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夢の実現に向けて、サッカーの裾野を広げる――2023年はその元年 ~【コラム】 田嶋幸三の「フットボールがつなぐもの」vol.18~

2023年01月01日

夢の実現に向けて、サッカーの裾野を広げる――2023年はその元年 ~【コラム】 田嶋幸三の「フットボールがつなぐもの」vol.18~

世界を熱狂と興奮の渦に巻いたFIFAワールドカップカタール2022

新年明けましておめでとうございます。

FIFAワールドカップカタール2022は世界を熱気に包み込みました。サッカーのダイナミズム、感動と興奮、サッカーにおけるグローバリゼーションというものを再認識した人も多かったと思います。

残念ながらベスト8進出はなりませんでしたが、選手らは誇り高く、そして勇敢に戦いました。現地では、日本チームの戦いぶりが多くの人々の共感を呼び、また、試合後の、整頓されたロッカールームや日本人サポーターのゴミ拾いなども驚きと称賛をもって各国メディアで報じられました。日本サッカーを取り巻く人々のリスペクトあふれる行為を誇らしく思った人も少なくないはずです。

日本国内も大いに沸きました。パブリックビューイングはもちろん、街中で見知らぬ者同士が一つのスマホやタブレットで一緒に試合を見たり、日本の逆転勝利にハイタッチしたりして喜びを分かち合う光景にはいつもながら胸が熱くなります。国籍も人種も宗教も異なる人々をつなげる力がサッカーにはあります。

今回のカタール大会では、半自動オフサイド・システムなどのテクノロジーの導入や交代枠の拡大、大会史上初の女性審判員の登用といった新しい試みがなされ、そういった部分に注目した人も少なくなかったでしょう。テクノロジーを導入したことによって審判員への抗議や異議、不満な態度などが減り、高い技術とスピード、パワーを生かしたプレー強度の高いサッカーが繰り広げられました。これまでサッカーに関心がなかった人々もハイレベルなサッカーを固唾を飲んで見守ったと思います。

女性審判員の一人に選出された山下良美さんもグループFのベルギー対カナダ戦を皮切りに、6試合で第4の審判員を務めました。大舞台で素晴らしい仕事を成し遂げ、日本サッカーの歴史に新たな1ページを刻んでくれました。自らを律し、努力を続けてきたからこそのアポイントでした。

カタール大会の成果と課題を次の躍進に

SAMURAI BLUE(日本代表)の戦いぶりは、JFAにも希望と確信を与えてくれたと考えています。

2005年にステートメントを発表したときは、“2050年までに日本代表がワールドカップで優勝する”という目標を不可能だと思われた人も多かったはずです。しかし、ここに来てそれがにわかに現実味を帯び、夢物語ではないと思えるようになってきました。もちろん、相当な努力をしないと世界の壁を打ち破ることはできませんが、今大会の選手らの戦いぶりを見て、強い信念を持って実行することの大切さを再認識させられた気がします。選手たちが大舞台でその執念を示してくれたのですから、われわれがそれに応えないわけにはいきません。

今回、SAMURAI BLUEがトップ・オブ・トップの強豪と互角に戦えたことで、日本サッカーの課題も明確になりました。ベスト8に進出したチームには、メッシ選手(アルゼンチン)やエムバペ選手(フランス)、ネイマール選手(ブラジル)、モドリッチ選手(クロアチア)らに代表されるように、決めるべきときに決められる選手が必ずいます。日本でもそういった“傑出した個”を持つ選手を育てていく必要があります。また、若い世代の日本代表が世界大会で優勝する実力を身につけること。そのためには、サッカーの裾野を広げ、広くあまねく人々がこの競技を楽しむ環境が築かれている必要があります。その広い裾野の中から優秀な選手を見出し、適切な指導を施していくことで、コンペティティブなサッカーとウェルビーイング(※)のためのサッカーが発展し、豊かな土壌が育まれていくのです。

サッカーに大きな注目が集まっている今、この好機を逃すことなく、サッカーの普及、グラスルーツサッカーの促進、選手の育成・強化、指導者・審判員養成、環境整備といった取り組みにドライブをかけていく考えです。

※心身と社会的な健康を意味する概念

2023年は、サッカーの普及、生涯スポーツとしてのサッカーを広める元年に

今年は、女子のワールドカップと男子のU-20/U-17、ビーチサッカーのワールドカップイヤーです。早くも次のFIFAワールドカップのアジア予選も始まりますし、2024年のパリオリンピックに向けた代表強化も重要な時期に入ってきます。

約2年にわたって登録制度の改革や新たなメンバーシップを進めてきた中で、第4種年代(U-12)のチームに未登録の選手が存在する実態が明らかになりました。これだけ多くの少年少女がサッカーを楽しんでいるのに、JFAはその約7割の子どもたちとつながっていなかったのです。

JFAは昨年、JFAとサッカーファミリーがつながり、その輪を広げていくために、初の公式アプリ「JFA Passport」の配信をスタートさせました。また、未就学児を対象に「スターターキット」をプレゼントする事業のほか、47都道府県サッカー協会と展開している巡回指導先の保育園・幼稚園を対象にボールとミニゴールを無償配布する活動を開始。さらに、女子サッカーのプロジェクト「JFA Magical Field Inspired by Disney」の一環として、「JFAファミリーサッカーフェスティバル“First Touch”」を全国7カ所で開催したほか、6人制のウォーキングフットボールイベント「JFA☓KIRINキリンファミリーチャレンジカップ」を創設するなど、キッズ~小学生年代、女子、ファミリーをターゲットにした新規事業を立ち上げました。日本代表に憧れてサッカーを始めた少年少女が、夢と希望を持ってサッカーに関わっていけるよう、各種大会やサッカー環境を充実させるとともに、選手の目的やレベルに合わせた適切な指導を施していくことが重要です。また、シニアサッカーやウォーキングサッカーにも今まで以上に力を注いでいきます。

夢があるから強くなる――。多くの皆さんとつながって大きなうねりをつくり、日本サッカーを名実ともに世界トップのサッカー大国にしていきたいと思います。2023年はそのための取り組みを本格的に進めていく元年と位置付けています。

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