第32回オリンピック競技大会(2020/東京)は、23日(金・祝)の開会式に先立ってサッカー競技が開幕。21日(水)に先陣を切る女子に続き、22日(木・祝)には男子のグループステージ第1節が東京スタジアム、茨城カシマスタジアム、札幌ドーム、横浜国際総合競技場の4会場で開幕を迎える。

オリンピックの男子サッカー競技は1992年のバルセロナ大会から「U-23」のカテゴリーで開催されるようになり、1996年のアトランタ大会から年齢無制限のオーバーエイジ選手を3人まで起用することが可能となる現在のレギュレーションとなった。今回は大会が1年延期されたため、1997年1月1日以降に生まれた「U-24」のカテゴリーの選手たちに、最大3人のオーバーエイジ選手を加える形でチームを編成することとなる。

大会は参加16チームを4チームずつ4グループに分けたグループステージの戦いからスタート。各グループ上位2チーム（計8チーム）がノックアウトステージへと進出することとなる。開催国の日本はAグループに入り、南アフリカ、メキシコ、そしてフランスと同じグループに入っている。

日本は現行方式では2012年ロンドン大会の4位が最高順位であり、年齢無制限ながらプロ選手は参加できなかった時代の1968年メキシコ大会では銅メダルも獲得している。今回は森保一監督、選手たちが一致して「金メダルを狙う」という目標を掲げ、新たな歴史をつくるための準備を進めてきた。

その日本の入ったグループAの中で特に評価の高いチームは、日本と第2戦で当たるメキシコだ。2012年のロンドン大会で金メダルに輝くなどの実績を誇る中米の伝統国は、多彩な技術を誇るMF Diego Lainez選手のような才能豊かな若手選手たちに加え、36歳の大ベテランGK Guillermo Ochoa選手をオーバーエイジ選手として招集するなど、金メダル奪還に向けて入念な強化を施してきている。

グループBはアジア勢の韓国が有力候補。欧州で活躍するFW Hwang Ui-jo選手らをオーバーエイジ選手として招集し、今大会に備えている。またグループCではスペインとアルゼンチンという優勝候補同士の激突が大きな見どころだ。特にスペインは先の欧州選手権に参加していた6選手を招集するなど、今大会に向けて万全の陣容を整えてきており、18歳ながら名門のFCバルセロナで活躍するMF Pedri選手らの活躍に早くも期待が高まっている。

そしてグループDでは、FCバルセロナやブラジルフル代表で輝かしい実績を残した38歳の世界的レジェンド、Dani Alves選手がオーバーエイジ選手として参戦したブラジルが最有力候補だろう。欧州の伝統国ドイツとぶつかる初戦は、日本戦以外で開幕の最注目カード。アフリカの強豪コートジボワールもこのグループの有力候補で、マンチェスター・ユナイテッドの19歳MF Amad Diallo選手ら、若くして欧州で才能を評価されたタレントがひしめくチームだ。実力派のFW Salman Al-Faraj選手らベテラン3名を補強したサウジアラビアもこのグループのダークホースとなる。

22日に開幕する大会は中2日のハイペースで進行し、8月6日(金)に銅メダルを決する3位決定戦、7日(土)に横浜国際総合競技場での決勝戦を迎える。53年ぶりのメダルを狙う日本の戦いはもちろん、世界中から集まってきた各国代表の個性あるプレーにも注目してもらいたい。

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)

サッカー競技日程：2021年7月21日(水)～2021年8月7日(土)

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