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第35回JFAレフェリーキャラバンを宮崎県で開催

2018年07月12日

第35回JFAレフェリーキャラバンを宮崎県で開催

7月7日(土)から8日(日)にかけて、JFAレフェリーキャラバンを宮崎市佐土原町の佐土原総合文化センターで開催しました。

当日は、宮崎県サッカー協会所属のサッカー、フットサルのインストラクター計14名が参加しました。冒頭で、宮崎県サッカー協会の橋田和実会長から参加者に向けて、日ごろの活動への感謝とともに審判員養成の重要性についてご挨拶がありました。その後、チュータリングの理論と実践に臨みました。ファウルがあり主審が笛を吹いた直後から、再開の合図までに主審がやるべきことを「6ステップ」の手法を用いて6段階に整理したり、理想の審判インストラクター像を絵で示す「ドローイング」の手法によりユニークな絵を作成したりと、各インストラクターは新しい手法の習得に熱心に励んでいました。

二日目は、サッカーのインストラクター14名に審判員1名が加わり、各自で事前確認した同じ試合映像をもとに、グループに分かれてゲーム分析を行い、難易度と評価のすり合わせを行いました。また、同試合を担当した審判員に対する模擬フィードバックにも各グループで挑戦し、指導ポイントの整理を図りました。

時折激しい雨が降るなか、研修室では熱い議論が行われ、全日程を無事に終了しました。

JFAインストラクターコメント

脇山哲郎 九州地域審判指導者トレセンマネジャー
豪雨で交通アクセスに支障が生じる中、九州で今年度初となるレフェリーキャラバンが開催されました。宮崎県サッカー協会の橋田会長、戸田専務理事にも参加いただき、特に橋田会長からはオープニングで審判員総数の確保やユース審判員の発掘、育成など、宮崎県FAが抱える諸課題の解決に向けて、今後積極的に取り組んでいくという心強いお言葉をいただきました。

初日は、チュータリングの必要性や手法のセッションからスタートしました。チュータリングについて具体的な内容、手法を理解することも重要ですが、審判員指導の「ラーニングサイクル」の中の位置づけを理解することで、より意義あるものになることを強調しました。

次に、競技規則の解釈、理解を深めるために、チュータリングの様々な手法を活用し、5分間セッションを実施しました。グループごとにセッションの構成、内容をディスカッションした後に発表という手順で実施しましたが、独自のアイデアを織り込んだセッションもあり、有意義なものとなりました。一日の最後には審判員指導の手法の一つとして定型パワーポイントを紹介し、今後の指導に活用いただくこととしました。

二日目は、前日の振り返り、今年度の競技規則改正の解説に続いて、もう一つの重要テーマであるレフェリング分析を泉レフェリーデベロップメントオフィサーの指導で実施しました。事前に配布された試合映像をもとに作成したレフェリング分析レポートを持ち寄り、グループで試合の難易度、審判員のパフォーマンスについてディスカッションをしてメンバー間の評価の考え方を共有しました。分析の考え方や指導、フィードバックのポイントを細かく説明し、参加インストラクターからも積極的な発言があり、今後のレフェリング分析の向上につながるプログラムとなりました。

今回のレフェリーキャラバンは、参加インストラクターにとっての新たな課題の発見と併せて、宮崎県の課題解決につながるヒントをいくつも見つけていただいた、とても有意義なものになったと確信しています。レフェリーキャラバンを新たなスタートとして、活動のさらなる活性化が図られることに期待していきたいと思います。参加者の皆様に感謝申し上げます。

開催FA審判委員長コメント

鳥越明弘 宮崎県FA審判委員長
1992年に全国高校総体が宮崎県で開催されて四半世紀が経過しましたが、これ以降、宮崎県の審判育成・強化は後退を続け、これまでに様々な取り組みを重ねてきたものの向上に至っていないのが現状です。ここ数年、ユース審判員の発掘・育成にも努めてまいりましたが、落ち込んでしまった宮崎県の審判育成・強化を取り戻すには厳しい状況が続いています。このJFAレフェリーキャラバンにおいても、若い審判員不足により、審判指導者のみの研修となってしまったことは残念でした。しかしながら、時間をかけて、審判指導者としての役割や使命も学び、もちろん新しい指導方法等も取得したことで、新たな宮崎県の審判育成・強化を再構築すべく、審判指導者が積極的に行動することに勇気を与えていただきました。インパクトを与えていただいた脇山氏、泉氏に感謝しています。当面の目標である、8年後の宮崎国体に向けた審判育成・強化において、「宮崎県の審判改革」を決意し努力していく覚悟です。今回のキャラバンを転機とします。

受講者コメント

生田修 2級サッカー審判インストラクター
8年後の2026年に「宮崎国体」が開催されます。それに向けて何をすべきかを議論したところ、「ユース審判員の発掘・育成」を最優先にすべきと動き出したところでした(宮崎県版マイルストーン)。このタイミングでのレフェリーキャラバンの開催は願ってもいないことでした。普段、私たちが講師で行っている講習会・研修会で「レフェリングの知識」を教えているはずなのに、審判員がうまく使えていないなど感じることがあり、どうすればうまく伝えられるのだろうかという思いがありました。これを解決する手法のひとつが「チュータリング」でした。「6ステップ」、「ドローイング」、「ダイアモンド6」などを実践して効果を体感し、手法を習得する良い機会となりました。その中でも、「間違えてくれてありがとう」は今までの指導者側の対応を考え直さなければならないと気付かせてくれ、心に残っています。またゲーム分析では、実際の試合映像をもとに新アセスメントレポートを記入しましたが、アセスメントレポートの記載についてまで学ぶことができ、特にゲームの評価点について「難易度(やさしい・ふつう・難しい)」をどう決めるかを教えていただいたことで、悩みがひとつ解決しました。熱い戦いが続いているFIFAワールドカップを忘れるぐらい時間はあっという間に過ぎ、充実した2日間でした。大雨の中、宮崎までいらしてくださった泉氏、脇山氏をはじめ、開催に向けてご尽力いただいた皆さまに感謝しています。若き審判員たちが躍動する「宮崎国体」の実現に向けて気が引き締まる思いでいっぱいです。

鈴木寿士 宮崎県FA2級審判員
二日目のセッションにのみ参加しました。インストラクターの方々が3つのグループに分かれ、私が主審を務めた実際の試合のビデオを見ながら分析・ディスカッションしたまとめを、グループごとに審判員にフィードバックするという形がとられました。インストラクターの方々が自分の試合映像を見ながら細かに分析し、悪い所、良い所を出し合ってディスカッション・評価し、最終的にアドバイスをする。このような経験は普段の1対1の反省会とはまるで違った雰囲気での体験でした。自分が出来ていないこと、何が必要なのかが明確に見えてきましたし、特に自分の身振り素振り、ポジショニングがはっきりと悪いということが分かりました。新たに自分のレフェリングを振り返り、技術向上させていくためのきっかけになったと思います。自分で試合を撮影し分析することは簡単にはできませんが、今後審判活動で上級者を目指していく上で大事なポイントになってくると思います。今回指導していただいたポイントを忘れず、普段の審判活動で意識しながら取り組めるよう努力していきたいです。

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