決勝進出チームはどこか。第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は12月23日(金)に準決勝を迎え、なでしこリーグとリーグカップを制して3冠を目指す日テレ・ベレーザと前回準優勝のアルビレックス新潟レディース、連覇を狙うINAC神戸と3年連続4強のベガルタ仙台レディースが対戦します。

ベレーザ vs 新潟L

昨年の準決勝で延長PK戦の末に新潟に連覇を阻まれたベレーザは、雪辱に燃えています。ベレーザの森栄次監督は、「やりづらい相手ではあるが、昨年のリベンジはどうしてもしたい。それを含めて皇后杯を獲りにいきたいとチームのみんなが思っている」と話しています。

ここ3年間のリーグ戦での両者の対戦成績は、今季の1勝1敗を含めてベレーザの4勝2分3敗ですが、2試合を除いては1点差での展開で、今回も接戦が予想されます。

ベレーザはなでしこジャパンのMF阪口夢穂選手を中心に、18試合18得点でリーグ得点王のFW田中美南選手らが攻撃を牽引。失点もリーグ唯一の一桁（8）の最少失点です。また、銅メダルを獲得したFIFA U-20女子ワールドカップに参加したMF隅田凛選手やFW籾木結花選手ら5人を擁しています。

森監督は、U-20ワールドカップを経験した選手たちに「外国人相手を想定したプレーや勝ちにこだわる姿勢」にこれまでにない変化を感じると話しており、チーム力アップが期待されています。

新潟は、今季新たに迎えた辛島啓珠監督の下、リーグ戦では9勝3分6敗の5位でしたが、なでしこジャパンのMF上尾野辺めぐみ選手やDF中村楓選手を擁し、ハードワークと堅い守りには定評があります。今大会準々決勝ではリーグ得点ランク2位のFW横山久美選手を擁し、リーグ3位のAC長野パルセイロ・レディースに2-0で勝利して準決勝へ進出しました。

森監督は「1点目をどう獲るか」と話し、元新潟のベレーザ阪口選手も「うまさだけでなくて気持ちの強さも見せないと勝てないのが皇后杯。一人ひとりがサボらずに、相手より運動量を上げて走りたい。今年はやってやりたい」と意気込んでいます。

仙台L vs I神戸

準決勝のもう一試合も昨年の4強対決と同じ顔合わせになりました。

昨年大会ではI神戸が2-0で仙台を退けて決勝に進出。今回、連覇で通算6度目の優勝を目指しています。

I神戸は今季リーグ戦では12勝1分5敗で2位に終わりましたが、なでしこジャパンで活躍してきたGK福元美穂選手が8月に移籍加入してパワーアップ。9月18日リーグ戦の仙台戦で加入後初出場し、2-0勝利に貢献。チームの連敗を3で止めると、チームはそのまま6連勝をマークしました。

福元選手は今大会の浦和レッズレディースとの準々決勝でも活躍し、チームは道上彩花選手の延長アディショナルタイムのゴールで1-0で勝ち、4強入りしました。

I神戸では若手の台頭が印象的で、MF杉田妃和選手はFIFA U-20女子ワールドカップで大会MVPを受賞。FW京川舞選手は今季リーグ6ゴールながらも、ゴール決定率ではFW大野忍選手、MF中島依美選手と共にリーグトップ10に名を連ねています。

ベレーザ時代に多くのタイトルを獲得し、ガイナーレ鳥取をJ2昇格へ導いた経験もある松田岳夫監督は今季2シーズン目。「今年も一番高いところまで行きたい。そのために、まず目の前の試合に全力を注ぎたい」と話しています。

3年連続4強入りの仙台は、準々決勝ではなでしこ2部のノジマステラ神奈川相模原に2-0で勝利。シュート21本で相手を圧倒し、FW浜田遥選手と今季加入で主力に定着したDF北原佳奈選手の得点で準決勝に進出、初の決勝進出を目指します。

ここまでの両者のリーグ戦での対戦成績は、今季の1分1敗を含めて2勝1分8敗ですが、なでしこジャパンのMF川村優理選手をはじめ、MF中野真奈美選手やFW有町紗央里選手、浜田選手らに攻撃での期待がかかります。千葉泰伸監督の今季限りでの退任も決まっており、勝利で花道を用意したいところです。

準決勝の2試合はいずれも東京・味の素フィールド西が丘にて行われ、ベレーザ対新潟Lは11:00、仙台L対I神戸は14:00キックオフの予定です。

皇后杯準決勝(12/23開催)

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第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会

2016年10月22日(土)～2016年12月25日(日)
準決勝：12月23日(金・祝)　味の素フィールド西が丘
決勝：12月25日(日)　フクダ電子アリーナ

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