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【ホットピ!~HotTopic~】U-12年代の熱い戦い~JFA バーモントカップ 第35回全日本U-12フットサル選手権大会
2025年08月08日
都道府県を代表する48チームが日本一の座を争う
U-12年代のフットサル日本一を決めるJFA バーモントカップ 第35回全日本U-12フットサル選手権大会が8月15日(金)~17日(日)に行われます。今回は、2022年度の第32回大会以来3年ぶりに駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館・屋内球技場での開催となります。
今大会には全国47都道府県サッカー協会から各1チーム、さらに前回大会で予選参加チーム数が最も多かった北海道からもう1チームが出場します。この48チームが4チームごと12グループに分かれてリーグ戦を行い、各グループの1位チームと各グループの2位チームのうち成績上位の4チーム、計16チームがノックアウト方式の決勝ラウンドに進出して日本一を争います。
指導レベルの向上により拮抗した試合が増加
かつては地域によって競技力の差が大きく、大差がつく試合も少なくありませんでした。しかし、近年は拮抗してきており、接戦となる試合が多くなっています。そのため1次ラウンドの最終節を残した段階で多くのチームに決勝ラウンド進出の可能性が残り、大会の序盤からスリリングかつドラマチックな展開が見られるようになっています。その背景には、選手はもちろん、指導者のレベル向上があります。
2011年からJFA 全日本U-12サッカー選手権大会が8人制で行われるようになりました。これにより試合中に選手がボールに触れる回数が増え、個々の技術力が結果に大きく影響するようになりました。すると、狭いスペースで有効なプレーをするためにはどうすればいいのか、そのためにどのような指導をすればいいのかが明確になり、普段はサッカーに取り組んでいるチームもフットサルに適応しやすくなりました。また、2007年に開幕したFリーグ(日本フットサルリーグ)の経験者をはじめ、選手としてフットサルに深く関わっていた人たちが指導者となり、より効果的な指導ができるようになったことも競技レベルの底上げに大きく関与しているといえるでしょう。
年々、大会の競技レベルは向上。拮抗した試合が多くなってきた
未来の代表選手たちが競い合う
本大会は、日本中の才能の原石が一堂に会する場でもあります。というのも、SAMURAI BLUE(日本代表)、なでしこジャパン(日本女子代表)、男女のフットサル日本代表選手が、この大会から誕生しているからです。第1回大会には、FIFAワールドカップフランス’98に日本代表史上最年少で出場するなど計3度ワールドカップに出場した小野伸二さんが出場していました。その小野さんが所属していた沼津FCを決勝で破った読売サッカークラブユースSには、後にフットサル日本代表のエースとしてFIFAフットサルワールドカップに3度出場し、フットサル日本代表監督も務めた木暮賢一郎さんがいました。
小野さんはバーモントカップ出場の7年後、日本代表史上最年少でFIFAワールドカップに出場した
第13回大会で圧倒的な得点力を見せて大会通算14ゴールをマークし、所属していた江南南サッカー少年団を優勝に導いた原口元気選手も、バーモントカップを経てワールドカップに出場した選手の一人です。ドリブルで強気に攻めていく姿勢は、小学生年代から変わりません。
第13回大会で14得点を挙げて優勝の立役者となった原口選手は、その後、
日本代表とクラブ、それぞれのFIFAワールドカップに出場した(写真は第13回大会決勝)
なでしこジャパン入りした選手の代表例は、エンジェル・シティFC(アメリカ)でプレーする遠藤純選手です。第22回大会にバモス福島フットサルクラブの一員として出場し、「なでしこ賞」を受賞。今年7月には負傷による長期離脱から復帰し、3大会連続の女子ワールドカップ出場への期待も高まります。
今年11~12月には、初となるFIFAフットサル女子ワールドカップがフィリピンで開催されます。現在の女子Fリーグ(日本女子フットサルリーグ)にもバーモントカップを経験した選手が複数おり、その中から世界の舞台で戦うフットサル日本女子代表に選出される選手が出てくるかもしれません。
普段は主にサッカーに取り組んでいるチームと、日常的にフットサルをプレーしているチームの対戦は、今大会の楽しみなポイントの一つです。前者は、Jクラブのアカデミーチームを中心に、セレクションを経て加入した選手も多く、フィジカルと技術の両面で個々の能力が高い傾向にあります。後者は、狭いピッチでの効果的なプレーやセットプレーのバリエーションなどフットサルならではの強みを持っています。そういったチーム、選手が互いに刺激し合うことで、大会期間中に飛躍的に成長することも珍しくありません。大きな可能性を秘めた才能たちのぶつかり合いは、これまでも、これからも日本のフットボールを支えていくはずです。
前回大会では初出場の戸塚FCジュニアが優勝。今大会はどのチームが日本一に輝くか
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