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【Match Report】SAMURAI BLUE、インドネシア代表に6ゴールの大勝でアジア最終予選を勝利で終了

2025年06月11日

【Match Report】SAMURAI BLUE、インドネシア代表に6ゴールの大勝でアジア最終予選を勝利で終了

SAMURAI BLUE(日本代表)は6月10日(火)、大阪の市立吹田サッカースタジアムで行われたFIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)グループC最終戦でインドネシア代表と対戦。すでにグループ1位での8大会連続本大会出場を決めている日本は、6-0の大勝で有終の美を飾りました。

鎌田大地選手(クリスタル・パレス)が前半で2ゴールを決め、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた久保建英選手(レアル・ソシエダード)と町野修斗選手(ホルシュタイン・キール)がともに1ゴール2アシストの活躍を披露。また、鈴木淳之介(湘南ベルマーレ)、三戸舜介(スパルタ・ロッテルダム)、佐野航大(NECナイメヘン)、佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)の4選手が代表デビューを飾り、勝利に貢献しました。

本大会へ向けて新戦力のチェックと選手層アップを目指す日本は、アウェイで敗れた6月5日(木)のオーストラリア戦から鎌田選手と佐野海舟選手(マインツ05)を除いた先発9人を変更。町野選手を前線中央に、2列目のインサイドハーフに久保選手と鎌田選手、ウィングの右に森下龍矢選手(レギア・ワルシャワ)、左に三戸選手を配し、遠藤航選手(リバプールFC)と佐野海舟選手をボランチに起用。最終ラインに高井幸大選手(川崎フロンターレ)、瀬古歩夢選手(グラスホッパーCZ)、鈴木淳之介選手を並べて、GK大迫敬介選手(サンフレッチェ広島)を起用しました。

試合開始から日本が試合をコントロールして、鎌田選手と久保選手を起点に中央突破やサイド攻撃を展開し、多彩なプレーで相手を圧倒します。

先制は前半15分、鎌田選手が左サイドの三戸選手へ預けてゴール前に顔を出し、切れのあるドリブルで攻め上がった三戸選手のクロスにヘディングで合わせて先制に成功します。

その4分後にはCKから、ゲームキャプテンを任された久保選手が鎌田選手の落としを受けてペナルティエリア左に切り込み、ゴール前へ鋭い折り返しを送ります。相手GKがブロックしたこぼれ球を町野選手がつなぎ、これを受けた久保選手がゴール前に回り込んで右足を振って2-0としました。

すでにグループ4位以内を確定させてプレーオフ進出を決めているインドネシアは、今年からチームを率いる元オランダ代表FWのパトリック・クライファート監督の下、欧州でプレーする帰化選手も新たに加えて、昨年11月のジャカルタでの対戦(日本の4-0)から陣容がさらに変貌。駆け付けたサポーターの大声援を受けて、5-4-1で守備ブロックを敷いてロングボールを駆使し日本ゴールに迫る戦いを試みていましたが、日本は最終ラインの3人とGK大迫選手の飛び出しなどでうまく対応。ここまでの3試合で連続得点のオレ・ロメニー選手にも仕事をさせません。

日本はその後も三戸選手のドリブルでの仕掛けや、久保選手と町野選手のコンビネーションなどで相手ゴールに迫り、前半アディショナルタイムには、久保選手からパスを受けた鎌田選手がペナルティエリアで相手の寄せをかわして右足でシュート。日本が3-0で折り返しました。

日本は後半開始から鎌田選手に代えて中村敬斗選手(スタッド・ランス)を投入。三戸選手が一枚中に入る形をとり、攻撃の手を緩めずに相手ゴールを脅かします。

55分にはドリブルで運んだ中村選手からパスを受けた町野選手が左からクロス。これを逆サイドに入った森下選手が右足で捉えてゴールネットを揺らします。森下選手の代表初ゴールで日本がリードを広げます。

さらにその3分後、久保選手が相手DFの裏に出したボールに、町野選手が飛び込んで左足で決めて5-0としました。

日本は61分に佐野航大選手(NECナイメヘン)を投入。海舟選手と兄弟での出場でピッチに立つと、積極的にゴールに向かってゴール前のチャンスを作り、出場から6分後には右クロスに飛び込んでヘディングで相手ゴールを脅かしました。

日本はその後も細谷真大選手(柏レイソル)と18歳の佐藤龍之介選手、さらに俵積田晃太選手(FC東京)を送り込んで攻勢を維持。すると80分に、鈴木淳之介選手のパスを受けた俵積田選手が左サイドを攻め上がり、折り返しを中村選手がシュート。相手GKのこぼれ球を細谷選手が押し込んで、日本が6-0としました。

日本はシュート16本を放ち、相手のシュートはゼロに抑えて3試合ぶりの勝利をマーク。最終予選の成績を7勝2分け1敗の勝ち点23としてグループC1位で終了しました。10試合で30得点は最終予選全3グループで最多、3失点は最小でした。

このほかのグループCの試合では、オーストラリアがアウェイでサウジアラビアに2-1で勝利して勝ち点を19とし、2位突破で6大会連続7度目の本大会出場を決定。サウジアラビアは勝ち点13で3位となり、勝ち点12で4位終了のインドネシアとともにプレーオフに回ります。また、中国はホームでバーレーンに1-0で勝って勝ち点を9とし、バーレーン(勝ち点6)を抜いて5位で終了しました。

また、グループAからは4大会連続7度目の出場を決めていたイランが、朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)に3-0で勝って勝ち点23で1位。初の本大会出場を確定していたウズベキスタンもカタールに3-0で勝利し勝ち点21で終えました。最終戦でキルギスに1-1と引き分けたUAEは勝ち点15で3位に、カタールは4位(13)でUAEとともにプレーオフに進出。キルギスは5位(8)、DPRKは6位(3)でした。

グループBでは、すでに11大会連続12度目の本大会出場を決めていた韓国がホームでクウェートに4-0で勝って、6勝4分け無敗(勝ち点22)で1位。初の本大会出場を決めていた2位のヨルダンはホームでイラクに0-1で敗れて勝ち点16で終了しました。イラクは勝ち点を15として3位。アウェイでパレスチナと1-1で引き分けたオマーンはこの勝ち点1でパレスチナを上回って4位でプレーオフ進出を決め、パレスチナは5位(10)でプレーオフ出場を逃しました。クウェートは勝ち点5で6位でした。

これで2026年北中米大会へアジアに与えられた8枠中6つが決定。残る2枠はプレーオフ(4次予選)で決まります。

なお、プレーオフは今年10月に開催され、6チームが3チームずつ2グループに分かれて対戦し、各組1位が本大会行きの切符を獲得します。2位チームは11月の5次予選で対戦し、勝者が来年3月に予定されている大陸間プレーオフ大会に出場し、アフリカ、南米、オセアニアの各1チームと、北中米カリブ海地域の2チームの合計6チームで最後の1枠をかけて戦います。

2026年FIFAワールドカップはカナダ、アメリカ、メキシコで開催。来年6月11日に開幕します。

監督・選手コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
前節オーストラリアに負けて連敗はできない、ホームでの最終予選を絶対に勝って終わり、サポーターのみなさんと喜びを分かち合いたいと、選手たちが強く思ってプレーで表現してくれたことは非常によかったと思います。選手たちのパフォーマンスも常に積極的でアグレッシブにゴールに向かい、局面局面で激しく厳しく粘り強く戦うことも出して勝利につなげてくれました。今回7人を初招集して3月から大きくメンバーを変えましたが、選手たちは個々に成長していこうと毎日の練習から取り組んでくれました。今回は我々のこれまでの戦いを踏まえてこれからをどう作っていくかを考えての活動で、再招集の選手のレベルアップや初招集の選手たちのベースと武器という個を、チーム戦術を理解してもらいながら見ていきたいと考えていました。個々がチームのなかで良さを出すところを実践してくれていたと思います。久保選手のゲームキャプテンは、彼に同世代のリーダーとしての姿勢を期待していましたので、今日の試合でキャプテンマークを巻いてもらおうと考えて、遠藤選手に相談して決めました。
チームとして世界の強豪と戦って確実に勝つ戦いはまだできていませんが、アジアで確実に勝つという点では、移動や現地の気候など最終予選も簡単ではない中でも、選手たちが日本のために自分ができることをクラブでも代表でもやってくれて、結果につながったと思っています。チームづくりは確実に進んでいると思いますし、多くの経験の浅い選手たちを最終予選の厳しい戦いで試しながら選手層を厚くしてこられています。今日の試合で最後は2トップにして戦えたことは、戦術的にもチームにとってプラスになっていると思います。経験の浅い選手たちも、素晴らしい個々の特長を持っているという印象を持ちました。反面、まだまだ力をつけてもらわないといけないところもありました。これまで中心になって結果を出してくれた選手たちとはまだ差は大きいかと思いますが、若い選手たちは1つの経験で一気に変わることがあります。最強の代表でポジション争いに食い込んできてくれると期待できると感じました。本大会開幕まで1年です。一つひとつの活動を無駄にせず、確実に力をつけていけるようにしたいと思います。

DF #3 高井幸大 選手(川崎フロンターレ)
チームとして失点ゼロで終われてよかったです。何本か縦パスも出せましたし、攻撃も悪くなかったかなと思います。オーストラリア戦の反省から、ニアゾーンを取るところや攻撃の最後の質、アイデアや共通認識が課題になっていたので、そこに取り組めていい形も出たので良かったと思います。オーストラリアよりもライン間が空いていたのでうまく入れましたが、もっと強度の高い相手にもああいうプレーはしたいと思いますし、成長したいです。本大会まであと1年で時間もないので、アピールするだけだと思っています。

DF #4 鈴木淳之介 選手(湘南ベルマーレ)
前線の選手が何とかしてくれるので、そういう部分で代表は一味違うと感じました。湘南でサッカーは変わりますが、代表で感じたことなどを継続してやっていきたいと思います。相手ボールのカットは自分の持ち味で、締める場面で集中していたと思うので、いい守備ができたと思います。最初から90分やるつもりでいましたし、何事もなく終わることができたのはすごく良かったと思います。

MF/FW #6 遠藤航 選手(リバプールFC/イングランド)
久保選手のゲームキャプテンは監督から話があって、僕も素晴らしい機会だと思いました。久保選手もメンバーが代わって自分が引っ張っていくというところは練習の中から見せていましたし、監督の信頼があるからこういう形になったのだと思います。(キャプテンマークは)まだ似合ってないかなと思いましたが(笑)、プレーでは個人の良さを出しながら素晴らしいパフォーマンスだったと思います。彼にとっても成長を一つ実感できる機会になったかと思います。僕と佐野海舟選手との連係は、自分は真ん中でやることはいつもと変わらず、彼の良さを生かしてあげられるように、対戦相手の出方を見ながらポジショニングや関係性は試合を通して意識していました。

MF/FW #10 久保建英 選手(レアル・ソシエダード/スペイン)
雨の中、多くのファン・サポーターに来ていただきました。前節負けて連敗は許されない中、しっかりゼロで抑えて勝てたのは良かったと思います。(ゴールは)僕のところにこぼれてきたので、後は冷静に流し込むだけでした。いつもキャプテンマークを付けている遠藤選手が球際やネガティブトランジションのところでしっかりしたものを見せてくれるので、今日は自分が遠藤選手になったつもりで切り替えのところを速くやろうとしました。何回かいいパスカットやボール奪取からいい攻撃につなげられてよかったと思います。今回の遠征では新たな選手も加わって新たな競争が生まれました。ワールドカップまで残り少ない時間を意識して、各々がクラブで切磋琢磨してレベルアップして、最高のコンディションで大会に臨めればと思います。

MF/FW #14 三戸舜介 選手(スパルタ・ロッテルダム/オランダ)
久しぶりに日本で試合をしたことに少し違和感を覚えましたが、いつも通りにプレーできました。自分が何もしなくてもボールが出てきたので、後は仕掛けようと思っていました。後ろの選手たちがいい配給をしてくれたのでやりやすかったです。(前線の連係が良かったのは)前線の選手が空いたところに顔を出したり、みんながカバーしあっていたりしたのが要因かと思います。今日の試合でアシストしたからといって今後の代表に関われるものではないと思うので、これからも自分のチームでレベルアップしていかないといけないと思っています。

MF/FW #15 鎌田大地 選手(クリスタル・パレス/イングランド)
2点目は久保選手がうまく前を向いて自分のところにスルーパスが出てきたので、冷静に入れるだけでした。前回のオーストラリア戦の反省点を踏まえて、佐野海舟選手がより前に攻撃参加する形をとっていました。僕や久保選手が持ったときに海舟選手が追い越す動きをして、いいタイミングで入ってくれていたので、すごく良いコンビネーションができたのではないかと思います。試合を重ねるごとに自分たちの問題点や課題はたくさん出てくると思いますが、チーム一丸となって戦って、その都度出た課題を克服していきたいと思います。

MF/FW #17 森下龍矢 選手(レギア・ワルシャワ/ポーランド)
ゴールシーンはポーランドでもああいう形がたくさんあったので落ち着いて決めることができました。逆サイドにボールがあるときに毎回前に入っていたので、それが得点につながったのだと思います。町野選手が顔を上げた瞬間には、決められるところに立っていようという感覚で入っていました。僕のプレースタイルは点を獲ることで、そこに常に労を惜しまずに走り込むことが強みだと思っています。運動量はあると思いますが、それをいかに使うかが、海外に行ってから研ぎ澄まされてきたと思っています。先発で行くと決まって、前節出られなかった悔しさやもどかしさをピッチで出せたので良かったです。

MF/FW #18 町野修斗 選手(ホルシュタイン・キール/ドイツ)
(ゴールは)久保選手がいいボールをくれたので、しっかり枠に入れることを意識しました。しっかり起点になって、2列目にいる良い選手を生かせるように、そこからゴール前に入ってフィニッシュを意識してプレーしていました。1ゴール2アシストは自信になりますが、まだ2、3点獲れたので満足できません。満足せずに次に向かいたいです。本大会メンバー入りには結果を残すことだと思うので、試合に出たらしっかり結果を残せるように準備したいと思います。

MF/FW #21 佐藤龍之介 選手(ファジアーノ岡山)
久保選手と交代で入って、一緒にプレーしたい思いももちろんありましたが、特別な選手なので意味があるのかなと思いました。「楽しんで」というような一声を掛けてもらったように思います。点を取りたかったという思いが強いので、自分は今日のプレーに納得していませんが、クロスは何度か上げましたし、楽しくやれました。前半は素晴らしい攻撃が多かったので見とれているところもありましたが、ベンチにいて後半自分が入ったイメージもずっとしていました。チームに得点が入るのと同時に、自分にも出場するチャンスがあるなと感じていました。

パトリック・クライファート インドネシア代表監督
日本は素晴らしいチームで勝利に値する試合をしたと思います。多くのクオリティがあり、試合を支配していました。ワールドカップレベルのチームで、リスペクトしています。この結果はとても残念でサポーターを裏切った形になって申し訳なく思いますが、我々は今とても重要な学びの時期にあり、この試合や状況から学ぶことは多くあると思っています。我々にとって重要なのはこの10月にあるプレーオフです。この試合から得たものを生かせるようにしていきたいと思います。

FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)

2025年6月10日(火) 19:35 キックオフ(予定) vs インドネシア代表
会場:大阪/市立吹田サッカースタジアム
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