2-0のアドバンテージをもらってひっくり返された。それは選手の非ではなくて私の試合コントロールによるものです。ゴールを決められたときには、自分の采配を問うところだと思います。選手たちは今大会では、いままでにないほど前向きで、ベルギーに対しても自信を持っていました。今日もチャレンジする、100%以上戦うパフォーマンスを出してくれたと思います。そのわずかな差というところは、これから日本サッカー界で埋め直さなくてはいけないなと感じています。

FP #10 香川真司 選手(ボルシア・ドルトムント)
チームというベースを尊重しながら、自分自身がいままで築きあげてきたものを出し切ろうと、この大会を通じて感じて、ずっと思ってやってきました。だからこそ、次の舞台に行きたかったですし、その手応えをチームとしても感じていたので、非常に悔しいです。

FP #14 乾貴士 選手(レアル・ベティス)
みんなで一致団結してパラグアイ戦に勝ったことで自信にもなって、この大会に入らせてもらって、すごくいい大会になりました。ですが、チームとしては勝ったのは10人のコロンビア戦だけで他は一つも勝てず、今日もそうです。勝てそうで勝てない試合がこれだけ続くと、やっぱり出ていないメンバーにも申し訳ないですし、ファンの方にもここまで来てくれたサポーターの方にも申し訳ない気持ちです。

FP #15 大迫勇也 選手(ベルダー・ブレーメン)
1失点目はあんな形で入ってしまうんだと、不運な形での失点だったと思います。これ以上にない形で2-0にして、そこからの戦い方が、あれをどうやったら勝てるのか…。みんな集中して守っていたんですが、ああいう形で失点して、相手に勢いに乗られることになってしまいました。立ち上がりから積極的に行きましたが、僕自身は我慢の時間が長い試合でした。

FP #17 長谷部誠 選手(アイントラハト・フランクフルト)
勝てなかったのはあと一歩なのか、ベルギーが何歩先に行っているのか、難しいところです。今日も守りに入らず、アグレッシブにどんどん攻めたこのチームを誇りに思います。ただ、こういう結果で、個人的には1失点目の少し前のプレーで自分がパスを出そうとして香川選手に当たって、そこからミスが重なってしまいました。こういう試合では小さなミスが流れを大きく変えることを痛感しました。簡単に振り返られるゲームではない。自分たちがベスト8に行くには、まだまだ足りなかったのだと思います。

FP #22 吉田麻也 選手(サウサンプトン)
2-0でこのままいきたいという気持ちが足を止めてしまいます。そういう隙は、ベルギーのように経験のある選手たちはついてきます。そこから学ばなくてはなりません。

ロベルト・マルティネス ベルギー代表監督
2点ビハインドになって何かしなくてはならないのですが、そういう時に一番必要なのは何とかしたいという気持ちと選手の一体感です。ワールドカップで0-2から逆転したケースはそう多くありません。それができたのは選手の個性であり、集中力であり、意欲であり、決してあきらめない姿勢と信念です。それを90分か実行できたのは、素晴らしいことです。

スケジュール

2018 FIFA World Cup Russia
6月19日(火) 2-1 第1戦 vs コロンビア代表(Mordovia Arena)
6月20日(水) PM トレーニング
6月21日(木) PM トレーニング
6月22日(金) AM トレーニング
6月23日(土) PM 公式会見・公式練習
6月24日(日) 2-2 第2戦 vs セネガル代表(Ekaterinburg Arena)
6月25日(月) PM トレーニング
6月26日(火) AM トレーニング
6月27日(水) PM 公式会見・公式練習
6月28日(木) 0-1 第3戦 vs ポーランド代表(Volgograd Arena)
6月29日(金) TBC トレーニング
6月30日(土) TBC トレーニング
7月1日(日) TBC 公式会見・公式練習
7月2日(月) 2-3 ラウンド16 vs ベルギー代表(Rostov Arena)

※時間はすべて現地時間。
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。

2018FIFAワールドカップロシア

大会期間:2018年6月14日(木)~2018年7月15日(日)

ラウンド16
7月2日(月) 21:00 [現地時間] / 7月3日(火) 3:00 [日本時間]
vs ベルギー代表

大会情報はこちら

 

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