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2017年度 第3回女性指導者スキルアップ研修会を広島県で開催

2017年09月08日

2017年度 第3回女性指導者スキルアップ研修会を広島県で開催

2017年度の第3回女性指導者スキルアップ研修会を、9月1日(金)から3日(日)にかけて広島県で開催しました。本研修会はJFA公認指導者の上位ライセンス取得を目指す女性指導者を対象として昨年から開始したものです。初の中国地域での開催となった今回は一部参加者を含め8名が参加しました。

第3回と次回の第4回は2018年度のA級ジェネラルへの女子委員会推薦枠のトライアルも兼ねているものです。

初日はガイダンス後に、「プレーの分析とプランニング」、「コーチング法」の講義を行いました。その後、指導実践のグループに分かれてテーマを決め、7月27日に行われたなでしこジャパン対ブラジル女子代表の試合の映像を分析し、翌日からの指導実践でのトレーニングメニューを考えました。

快晴となった2日目は地元の山陽高校サッカー部の選手たちを対象とした指導実践を行いました。実践後は、オーガナイズやコーチングについて、インストラクターや他受講者、また、実際に指導を受けた選手からも意見を集めながらのディスカッションを繰り返しました。夜にはJFAテクニカルスタディグループによるFIFA U-17女子ワールドカップヨルダン2016の分析報告や指導実践の振り返りも行いました。

最終日は、再び高校生を選手役に、ゲームで締めくくる指導実践を行いました。

今年度最後となる4回目の女性指導者スキルアップ研修会は11月17日~19日にJ-STEPにて開催します。

インストラクターコメント

大野真(JFAナショナルトレセンコーチ女子担当チーフ、指導者養成インストラクター)
2017年 第3回スキルアップ研修会を終えて

昨年から実施している「女性指導者スキルアップ研修会」ですが、JFAが主催する女性の指導者のレベルアップを図る行事としての認知度も上がり、定着をしてきました。全国で活躍する女性指導者の方に、できるだけ多く参加してもらいたいとの思いから、開催地を固定せず全国を回りながら実施をしてきました。今回は広島文教女子大学の全面的な協力を受け、広島県で実施しました。

今回の受講生は8名で、中国、四国地域からの参加でした。指導歴に長短の差はあるものの「ピッチでの指導力を上げたい」という思いが強く、コーチング法の講義や世界大会のTSGの報告ではいろいろな質問や意見がでて積極的で活気のある研修会になりました。2日目からの指導実践に向けて、なでしこジャパンのアメリカ遠征で行ったゲームの映像を2人1組で分析し、ゲームの中の課題を克服するためのトレーニングメニューを2人で協力して作成しました。お互いの経験や知識を出し合いながら2人で作った指導案を基に、2日目からは広島山陽高校男子サッカー部の選手にプレーヤーとして協力をしてもらい、メインコーチ、アシスタントコーチに役割を分担して指導実践を行いました。普段女子選手を教えている指導者が多く、男子の高校生のプレーのスピードに戸惑う場面もありましたが、指導実践を繰り返し行うごとに、堂々としたコーチングを行うようになりました。指導実践の評価には、公認S級コーチ養成講習会のインストラクターを務める松田浩氏に来てもらい指導をしてもらいました。また、指導実践後のディスカッションには受講生はもとより、プレーヤーとして参加してくれた選手も参加をしてくれて、コーチングを受けたプレーヤーの立場からの意見を積極的に言ってくれました。このことが、受講生にとって大きな気づきにもつながり、有意義なディスカッションを行うことができました。広島山陽高校のサッカー部の選手たちの指導実践への真摯な取り組みのお蔭で質の高い指導実践を行うことができたことに感謝をしています。

今回のスキルアップ研修会では、受講生は1人5回の指導実践を行いました。今回の受講生は、指導者として「ひと皮むく」ために、ある面、覚悟を決めて参加をしてきたことが解るような真剣な取り組みでした。今回のスキルアップ研修会の事前準備から全日程帯同していただき、サポートをしていただいた広島文教女子大学附属高校の松木先生からは「受講生が3日間でビックリするくらい成長しましたね」とのコメントをいただきましたが、受講生は最終日の指導実践では本当に自信をもった堂々とした指導を行っていました。多くの方に協力をいただいて行った今年3回目となるスキルアップ研修会を終えて、受講生の真剣な取り組みには、インストラクターである私自身が「次回はもっと良い研修会にするぞ」と思えるパワーをもらいました。

受講者コメント

四茂野志音 さん(香川県)
今回の研修会に参加した理由は、ほかの指導者の方と交流・ディスカッションしたり、選手とのかかわり方を見て学んだりすることで、今後のためのヒントを見つけたいと思ったからでした。研修では次の3つのことを経験できたことが収穫だと感じています。

1つ目は、他の人の指導風景を見ることができたことです。今まで自分が選手の時にどのような指導を受けていたかを思い出すことでしか、指導改善の方法がありませんでした。そのため実際に様々な指導風景を見ることで、今後の自分の指導改善のための引き出しが増えたと感じます。

2つ目は、指導者として身に着けておくべき視点や観点を知ることができたことです。たとえばトレーニングのオーガナイズが選手に適しているのかを判断するには、トレーニングの中での成功体験の回数や指導したい現象が頻繁に起きているのかどうかという点に注目するなど、分析的にトレーニングを見る視点が大切だと知りました。

3つ目は、研修の中で男子高校生に指導することができたということです。他者から見られながら、いつもと同じ年代・性別の選手に指導することは、まさに今一番したかったことでした。今回周りの人からもらったアドバイスに留意しながら、自チームでさらに指導経験を積んでいきたいと思います。

宮村紗季 さん(山口県)
参加する前からどんな内容なんだろうと緊張感もありながら、楽しみに講習会に参加しましたが、初めてお会いする方ばかりで新鮮でした。しかも女性のみの受講ということでたくさん交流を深めていく中で、共感する部分がたくさんあり、また頑張ろうと思える良い機会になりました。講習会の人数も10人以下で決して多い人数ではないので暖かい雰囲気の講習会ですごく楽しかったです。講義では、女子の日本代表の各カテゴリーのTechnicak Study Group(TSG)のレクチャーや選手への働きかけの考え方やティーチングとコーチングの方法、プレーの分析とプランニングの重要性を学ぶことができました。トレーニングを考えるにあたってオーガナイズの設定でそのトレーニングで選手に何を習得させたいかの目的が変わってくるという事が理解できました。指導実践も同じ受講者の実践を見て、ディスカッションの中でどういう風に声かけをしたり、デモストレーションをしたら良いかなどを教わる事ができました。目の前の選手に合ったトレーニングをするという事がすごく重要だと感じました。

松下美智子 さん(広島県)
ひとつでも上位のライセンス取得を目指せるものがあればという期待、今の段階で足りないものの見直しをしたいという期待がありました。実際にやってみて、ひとつの目標を持って指導実践する時の、全体のイメージ、こういうトレーニングの結果、こういう事をプレーヤーに出来るようになって欲しいという細かい全体の動きについて、ある程度のイメージでは、ティーチング、コーチングもあいまいになってしまう事、5W1Hの内容をしっかり伝えられるアイデアが全く足りていない事に気づきました。まだまだ時間は必要ですが、上位のライセンスを目指す事、そして、継続してプレーヤーに責任を持ったティーチング、コーチングが出来るように、私自身のスキルアップに努めていきたいと思いました。

小倉咲子 さん(広島県)
昨年この研修で受けたショックを思い出すとかなりの覚悟が要りましたが、今、目の前にいる選手たちの成長に置いていかれないようにと思い参加しました。参加して良かった点は3つあります。

1つ目は非日常下に身を置けたことです。1枚の指導案でこれだけ自分と向き合え、指導実践前の食事が喉を通らない感じは、まさに身も心も引き締まる「教官と新米指導者たちのサバイバル合宿」のようでした。

2つ目は環境です。実践のふりかえりでの選手役の高校生たちからの一言一言は次に生かされる貴重なもので、学ぶことばかりの3日間でした。広島県の女子に携わる方々のサポートも心強く、山陽高校の選手たちも一生懸命プレーしてくれ、集まった全員が本気で取り組んでいた空間だったと思います。

3つ目は無形の産物です。この緊張感の中で研ぎ澄まされ、最終日の指導実践は自分の潜在的な部分まで引き出され、たった2泊3日を一緒に過ごした仲間を心から応援でき、応援されていることも感じられる幸せな時間でもありました。「大人は大きなショックを受けないと変われない」、今回もメンタリティがまた一つパワーアップしました。貴重な経験をありがとうございました。

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