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vol.008「いじめ」

2012年09月14日

日本サッカー協会(JFA)が「リスペクトプロジェクト」を発足させて4年目になる。フェアープレーも同じ範疇として並行して進めて、 意識の改革や具体的な実践も考えられ、日本のサッカー界に次第に定着しつつあるのは喜ばしい。立場の弱い人を気遣い、また、 相手を敬うという人間社会の基本的部分への提言であり、一朝一夕に成果を求めるのではなく、じっくりと取り組んで行きたいものだ。相手を敬い、 自分の競技を大切に思う一つの素晴らしい例を紹介しよう。

1984(昭和59)年8月、ロサンゼルス五輪の柔道競技。無差別級の決勝で日本の山下泰裕選手はエジプトのモハメド・ラシュワン選手と対戦。 山下選手はその前の対戦で右足を痛めていた。モハメド・ラシュワン選手は勝てば金メダルという対戦だったが、山下選手が痛めた右足を終始攻めずに、結局、 山下選手が金メダルを獲得した。その行為は柔道に対して、また山下選手に対する敬意・リスペクトにほかならず、世界的に称賛された。後にモハメド・ ラシュワン選手はユネスコの「国際フェアープレー賞」を受賞した。スポーツには自己を高める試練と、仲間と力を分かち合う面がある。

さて、今回のコラムは少し違った視点でリスペクトを考えてみたい。

それは、今日の社会的テーマである、「いじめ問題」。立場の弱い若者が、いじめを受けて貴い命まで落としてしまう悲しい出来事が全国に起 きている。この現実を考えてみるとき、大きな組織的解決は文科省、地方自治体、教育委員会、学校現場で計られるだろうが、 即効性には著しく欠陥を持った縦組織で、いま、現実に教育環境で起きている事には目が届いていない。そこで、「いじめをさせない・見逃さない」 キャンペーンを日本サッカー協会で提案したらどうだろう。

サッカーの子ども達が自分達の生活環境の中で、その気になれば「いじめの現場」はともかく、「噂や被害者の声」 を聞くことは出来るであろう。その場で「いじめを止めさせる」事もあって欲しいし、それを、教師や親を通して公にする事も可能だ。 その支えとして日本サッカー協会が全国に“サッカー協会は「いじめをさせない・見逃さない」を発信してはどうだろう。 それは、きっと他の競技の子ども達にも波及するだろうし、スポーツ界がその気になれば、時間も手間もかけずに可愛そうなこどもたちを救える。

スポーツにはそんな力があると信じている。さらに子ども達が仲間としてのチームワークの大切さに目覚めてくれれば、こんなに楽しい事はない。(了)

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