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なでしこジャパン候補トレーニングキャンプ、二部練習を通し共通理解を深める

2022年04月07日

なでしこジャパン候補トレーニングキャンプ、二部練習を通し共通理解を深める

なでしこジャパンは4月6日(水)、福島県のJヴィレッジで行うトレーニングキャンプ3日目を迎え、今回の活動では初となる二部練習を実施しました。

午前のトレーニングは約1時間と短く集中した取り組みに。ステップワークを中心としたウォームアップで身体の使い方やパワーの出し方を意識し、その後は2つのグリッドに分かれ様々なルール設定のもとボールポゼッションを行いました。目まぐるしく攻守が入れ替わる中、ボールを保持するグループは素早くサポートの角度を作り、フリーマンを使いながらボールを動かします。狭いエリアの中でのプレッシングとそれを剥がすボール運びの応酬に、互いに声を掛け合いながら集中力高くトレーニングが続きました。午前トレーニングの最後は自陣深い位置まで攻め込まれた際の守備の対応を確認し、それぞれのポジションの選手が帰陣する位置やそこでの役割の共通理解を深めました。全体練習が終了した後は、ゴールキーパーとアタッカーを中心に数選手がピッチに残り、自主的にシュート練習を実施。各々の感覚を研ぎ澄ましました。

午後はセットプレーを中心にトレーニング。昼食後すぐに行われたミーティングでセットプレーにおける約束事を確認し、実践としてピッチへ出ます。コーナーキックからサイド、正面のフリーキックと得点に繋がりうる位置からのセットプレーに網羅的に取り組み、守り方やクリアした後の二次攻撃への対応、マイボールになった際の前への出方など、様々な要素をピッチ上ですり合わせました。最後はセットプレーの流れからフルコートを少し狭めたピッチで11対11のゲームを行い、試合さながらの熱量でハードワークを繰り返しました。

互いに初対面となる選手が多くいる中、3日目を迎えたトレーニングキャンプは次第にそれぞれのキャラクターを理解し合い、ピッチ内外でのコミュニケーションが深まっています。ゲーム形式でのトレーニングではスムーズな人・ボールの動きから少ないボールタッチ数で突破するシーンが見られるなど、同じイメージがピッチで表現され始めました。ひとつずつ手応えを増やしながら、チームは翌日に控える練習試合に臨みます。

選手コメント

GK 平尾知佳 選手(アルビレックス新潟レディース)
新しい監督になって前からアグレッシブに守りにいくようになり、そうなるとハイラインになるので後ろでのGKのカバーはすごく大事になると思っています。クロスの守備はずっと日本は課題ですし、この前のAFC女子アジアカップでもセットプレーからの失点がありました。そこは自分の長所ですし、カバーできるものを自分は持っているので、アピールしていきたいと思っています。自分は守備範囲が広いのでラインの設定でもより高くできると思います。そこは味方と話していくところだと思っています。
初招集の選手も多くいて、池田監督体制で初めてという選手もたくさんいる中で、私は誰とでも話せることが長所だと思っていますし、みんながまとまるように色々な人とコミュニケーションを取って、チームがまとまっていけばと思っています。

DF 北川ひかる 選手(アルビレックス新潟レディース)
みんないい笑顔で練習していますし、レベルの高い中でトレーニングできることはすごく嬉しいことでもあり、刺激になっています。
当たり負けしないというところは自分の持ち味の一つですし、奪うというコンセプトがこのチームにあるなかで、自分もどんな形であれボールを奪うという強みは全面的に出していきたいです。所属チームでもサイドを割らせない、当たり負けしない、サイドを制するという気持ちでやっているので、昨シーズンから身体の強さは変わってきていると思います。自分らしくプレーするというところを1番に、前向きにトライし続けるところは意識したいと思っています。身体の強さも見せていきたいですし、攻撃的なオーバーラップや、クロスでは上げる回数や質を高めてチャレンジしていきたいと思います。
(この半年)メンバーに入れなかったことはやはり悔しいですが、自分に足りないところがあって選ばれていないというのは理解できていたので、同じポジションの選手のプレーを見て、自分に何が足りないかを自分で解決しながらこの半年は過ごしてきました。10月に選ばれてからよりレベルを上げて、チームでもひとつ上を目指してやっていかなければという意識で取り組むようになっています。まだまだ定着は全然できていないですし課題はありますが、ひとつひとつ積み上げていければと思っています。周りの選手の良いところを盗みながら、ワールドカップやオリンピックは自分の夢でもあり目標でもあるので、そこに向けてしっかりと、その切符を自分でつかめるように前向きにやっていきたいなと思っています。

MF 猶本光 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
次のFIFA女子ワールドカップの切符を取り、ここからは世界が対戦相手になってきます。一人ひとりのプレーの幅や守備範囲が広くなるので、そこには対応していかなければいけないと思います。自分はWEリーグでプレーする時と代表ではポジションが違いますが、所属チームではよりゴール前のところやより攻撃的なところで自分の幅を広げられるようなチャレンジをしているところです。ボランチでプレーしていてチームが攻めている時は主に奪われた瞬間に奪い返すことを考えています。その中でゴール前に上がっていったときは、少ないチャンスでも決められるかどうかは大きな違いになるので、その精度にはこだわってトライしています。
(国外のチームと対戦する機会が限られる中で強化するには)イメージして日々トレーニングするしかないと思います。日本人が相手だとどうしても同じフィジカルレベル、同じような戦術同士で戦うことが多いですが、そこでやれているからという基準ではなく、もっと自分自身が成長することを考えながらやっていくしかないと思います。まずは守備でしっかりと、球際で奪い切ることや、守備でチームに貢献して、そこに加えてチャンスがあったらゴール前に上がっていき、そこで仕留めるようなプレーを出していければと思います。

FW 井上綾香 選手(大宮アルディージャVENTUS)
選ばれて率直に本当にびっくりしましたし、嬉しかったです。監督と少し話した時に、運動量や何度も動き直したり、背後を狙うことを繰り返しやってほしいと言われました。自分もそこが特長なので、アピールしていければと思います。なでしこジャパンには初めて選ばれましたが、アンダー世代とは全然違うと感じています。自分が入った時に何ができるかというのはイメージしながらこれまで試合を見ていました。入ってみてどういうふうにできるかはまだわかりませんが、楽しみです。まだ試合や紅白戦をやっていないですが、自分と違った特長を持つ選手もFWでたくさんいるので、良い部分を盗めたらと思います。
大宮のコーチの大野忍さんから今まで知らなかったこと、ボールを受けるタイミングや相手との駆け引きをたくさん教えてもらっているので、それがすごく刺激になっています。「楽しんでやっておいで」という感じで送り出されましたし、一緒にプレーするのが初めての選手もいますが知っている選手もいるので、緊張せずに自分のできるプレーをやっていこうと思っています。
世代別代表でプレーしてからその後3年間くらいちゃんとプレーができず、代表が遠のいていた中で、代表に対する意識も前ほどは無かったのが実際です。ただWEリーグで結果を残して選ばれたいなという気持ちはあったので、今回選ばれて良かったです。いただいたチャンスなので、1回で終わらずに残っていけるように頑張りたいです。FWなので得点というのは意識してやっていきたいと思います。

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