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“被災地の仲間を思い続ける”Jリーグの復興支援担当者が語るリスペクトの形 ~いつも心にリスペクトVol.3~

2013年07月30日

“被災地の仲間を思い続ける”Jリーグの復興支援担当者が語るリスペクトの形 ~いつも心にリスペクトVol.3~

「決して忘れない。」Jリーグではこの合言葉を掲げ、被災地に思いを馳せながら継続した支援活動に取り組んでいます。

震災から2年以上が経過し、その記憶、また復興に対する思いがだんだん薄れてきてはいないでしょうか。復興に関するテレビ等の報道では、「○○が再開しました」「新たにオープンしました」など良い話題が先行しており、“順調に復興が進んでいる”という印象を抱きがちです。しかし、被災地に足を運ぶと、いまだ学校の校庭に仮設住宅が建ち並び、子どもたちの運動する場もない状況が多々あります。Jリーグとしては直接的な支援はもちろんですが、被災地の情報をくみ取り、多角的かつ継続した復興支援の必要性を訴えていくこと、また再び支援の輪を広げることにも力を注いでいきたいと考えています。

スペシャルマッチを通して全国の思いを一つに

被災地復興支援の一環としてJリーグは6月16日、昨年に引き続き「東日本大震災復興支援2013Jリーグスペシャルマッチ」を開催しました。この大きな目的は、Jリーグの「決して忘れない」という思いを被災地に届けること、継続した復興支援を行うこと、そしてそれらの思いや姿勢をあらためて全国に発信すること。Jリーグの思いを込めた3本柱です。その中で、今回は日本全国により強く発信しようと、会場を東京・国立競技場にしました。実際、多くのメディアに取り上げていただき、4万人ものファン・サポーターの来場があり、素晴らしい雰囲気の中で試合を行うことができました。

開催にあたって、今回も選手や監督、各クラブにお力添えをいただきました。選出された選手たちは出場を引き受けてくれるどころか、「ぜひ協力させてください」という姿勢で、復興への熱い思いを感じました。特にサポーター投票1位に選ばれた中村俊輔選手(横浜F・マリノス)は、記者会見や当日の復興支援宣言のスピーチなど、全面的に協力してくれました。堂々と、選手とJリーグの思いを披露してくれたと思います。また、今回は海外でプレーする選手にも協力をお願いしたのですが、大津祐樹選手(VVVフェンロ)など8選手に快諾いただきました。「万が一出場できなくても、募金活動だけでも手伝わせてほしい」という選手もおり、非常にありがたかったです。

試合で何より目を引いたのは、両チームが勝利を目指して一生懸命にプレーする姿でした。“少しでも被災地に元気を届けたい”という思いから、選手はひたむきにボールを追いかけ、観ているこちら側も熱くなるような、見応えのあるゲームになりました。特に被災地を代表するJリーグTEAM AS ONEは練習から本気モードでしたから、それが勝利につながったのでしょう。選手の熱のこもったプレーを通して全国の皆さんに復興支援を再び認識していただけたと思いますし、被災地に向けても少なからず勇気や元気を届けることができたのではないでしょうか。

Jリーグ TEAM AS ONE 募金で被災地を支援

ピッチ外では2日間にわたってJリーグ TEAM AS ONE募金を実施しました。選手たちが先頭に立って呼び掛けてくれ、それに呼応する形でファン・サポーターの善意があり、昨年を上回る募金が集まりました。また、国立競技場の最寄り駅であるJR信濃町駅の駅長さんのご配慮で、当日は駅構内にも募金箱を設置することができました。駅の構内放送で募金の呼び掛けも行っていただき、会場の地元とも一体となった募金活動が展開できたと思います。

Jリーグ TEAM AS ONE募金は、もともとファン・サポーターから「目に見える形での支援に使ってほしい」との要望を受け、2012年に立ち上げた募金です。それ以降、“サッカーファミリーへの支援を”ということで、各クラブや選手の協力の下で募金の呼び掛けを続けてきました。集まった原資は、まずは岩手県と宮城県の沿岸部地域へ贈呈する簡易照明の購入費に充てることにし、これまでに96台を寄贈しています。今回の募金活動の際、ファン・サポーターに“形”として示そうと、購入した簡易照明を展示して見ていただく機会を設けました。募金をお願いする上で非常に有意義だったと感じています。

多くの方の賛同や協力があってこそ成立した今回のスペシャルマッチですが、各クラブから集まったボランティアの数にも驚きました。昨年は84人でしたが、今年は22クラブから216人が自費で駆けつけ、運営を手伝ってくださいました。これがまさにサッカーファミリーの力ですね。

今後もJリーグは各クラブや選手、ファン・サポーター、被災地の復興を願う全ての人々に協力をいただきながら、その皆さんの思いをリスペクトし、「チカラをひとつに」して支援を継続していきます。引き続きサッカーファミリーの皆さまをはじめとする多くの方々のご支援をお願いします。

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