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第41回全日本少年サッカー大会 U-18審判員・地域育成担当インストラクター研修会を開催

2018年01月11日

第41回全日本少年サッカー大会 U-18審判員・地域育成担当インストラクター研修会を開催

12月24日(日)~29日(金)の6日間、鹿児島県で開催した全日本少年サッカー大会にてU-18審判員研修会と地域育成担当インストラクター研修会を開催しました。

U-12年代のチャンピオンを決める全日本少年サッカー大会では、全試合の審判を高校生が担当し、またすべての試合を1人制審判で実施しています。

今回の審判員は、9地域のサッカー協会から全32名が参加。審判員を指導する担当者として、17名の審判インストラクターを招集しました。

本大会の担当審判員と審判インストラクターは、開会式前日の12月24日鹿児島県に集合して、大会役員としての意識統一を図りました。そして、25日には1日をかけてトレーニングや講義を行い、第1試合から29日の決勝戦まで全ての試合で1人制審判を実施しました。

主任審判インストラクターコメント

高橋武良 JFA1級審判インストラクター
全日本少年サッカー大会が8人制での開催されることになった2011年から、決勝大会の全試合をユース年代の審判員が担当してきました。この7年間でユース年代の登録審判員数は全国で8万名を超え、2級審判員として15名が登録されるようになりました。若い審判員が増えるとともに、審判員として世界を目指す若者も全国で出てきています。このような状況を踏まえ、2017年度から予選ラウンドから決勝ラウンドまでの全87試合を1人制審判で採用することとして臨みました。本大会に参加した審判員の多くが日頃は都道府県審判委員会の指導の下で活動し、4種委員会の協力を得てU-12年代の試合経験を積んでいる審判員です。審判員たちは、講義やトレーニングの内容を充分理解して、大会のすべての試合を1人制審判で務めあげてくれました。

今大会中、チーム(指導者・選手)が判定は審判員に任せて、笛が鳴るまではプレーを続けよう、笛が鳴ったら次の準備をすぐしようという姿が非常に印象に残っています。試合に集中することで、自分たちが準備をしてきたプレーを全力で出そうという姿勢を感じ、同時に審判員もサッカーをもっと勉強しなければならないと感じました。また、大会としてウェルフェアオフィサーの配置や大会全体として保護者や報道に向けての告知など、1人制審判を実施するためのサポート体制を整えていただいたことには大変感謝しています。1人制審判で試合を運営するには、大会に関わる皆さんのご理解とご協力がなければできないことを改めて実感しました。

審判委員会として、今回の大会を謙虚に振り返り、地域FA・都道府県FAと情報を共有し、一層、ユース年代の審判員の育成に取り組むとともに、大会に向けて計画的に準備することで、2018年度の大会にも「試合に向き合える審判員」を招集できるようにしていきたいと思います。最後に、今回の決勝大会ために試合環境を整えていただいた、4種大会部会の委員の皆さま、各都道府県FA4種委員会の皆さま、JFAおよび地域・都道府県の技術委員のみなさま、大会の運営に携わられた皆さま、U-12年代のサッカーに関わる全ての皆さまに感謝申し上げます。

JFA技術委員会コメント

山口隆文 JFA指導者養成ダイレクター
第41回全日本少年サッカー大会は、すべての試合が1人制審判で運営されました。今大会を通じて、大きく2つの点を感じることができました。まず1つは、試合を担当した高校生のユース審判員のサッカー理解の高さです。日本のサッカーを世界に通用するサッカーにするために、また、世界に通用するプレーヤーを育成するために技術委員会と審判委員会は「技術と審判の協調」という取り組みを進めています。技術委員会が考えるサッカーの方向性を伝える重要なプログラムであり、今大会期間中もユース審判員に向けて「技術と審判の協調」を図る研修を開催いたしました。

各地域から選抜されたユース審判員は「技術と審判の協調」の理解度が高く、たとえば、プレーヤーがファウルを受けても次のプレーに移ろうとしているときはプレーを続けさせる、引っ張られてもプレーヤーにプレーの意志があれば積極的にアドバンテージを適用させる、といった有効なアドバンテージが見られました。日本が世界を目指すためのレフェリング、サッカーの本質を理解したレフェリングを見せてくれました。もう1つは、子どもたちへのフェアプレー精神の醸成です。ユース審判員が、いいプレーをしたプレーヤーに積極的にグリーンカードを出すシーンが大会を通じて見られました。グリーンカードによって、大会期間中にプレーヤー自身が「フェアプレーとはどいうことか」を考えるきっかけになったと考えています。これはユース審判員に関わらず、「1人制審判」を導入した際の重要な精神の1つです。その精神を理解してレフェリングしてくれていたと思います。

今大会が成功に終わったことも、各地域・都道府県サッカー協会の審判委員会の皆様、4種大会委員会の皆様、チームの指導者の皆様、保護者の皆様、U-12年代に関わるすべての皆様が、ユース審判員の発掘・育成に多大なご協力をいただいた為だと考えております。改めて皆様に御礼を申し上げ大会へのコメントとさせていただきます。

参加者コメント(U-18審判員)

萩原雅貴 3級審判員(鹿児島所属)
予選ラウンドではピッチの幅いっぱいに走ることを目標にしていました。ラウンド16では予選ラウンドでの反省から、プレーを見極めるより適切なポジション取りに心がけ、それぞれの事象について、選手が積極的にプレーを続けられるような判断も含めて勇気を持って判定することができました。28日に担当したフレンドリーマッチ後にはJFA審判インストラクターから空きスペースで簡易のプラクティカルトレーニングを受け、短い距離の動き出しの確認をすることができました。決勝の主審に選ばれ、これまでの研修会で学んだことを踏まえて、いつも通りのレフェリングをしようと思い臨みました。

テレビ放送される試合を吹くのは初めての経験でしたが、無事に試合を終えることができました。試合前は緊張しましたが、40分間走りきり、判定も自信を持ってすることができたと思います。試合後には審判インストラクターからも「安心して試合を見ることができた。萩原に主審を任せて良かった。」と言ってもらえて、自信がつきました。全国大会の決勝で、多くの観客がいる中で主審を務めることができたことは、これから先、様々なカテゴリーの試合を担当するにあたってとって非常にいい経験になったと思います。今後も審判員として努力を続け、将来的には1級審判員になり、国際審判員を目指して邁進していきたいです。

参加者コメント(地域育成担当インストラクター)

岩河義弘 2級インストラクター(高知所属)
9つの地域サッカー協会から選出された32名の審判員を地域育成担当インストラクターがJFAインストラクターのアドバイスをいただきながら指導を行いました。中でも試合を終えた審判員をグラウンド脇のスペースに集め、ミニ・プラクティカルトレーニング行い、試合中の動き方をすぐに確認することは審判員にも大きな説得力があったように感じました。大会3日目には決勝トーナメントに入ることができなかった審判員がフレンドリーマッチを担当しましたが、地域育成担当インストラクターも積極的に指導する光景が見られました。また、審判員も向上心を持ち取り組んで いたことが印象的でした。

この大会を通して審判インストラクターとして審判員に寄り添い、自ら答えを導き出すよう問いかけることの大切さを知ることができました。四国の審判育成はまだまだ審判活動ができる環境が不足しています。地域育成研修会では今大会で得た情報を各県で共有し、ユース審判員の環境を整え、四国から優秀な審判員を輩出することに繋げる取り組みを続けたいと思います。

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