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皇后杯 JFA 第47回全日本女子サッカー選手権大会が開幕
2025年11月10日

皇后杯 JFA 第47回全日本女子サッカー選手権大会が開幕し、11月8日(土)、9日(日)に1回戦の16試合を実施しました。宮城県仙台市のみやぎ生協めぐみ野フットボール場 Aグラウンドでは、8日にプレナスなでしこリーグ2部チーム同士の対戦、そして高校生チームがなでしこリーグ1部チームに挑戦する試合が行われました。
ピックアップマッチ1
ディアヴォロッソ広島 0-1(前半0-1、後半0-0) FCふじざくら山梨
ディアヴォロッソ広島(中国3/広島)とFCふじざくら山梨(関東6/山梨)は、ともになでしこ2部に所属するチームです。リーグ戦での直接対決で1分1敗だったDR広島は「普段の4-4-2から4-1-4-1に布陣を変え、相手の起点を潰しつつ、より攻撃的に戦えるように準備した」(岩田純児監督)と、ふじざくら対策を立ててこの一戦に臨みました。
その効果により、序盤からDR広島が主導権を握り、相手のミスを突いて何度か決定機をつくりますが、得点につなげられません。すると38分、ふじざくらは中盤でのボール奪取から脇田紗弥選手がドリブルで抜け出します。「みんながつないでくれたので何としても決めたかった」というシュートは相手GKに当たってコースが変わり、左ポストを叩いた後にゴールへと吸い込まれました。
ビハインドを負ったDR広島は後半、さらに攻勢を強めますが、ふじざくらは最前線の脇田選手も自陣深くに戻る献身性を見せ、全員の体を張った守備でゴールを許しません。終盤のパワープレーもしのぎ、前半に挙げた1点を守り抜きました。

勝利したふじざくらは、2回戦でノジマステラ神奈川相模原(WEリーグ)との一戦に挑みます。
ピックアップマッチ2
オルカ鴨川FC 4-0(前半2-0、後半2-0) マイナビ仙台ユース
なでしこ1部のオルカ鴨川FC(なでしこ1部/千葉)は、試合開催地の仙台市で活動するマイナビ仙台ユース(東北2/宮城)と対戦しました。
仙台LYは岩城恋音美選手を配球役として自陣からのビルドアップを試みますが、鴨川FCは前線から圧力をかけていきます。迎えた9分、鴨川FCは上田麻莉選手が高い位置で相手のパスをインターセプトし、冷静にシュートを沈めて先制すると、20分にはCKから相手がクリアしきれなかったボールを松尾菜月選手が頭で押し込み、リードを広げます。

後半もポゼッションスタイルで挑もうとする仙台LYに対し、鴨川FCはボールホルダーを複数の選手で囲い込む守備で対応し、決定機をつくらせません。78分と89分には河野有希選手が連続ゴールを奪い、勝利を決定づけました。

鴨川FCの上田選手は「次は上のカテゴリーのチームが相手ですが、自分たちのスタイルで挑みたい」と2回戦への意気込みを語り、ビルドアップの場面で存在感を放った仙台LYの渡邊衣織選手は「試合の入りで相手の勢いに飲まれてしまった」と力の差を痛感している様子でした。
勝利した鴨川FCは、2回戦でセレッソ大阪ヤンマーレディース(WEリーグ)と対戦します。
監督・選手コメント
岩田純児 監督(ディアヴォロッソ広島)
リーグ戦での戦績は1分1敗だったので、どうすれば勝てるかを考え、より攻撃的なシステムと明確なボールの奪い方を準備して臨みました。普段は4-4-2のゾーンディフェンスにこだわっているのですが、今日は4-1-4-1で相手の起点を潰しにいこうと考えました。主導権は握れましたが決定機をつくり出す回数や決定力が足りず、逆にカウンターから失点してしまいました。準備してきたことを発揮できただけにもったいない試合でした。
FW #14 脇田紗弥 選手(FCふじざくら山梨)
相手が前からプレスをかけてくると想定する中で、押し込まれた状況でもつなぐのか、蹴り出して陣地を回復するのかという判断を、みんなで統一してできたと思います。押し込まれる時間帯が多かった中で、みんながつないでくれて、小鍜治旭選手から良いパスが来たので、ギリギリでしたがゴールに入ってくれてホッとしています。仙台は大学時代を過ごした場所ですし、友人がたくさん見に来てくれたので、良いところを見せられてうれしいです。
MF #20 上田麻莉 選手(オルカ鴨川FC)
相手は高校生で、自分たちとはカテゴリーも違いますし、チャレンジしてくるのは分かっていました。足元の技術や判断力の部分ではうまさも感じましたが、それに対して受け身にならず、自分たちもチャレンジしていく姿勢で臨み、結果につなげられました。良い守備からの良い攻撃をチームで取り組んでいる中で、スピードを生かして先制点を奪うことができました。次は上のカテゴリーのチームが相手ですが、自分たちのスタイルで挑みたいです。
MF #8 渡邊衣織 選手(マイナビ仙台ユース)
経験値の差があるからこそ、自分たちがやってきた相手を見てボールを動かしながら前に進んでいくプレーを意識しましたが、試合の入りで相手の勢いに飲まれてしまい、自分たちがやってきたこと、やりたいことが表現できずに失点を重ねてしまいました。自分としては、ライン間で受けてターンするプレーやボランチとして相手を見ながらボールをさばくプレーなど、持ち味を出せたかなと思います。試合の入りと失点後のプレーが今後の課題です。
開催期間:2025年11月8日(土)~2026年1月1日(木・祝)
【1回戦】11月8日(土)、9日(日)
【2回戦】11月15日(土)、16日(日)、19日(水)
【3回戦】11月22日(土)、11月23日(日・祝)
【準々決勝】12月6日(土)、7日(日)
【準決勝】12月14日(日)
【決勝】2026年1月1日(木・祝)
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