第3回全国知的障害特別支援学校高等部選手権大会「もうひとつの高校選手権2017」が、2月17日(土)と18日(日)に「蹴球都市」藤枝市で開催され、東京都立志村学園が優勝しました。

知的障害特別支援学校高等部のサッカー部によって争われるこの大会は、今年で3回目を迎えました。全国から78校が参加し、地方予選会を勝ち上がった9校が本大会に参加。各チームが2日間で4試合（決勝、3位決定戦以外は20分ハーフ）を戦う過密日程の中、3回連続出場となる東京都立志村学園は高い技術だけでなく、最後まで走りぬき悲願の優勝を飾りました。

また、今年の高校選手権は、地元の特別支援学校が参加するエキシビジョンマッチや予選で敗退した学校も参加できる普及大会、障がい者サッカー体験会、そして試合会場周辺の藤枝総合運動公園敷地内で、藤枝を中心に県内各地の食べもの、飲物、木製品、イ草製品、陶器など様々な店舗が出店し、「フジエダのスペシャリティ」を集めたマーケット「フジエダ★マーケット」が開催されるなど、特別支援学校におけるサッカーの普及や大会発展への工夫が随所に見られ、来年に向けて楽しみの多い大会となりました。

大会結果

優勝：東京都立志村学園
準優勝：岐阜県立本巣特別支援学校
3位：大阪府立たまがわ高等支援学校

試合結果

1回戦

大阪府立たまがわ高等支援学校 3-2 鹿児島県立鹿児島高等特別支援学校

2回戦

大阪府立なにわ高等支援学校 1-2 岐阜県立本巣特別支援学校
千葉県特別支援学校流山高等学園 0-4 東京都立志村学園
静岡県立富士特別支援学校富士宮分校 0-2 愛知県立豊田高等特別支援学校
三重県立稲葉特別支援学校 0-0(PK2–4) 大阪府立たまがわ高等支援学校

準決勝

大阪府立たまがわ高等支援学校 0-5 東京都立志村学園
岐阜県立本巣特別支援学校 0-0 (PK4-3) 愛知県立豊田高等特別支援学校

3位決定戦

大阪府立たまがわ高等支援学校 3-0 愛知県立豊田高等特別支援学校

決勝戦

東京都立志村学園 3-0 岐阜県立本巣特別支援学校

監督コメント

小澤通晴 監督（東京都立志村学園サッカー部）
決勝で試合終了のホイッスルが鳴り響くと選手たちは喜びを爆発させました。3年越しの思いがかなった瞬間でした。高校選手権優勝のために、1年間部活動を行ってきました。

キャプテンを中心に選手たちは、コミュニケーション力のアップを目的に、トレーニング中の会話やミーティングを重ねてきました。そして、基礎トレーニングとフィジカルトレーニング、普通高校とのトレーニングマッチや東京都・関東予選会などの公式戦、すべてがこの瞬間のためにやってきたことでした。

個人の力は昨年のチームのほうが上だったかもしれませんが、チームのまとまりの良さが今年のチームの特徴でした。得点をした選手はベンチのサブの選手にかけよるなど、チームに一体感がありました。

来年度は追われる立場になるので、更に努力を続けて、またこの場に立てるように頑張る所存です。応援してくださったすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。