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甲府が延長戦の末に法政大学を撃破 第99回天皇杯

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2019年09月19日

甲府が延長戦の末に法政大学を撃破 第99回天皇杯

天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会は9月18日(水)、ラウンド16の6試合が行われました。

ピックアップマッチ

ヴァンフォーレ甲府 2-1(前半1-0、後半0-1、延長前半1-0、延長後半0-0)法政大学

山梨中銀スタジアムでは、Jリーグクラブを連破して勝ち上がってきたアマチュアシードの法政大学を、ヴァンフォーレ甲府(J2)が迎え撃ちました。甲府は長いパスを前線やサイドへと展開し、法政大のプレスというリスクを回避しながらゴールを目指します。なかなかシュートに持ち込めない展開で光ったのがベテランの目でした。27分、3バックの中央に入っていた39歳の山本英臣選手が一瞬の隙を逃さず縦パスを送ると、佐藤洸一選手が相手最終ラインの裏に抜け出します。GKと1対1になりつつ相手守備陣の動きを見極めた佐藤選手が送ったパスに走り込んだのが、曽根田穣選手。GKのいないゴールマウスへ、先制点を蹴り込みました。

無理に前に出る守備をせず、ロングボールを前線や右サイドの紺野和也選手へ送っていた法政大ですが、失点で目が覚めたように前へ出る姿勢を強めます。39分には長谷川元希選手を投入してフォーメーションを変更し、長谷川選手がうまく相手DFの間に入り込んで攻撃を活性化させました。相手ペナルティーエリア内にボールを持ち込めるようになった法政大の反撃が実ったのは、77分のことでした。疲労に伴う甲府の走力低下が見え始めた時間帯、相手の中途半端なクリアを拾った紺野選手が中央へ流れながらクロスを送ると、交代出場していた森俊貴選手がファーサイドでヘディングを押し込み、試合を振り出しに戻しました。

大学生の進撃は続くのか。そう思われた延長戦、勝負の分かれ目を、またも歴戦の山本選手が見逃しませんでした。延長戦に入ったばかりの93分、法政大学陣内でフリーキックを得ると、「誰も見ていなかった」(山本選手)とクイックリスタート。この狙いが見事に当たり、佐藤選手を経由してペナルティーエリア内で受けた宮崎純真選手が冷静にシュート。この勝ち越し点を得ると、最後まで諦めない法政大の反撃をしのぎ切り、甲府が勝利。初の4強入りを狙う、準々決勝進出を決めました。

残る2試合は9月25日(水)に行われ、ベスト8が出そろいます。

日程・結果はこちら

監督・選手コメント

伊藤彰 監督(ヴァンフォーレ甲府)
前半から私たちが目指している、しっかり守りながらのカウンターやサイドを使った攻撃を、やりづらい中でも何度か出せていたと思います。途中から出た選手が最後まで体を張って点を取ってくれましたし、延長戦に入っても、全員が最後まで頑張ってくれました。クラブ過去最高のベスト8という歴史を変えるため、チーム全体で気持ちを込めて戦っていきたいと思います。

山本英臣 選手(ヴァンフォーレ甲府)
2点目が決まる際のクイックリスタートの瞬間、近くにいる相手の選手も甲府の選手も、ボールを見ていませんでした。でも、ベテランの佐藤洸一選手だけは見ていて、気付いてくれました。ああいうところでしか勝負はつかないというか、それくらい相手も素晴らしいチームでした。相手が大学生だからとかカテゴリーが下だと考えるなと、伊藤監督はずっと言っていました。だから、ものすごくリスペクトして戦えていたし、おかげで失点場面以外は隙がなかったのだと思います。

長山一也 監督(法政大学)
内容は悪くありませんでしたが、結果が伴わなければ評価はされません。各部分を切り取ってみればやれていたと言われるかもしれませんが、大学サッカーを代表して戦っているという思いもあったので、勝利をつかみ切れず悔しい気持ちがあります。大学サッカーの強さを示すためにも、すごく大事な勝負どころでした。良い状況もつくれたのにまだ甘いところがあると思うので、そういったところを修正して、大学サッカーの状況も変えていきたいと思います。

紺野和也 選手(法政大学)
内容が良かっただけに、結果が伴わなくて本当に悔しいです。来年からプロになることもあり、個人的に今年一番思いを懸けていた大会でした。サッカーをやってきて、今までで一番悔しいくらいです。今日勝ったら新しい歴史を築けたはずなのに、やはり大学サッカーにとってベスト16はとても大きな壁だとあらためて感じました。決勝点の場面では、アマチュアとプロの差が出たのではないかなと思います。100%の準備をしてきたので自分としては力を出し切りましたが、まだまだ力が足りないし、もっと走らなければいけないなと感じました。

【1回戦】5月25日(土)、26日(日)
【2回戦】7月3日(水)、10日(水)
【3回戦】8月14日(水)

【ラウンド16(4回戦)】9月18日(水)、25(水)
【準々決勝】10月23日(水)
【準決勝】12月21日(土)
【決勝】2020年1月1日(水・祝)

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