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第96回天皇杯 ロアッソ熊本がFC.TOSUを下して2回戦進出

2016年08月29日

第96回天皇杯 ロアッソ熊本がFC.TOSUを下して2回戦進出

ピックアップマッチ

ロアッソ熊本(J2)2-1(前半1-0、後半1-1)FC.TOSU(佐賀県代表)

第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会の1回戦が8月28日(日)に開催され、熊本のうまかな・よかなスタジアム(熊本県民総合運動公園陸上競技場)ではロアッソ熊本(J2)とFC.TOSU(佐賀県)が対戦しました。

チーム発足3年目のFC.TOSUは昨年、佐賀県リーグを初制覇。初めての全国大会となる今大会で、プロチームのロアッソ熊本を相手に「ジャイアントキリング(番狂わせ)」を狙う一戦となりました。

ゲームは立ち上がりから、ロアッソ熊本が押し込む展開となります。最初のチャンスは開始わずか55秒、MF上村周平選手がミドルシュートを狙いますが、これはFC.TOSUのGK松岡知希選手がブロック。その後もロアッソ熊本は、左右にボールを動かして相手を揺さぶり、両サイドからのクロスボールをFWアンデルソン選手、FW平繁龍一選手らが受けてシュートを放ちます。

しかし、FC.TOSUは集中してこれに対応。クロスバーやゴールポストに当たる場面もあり、なかなか得点を奪えなかったロアッソ熊本ですが、前半終了間際の45分、右サイドで得たFKの場面で、MF中山雄登選手のパスから平繁選手が合わせてようやく先制しました。

リードを許したFC.TOSUでしたが、後半立ち上がりの52分、MF榎本大希選手のパスを受けたMF丸山大介選手が相手DFの背後に抜け出してシュートを決め同点に追いつきます。

しかし、FC.TOSUのシュートは試合を通じて結局この1本のみで、その後もロアッソ熊本ペースで試合が進みます。しかし前半と比べて決定機の数が少なくなり、延長戦にもつれそうな雰囲気も漂い始めますが、アディショナルタイムに入った90+1分、熊本はDF鈴木翔登選手のクロスボールに交代出場のMFキム・テヨン選手が頭で合わせ、決勝点が生まれます。計35本のシュートを放ちながら、得点はともに前後半の終了間際と苦しい展開になりましたが、プロの意地を見せたロアッソ熊本が競り勝ち、2回戦進出を決めました。

また、天皇杯初挑戦で敗れたものの、粘り強い守備を見せて善戦したFC.TOSUに対しては、熊本サポーターからも大きな拍手と声援が送られ、今大会を大きな目標にしてきた選手たちにとっても貴重な経験となった様子。試合を通じて好セーブを見せたGK松岡選手は、「これを佐賀県リーグなどに生かして、また来年、この大会に帰ってきたいと思います」と話していました。

ロアッソ熊本は9月3日(土)、再び地元のうまかな・よかなスタジアムに同じJ2の東京ヴェルディを迎え、3回戦進出をかけて戦います。

監督・選手コメント

清川浩行 監督(ロアッソ熊本)
雨の中、たくさんのサポーターの方が集まってくれて本当にありがたく思っています。試合は、難しい展開になることは想像していたのですが、なかなか前半に決めきることができず、自分たちで最後の最後まで(行方が)分からないゲームにしてしまったと思います。でも、最後まで諦めずに点を取りにいこうという姿勢は見えましたし、勝って次に進めたということが収穫だと思います。

平繁龍一 選手(ロアッソ熊本)
思っていた以上に苦戦しました。チャンスはたくさんありましたけれど、相手もゴール前に人数を割いて体を張っていたので、そこをもう少し崩せるとよかったと思います。一発勝負の天皇杯では、堅守の相手を攻めあぐねる展開になりがちですが、最後に何とか決めることができてよかったです。クロスボールに対して何となく入るシーンがあった点は課題です。もう少し細かい動きで相手のマークを外すなど、そういう工夫がほしかったと思います。

斉藤敬嘉 監督(FC.TOSU)
素晴らしい環境でサッカーをやらせていただいたことに感謝しています。FC.TOSUの中にも熊本出身の選手が3名いて、彼らは熊本への思いをプレーで表現してくれたと思います。できるだけ失点せずに0-0でどこまでいけるかというのが狙いでした。後半も前半同様の戦い方を続けていくプランの中、運よくゴールが取れましたが、最後は足が止まってしまい、マークにしっかりつけませんでした。そういうところが、プロとの差だと感じました。

丸山大介 選手(FC.TOSU)
得点の場面はみんなのパスがうまくつながり、僕は流し込むだけという感じでした。ボールを奪ってから速く攻めることと、ロアッソDFの裏を狙っていく動きを意識しており、後半の早い時間にゴールを挙げられたことがよかったと思います。大舞台でプレーできたことは財産になるので、これからの社会人生活の中で生かしていきたいと思います。これでひと区切りついたので、また来年、このピッチに立てるように、チーム一丸となって戦っていけたらと思います。

第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会

2016年8月27日(土)~2017年1月1日(日・祝)

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