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日本はスペインに引き分けも暫定首位をキープ「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」3日目

2021年06月02日

日本はスペインに引き分けも暫定首位をキープ「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」3日目

2021年5月30日(日)~6月5日(土)にかけて品川区立天王洲公園において、国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)公認の国際大会「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」が開催されています。開幕から2連勝の日本は6月1日(火)に行われた第3戦でスペインに1-1で引き分けました。

3連勝を狙う日本でしたが、相手は世界ランク3位、さらに前回2019年大会で1勝1敗のスペイン。前半、日本は序盤からチャンスをつくり、黒田智成選手を中心に積極的にシュートを打っていきます。終盤はスペインの攻撃が続き苦しい時間帯となりましたが、GK佐藤大介選手の好セーブもあり、前半をスコアレスで折り返します。

後半に入るとスペインに攻め込まれますが、日本は安定した守備からペースをつかみ、正確なバックパスから反撃を狙います。後半9分、相手が浮き球を使ってゴール前に迫りますが、GK佐藤選手が落ち着いて処理し、素早くリスタート。キーパースローをフェンスに当て右サイドの黒田選手に繋ぐと、ドリブルで相手をかわしてゴール正面へ運び、シュートを突き刺します。「イメージ通りだった」と言う黒田選手は、2試合連続でのゴールとなりました。
その後もチャンスをつくる日本でしたが、試合終了2分前、ゴール近くでフリーキックを与えてしまいます。スペインのユースフ・エル・ハダウィ・ラビィ選手が少し中へ切り込んで鋭いシュート放ち、これが日本の今大会初失点となりました。試合はそのまま1-1で終了しましたが、日本は暫定首位をキープしました。

同日には世界ランク1位のアルゼンチンとタイの試合も行われ、前半終了時点ではタイがリードしたものの、アルゼンチンが4-3で勝利し暫定2位を守りました。次の日本戦は6月3日(木)13:00から、世界ランク1位のアルゼンチンと対戦します。引き分け以上で自力での決勝進出が決まります。

本大会は日本、アルゼンチン、スペイン、タイ、フランスの5カ国で総当たり戦を行い、1位から5位までの順位が決まった後、1位と2位で決勝戦、3位と4位で3位決定戦を行い、最終順位を決定します。無観客での開催ですが、日本ブラインドサッカー協会により全試合がYouTubeでライブ配信されています(配信URL:https://bit.ly/3ouOnlo)。

試合結果

スペイン 1-1(前半0-0)日本
■得点:
【スペイン】10 ユースフ・エル・ハダウィ・ラビィ(後半18分)
【日本】11 黒田 智成(後半9分)
■スターティングメンバー:
【スペイン】
GK1 ペドロ・グティエレス・レオン
FP5 パブロ・カンテーロ・ロペス
FP7 セルヒオ・アラマール・ガルシア
FP9 アントニオ・ヘスス・マルティン・ガイタン
FP11 ミゲル・アンヘル・サンチェス・ロペス
監督 ヘスス・ダビド・バルゲイラ・マルティネス
ガイド ミゲル・アンヘル・ベセーラ・ディアス・ウファノ
【日本】
GK1 佐藤 大介
FP3 佐々木 ロベルト泉
FP10 川村 怜
FP7 田中 章仁
FP11 黒田 智成
監督 高田 敏志
ガイド 中川 英治

日本代表メンバー(2021年5月1日発表)

ポジション 氏名(所属チーム)
FP 川村 怜(パペレシアル品川)
FP 田中 章仁(たまハッサーズ)
FP 黒田 智成(たまハッサーズ)
FP 加藤 健人(埼玉T.Wings)
FP 寺西 一(パペレシアル品川)
FP 佐々木 ロベルト泉(パペレシアル品川)
FP 佐々木 康裕(ファンタス千葉SSC 松戸ウォーリアーズ)
FP 園部 優月(free bird mejirodai)
GK 佐藤 大介(たまハッサーズ)
GK 泉 健也(free bird mejirodai)
監督 高田 敏志
ガイド 中川 英治

大会概要

1.大会名:
Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川

2.大会日程:
2021年5月30日(日)~6月5日(土)

3.会場:
品川区立天王洲公園(品川区東品川2-6-23)

4.主催:
国際視覚障害者スポーツ連盟/特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会

5.特別共催:
品川区

6.共催:
公益財団法人日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会/一般財団法人インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーション

7.後援:
厚生労働省/スポーツ庁/公益財団法人日本サッカー協会/一般社団法人日本障がい者サッカー連盟/公益財団法人東京都サッカー協会/公益社団法人東京都障害者スポーツ協会/朝日新聞社

8.タイトルスポンサー:
参天製薬株式会社

9.カテゴリースポンサー:
TANAKAホールディングス株式会社(式典・セレモニー)/アルファ ロメオ(プロモーション)/天王洲アイルブラサカサポートプロジェクト実行委員会(ホームタウン)

10.シルバースポンサー:
株式会社インソース/アクサ生命保険株式会社

11.サポーター:
株式会社アセットリード/SMBC日興証券株式会社/KPMGジャパン/味の素株式会社/全日本空輸株式会社/株式会社 丸井グループ/双日株式会社/株式会社トーコン/リノシー

12.技術協力:
パナソニック株式会社

13.協力:
佐倉市(サイドフェンス)

14.大会HP:
https://www.wgp-blindfootball.com/

15.参加国:
5カ国
日本(世界ランク12位)、アルゼンチン(同1位)、スペイン(同3位)、タイ(同13位)、フランス(同14位)

16.観戦方法:
全試合オンライン配信

過去の大会結果

2018年 優勝 アルゼンチン、準優勝 イングランド、第3位 トルコ (日本は第5位)
2019年 優勝 アルゼンチン、準優勝 イングランド、第3位 スペイン(日本は第4位)
2020年 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開催中止

監督コメント

高田敏志 監督
スペインとは過去に何度も対戦しており、近年のヨーロッパ選手権の分析なども行い、戦術は分かっていました。チャンスはかなりつくれたので、決めるべきところで決められていれば、2-0、3-0になっていたと思いますが、なかなかサッカーは甘くない。決めていないと、今日のようなことがあると思います。スペインはフリーキックの得点パターンが多いので、相手がうまかったと思います。フリーキックで決められたことよりも、あの状況でファウルを取られてしまうところを、チームとして反省したいと思います。ただ、内容に関しては非常に面白いゲームでした。なかなか経験できないような駆け引きもあり、スペインと対戦すると毎回楽しい。本当のフットボールの楽しさを選手も経験できたと思います。
(3連戦について)回復力、持久力についてはトレーニングしてきたので、選手交代なしでどこまでやれるかを試しました。気温もけっこう高かった中で、思った以上に走れたと思いますし、脳疲労も起こさずに最後までできたので、目処は立ちました。
(アルゼンチン戦に向けて)今日もタイが前半で2点を取り、面白いゲームでしたが、やはり世界ランク1位のすごさを見ました。我々は失うものはなにもないので、今やれることをやって、パラリンピックに向けて何ができるかも考えていきたいと思います。

得点者コメント

黒田智成 選手(たまハッサーズ)
この状況の中で国際大会ができることに本当に感謝し、ブラインドサッカーの試合ができることに喜びを感じながら一試合一試合プレーすることができています。自分たちにとってはすべてが大事な試合なので、集中力高く臨めています。
(ゴールシーンについて)昨日のタイ戦はGKが近かったので上のコースを狙っていましたが、今回はとにかくしっかり当てることを意識してシュートを打ちました。イメージ通りでした。初戦ではフリーの状態でシュートを2本外していましたが、今回は余裕を持って、力を抜いて振り抜くことができました。
過去にもスペインと対戦したことがありますが、フィジカルの強さがあり、的確にボールに足を伸ばしてくるところがディフェンスの特徴だと思います。そこをスピードやコース取りでしっかりはがすと、チャンスが出てくるイメージを持っていました。ヨーロッパのディフェンスは比較的に間が空いている場面が多いので、自分としては細かいターンで中に入っていくことができるので、そこを狙っていこうと考えていました。
アルゼンチンは世界ランクトップでとても強いチームですが、自分たちのこれまで練習してきたサッカーをしっかり出して、世界1位に勝っていきたいと思います。

GKコメント

佐藤大介 選手(たまハッサーズ)
選手がみんなよく走ってくれて、良い距離感で1対1を繰り返して事前に防いでいるというところが、失点を抑えられている一番のポイントだと思っています。シュートが飛んできても、みんながコースを限定してくれているので見えている状態で取れています。自分がビッグセーブをしているわけではなく、みんながよく走ってくれているという感想です。
(日本の精度の高いバックパスからの攻撃について)最近はずっと日本の攻撃の形としてやっています。GKからボールを前のスペースにつけることで攻撃の起点ができますし、みんなが前を向いてポジションを上げていくことができます。信頼関係でずっと繰り返しやっていることで、一つの武器かなと思います。
アルゼンチン戦に向けては、やることは全く変わりません。フィールドの4人がいい距離感で守備をして、いい形でボールを奪って、いい攻撃をしていくということを、繰り返しずっとやっていきます。試合を通して油断することなくそれを続けることが、やらないといけないことだと思います。その中でいい形でボールを取れれば、得点のチャンスがあると思います。失点を0に抑えられれば理想的な形だと思いますが、アルゼンチン相手にそう簡単にうまくいくとは思っていません。いろいろな課題が出てくると思うので、試合の中でみんなで声をかけ合って改善していきながら、自分たちのサッカーができると良いと思います。

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