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アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第86回 大塚一朗 モンゴルサッカー連盟 代表監督 兼 U-23代表監督
2024年03月11日
今年の2月は、モンゴルでも例を見ない寒さを記録しているようで、気温マイナス30度は当たり前、10分外を歩けば息も切れてしまい、「もう二度と外に出たくない」と思うような厳しい寒さで、2年目にしてモンゴルの洗礼を浴びています。
昨年は、2026 FIFAワールドカップ1次予選でアフガニスタン代表に負けてしまい、日本と対戦できるチャンスを失ってしまったので、現在は2024年の活動予定を組んでいるところです。今年は、FIFAインターナショナルウィンドウが5回あり、3月、6月、9月、10月、11月に代表戦を行います。
まず直近の3月にはアゼルバイジャンに遠征し、アゼルバイジャンとタンザニアと親善試合を行います。どちらもモンゴルから見ると格上のチームで、アゼルバイジャンは最近の試合で、アイルランドと引き分け、ベルギーに0-1と善戦した力のあるチームです。タンザニアもアフリカネーションズカップで強豪国相手に良い戦いをしているので、モンゴル代表がヨーロッパ、アフリカのチームを相手にどこまで力を発揮できるか非常に楽しみです。
9月には、AFCアジアカップ2027予選プレーオフがあり、11月にはEAFF E-1サッカー選手権予選が行われます。EAFF E-1サッカー選手権は、予選を勝ち抜けば日本と対戦できる可能性があるので、私にとっては大きなモチベーションとなっています。
例年であれば、モンゴル国内のどのクラブチームも寒さが和らぐ3月半ばから始動するのですが、昨年モンゴルサッカー連盟のトレーニングセンターとして天候に左右されない屋内型エアドームが完成したため、ほとんどのチームがそこを使って2月から合宿を組んで練習をしています。
冒頭に書いた通りの過酷な寒さのため、冬の時期は外で練習ができません。クラブでエアドームを持っているのは1チームだけで、しかもフットサルコートの広さなので、どのチームも新しくできたモンゴルサッカー連盟のエアドームを拠点に練習しています。
モンゴル代表は、世代交代の過渡期に差し掛かっています。昨年のワールドカップ予選でも若い選手を中心に使い、徐々に力をつけてきており、次の大会に向けて明るい材料が見えてきています。モンゴル国内のクラブの監督の協力を得て、ベストメンバーでシーズンに臨む準備をしています。
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