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高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグEAST 影山雅永 関東ユースサブダイレクター(2015 プレミアリーグ テクニカルスタディグループ EAST担当)が1節~6節を振り返る

2015年06月08日

高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグEAST 影山雅永 関東ユースサブダイレクター(2015 プレミアリーグ テクニカルスタディグループ EAST担当)が1節~6節を振り返る

4月12日に開幕した高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグEASTも、5月10日の試合を最後に6月27日に再開するまでの約一か月半中断期間を迎えました。ここまでの6試合、すなわちリーグ全体の3分の1を戦った中から、影山雅永(関東ユースサブダイレクター)がプレミアリーグEASTに関していくつかの観点から振り返ります。

スタッツから見る序盤戦-得点

第6節までの計30試合での合計得点は75点、よって1試合における平均得点数は2.5です。これは1998FIFAワールドカップフランスと並び、歴代最多のゴール数だった昨年の2014FIFAワールドカップブラジルの2.67に迫るものであり、積極的な攻撃への姿勢が反映されているといえます。中でも無得点試合は2試合だけというのも特筆すべき点です。引き分けに終わった試合はわずか7試合で、勝敗の決着がついた試合が多かったことも特徴としてあげられます。

しかし、これは裏返してみると大味な試合が多かったとも捉えられます。一方のチームが3得点以上入れた試合は8試合あり、4点以上の試合も5試合ありました。失点を重ねるごとに自信と集中を欠いてしまったのか、得点を重ねるチームが逆に俗にいう“乗った”状態になったのか、いずれにしても拮抗したリーグ戦を戦うことによって互いにレベルを上げていくという趣旨からは外れた試合が多かったのも事実です。

ただ、昨年のそれと比較した場合、合計得点は88点(1試合平均3.52 昨年は5試合で中断)、3点以上得点の試合は12試合から考えれば拮抗してきていると言えるのかもしれません。

最多得点はFC東京U-18の6(JFAアカデミー福島戦6-0、コンサドーレ札幌戦6-1)で、FC東京U-18はリーグ最多の18得点を挙げています。反対に現在首位を走る鹿島アントラーズユースは失点数が最小の2。1試合平均失点は0.33と抜群の安定感を誇ります。再開後、リーグ自体がどのような進化を遂げるのか、さらに攻撃的になるのか、終盤に近づくにつれ結果の重みが増し、慎重な戦いへと変わるのか。そして、攻撃的な強み、守備の強みを発揮するチームがどのような変化を見せるのかも注目です。

3分の1を戦った結果としての残り3分の2

ここまでの6試合を終えて首位に立っているのは勝点16の鹿島アントラーズユース。そしてそれに続くのが勝点14の市立船橋高校、勝点11のFC東京U-18、勝点10の大宮アルディージャユース。逆に苦しんでいるのは勝点0のJFAアカデミー福島、勝点3のコンサドーレ札幌U-18などです。鹿島、市立船橋高校、大宮アルディージャの3チームはいまだ負けなしと最高のスタートを切ったといえます。長期のリーグ戦を戦う上で、序盤の6試合の結果というものはどの程度最終的な結果に影響するものなのか、過去4シーズン(2014シーズンは5試合)との比較で考察します。

-優勝チーム:過去4年間、最終的に優勝したチームは中断期間時に最低でも2位につけていました。2位のチームは、2013シーズンに清水エスパルスユースが9位から巻き返した例がありますが、それ以外のシーズンでは最低でも3位以内につけていました。このデータから考えると、序盤の成績は3分の1だけの結果であるとはいえ、上位で終えるためには大きな影響を与えるだけの重要性を持っていると言えます。

-降格チーム:6試合が終わった時点で最下位のチームがそのまま降格したのは3回ありますが、昨年のJFAアカデミー福島のように最下位で序盤戦を終えながらも最終的に5位でフィニッシュした例もあります。同じく昨年のシーズンでは序盤6試合で4位につけていた東京ヴェルディユースが9位、6位につけていた三菱養和ユースが最下位に沈むという苦渋を味わっています。こうして見ると優勝争いよりも降格争いに関しては不確定な要素が大きいことが過去4年間から考察できます。

リーグ戦の醍醐味

長期のリーグ戦はチーム、選手、指導者にとってプラスのことが多くあります。例えば、勝っても負けても次への準備、選手の変更、戦術の変更などを行いながら改善し、チャレンジできること。ホーム、アウェイでの戦い、勝点や得失点差を考えながらの戦略や戦術は幅を広げることになります。一方で、試合での勝利や敗退は双方にポジティブに働いたりネガティブに働いたりするものです。勝利はいつもポジティブに働くものではなく、時に過信になり、次の試合への集中を欠く要因となります。反対に敗戦は常にネガティブではなく、危機感を持った良い準備を促し高いパフォーマンスにつながることも多くあります。毎回毎週起こるそれらの事象、結果というものが残り3分の2の試合の中でどのように絡み合っていくのか。リーグ戦の醍醐味を高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグでお楽しみ下さい。

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