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鹿島は快勝、広島はPK戦でプレーオフを制して本戦出場~AFCチャンピオンズリーグ2019~

2019年02月20日

鹿島は快勝、広島はPK戦でプレーオフを制して本戦出場~AFCチャンピオンズリーグ2019~

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019のプレーオフが2月19日(火)に行われ、鹿島アントラーズがニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)に4-1の勝利を収めて、サンフレッチェ広島も0-0延長の末にPK戦4-3でチェンライ・ユナイテッド(タイ)を退けて、揃って本戦出場権を獲得しました。

この結果、日本からはJリーグ王者の川崎フロンターレ、天皇杯優勝の浦和レッズとともに4チームが3月5日(火)に始まる東地区グループステージに臨みます。

昨年のACLで優勝も、Jリーグ3位としてプレーオフからの挑戦となった鹿島は、立ち上がりから積極的に攻撃の姿勢を打ち出します。

前半18分のCKで、鹿島は相手クリアボールを拾ってパスをつなぐと、MFレオ・シルバ選手がミドルレンジからシュート。これにセルジーニョ選手が反応してコースを変えると、相手GKが触って右ポストに弾かれますが、ゴール前で新加入のFW伊藤翔選手が右足で押し込みました。

昨季リーグ2位で2009年以来の本戦出場を目指すニューカッスルは、通常リーグ戦で用いている4バックとは異なる5バックを採用。守備を固めて攻撃では両ウィングが高い位置を取って攻めを試みます。

鹿島の先制から6分後、ニューカッスルはペナルティエリア周辺でパスをつなぐと、鹿島DFがインターセプトを試みます。しかしボールはDFの足に当たってゴール方向に流れ、FWロナルド・バルガス選手がこれに反応してシュートを放ち、同点にしました。

振り出しに戻った鹿島はすぐに反撃。32分、右サイドで積極的に仕掛けるDF安西幸輝選手が右からクロスを入れると、左ポスト前で相手DFの間に背後から走り込んだDF山本脩斗選手が頭で合わせて、再び均衡を破りました。

ニューカッスルは大きなサイドチェンジからDFダニエル・ゲオルギエフス選手のクロスに、ペナルティエリア逆サイドにDFジョン・クトルンビス選手が顔を出して合わせようとしますが、鹿島DFが冷静に対応します。

前半を2-1で折り返すと、後半も鹿島が主導権を握って試合を展開。66分にはレオ・シルバ選手がペナルティエリアへ持ち込んだところを相手に倒されてPKを獲得します。セルジーニョ選手が相手GKの逆を突くキックを決めて、鹿島はリードを3-1と広げました。

選手交代で攻め手を探る相手に対して、鹿島は終盤DF犬飼智也選手を投入して3バックに変えて対応します。さらに、後半アディショナルタイムには途中出場のFW山口一真選手が左サイドを攻め上がり、ペナルティエリアで中へ折り返すと、ゴール前に攻め上がったセルジーニョが右足で合わせて、この日2点目で4-1として試合を締めくくりました。

この結果、鹿島は慶南FC(韓国)、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)、プレーオフでハノイFC(ベトナム)に4-1で勝った山東魯能(中国)とグループEで戦います。

広島、PK戦で競り勝つ

一方、広島はタイFAカップ優勝のチェンライを相手にゴールが遠く、延長PK戦で辛くも退けて、2年ぶりの本戦出場となりました。

試合開始10分に相手のハンドでPKを得ますが、FW皆川祐介選手のキックは相手GKに止められて先制の機会を逃します。

しかし、広島はその後も終始押し気味に試合を進めて、MF野津田岳人選手のクロスやMF柏好文選手のドリブルで仕掛けますが、相手の好守や精度を欠いてゴールを割ることができません。

70分には途中出場のMF東俊希選手のCKから、DF荒木隼人選手が右足で狙いますがクロスバーに阻まれます。82分には皆川選手に代えてFWパトリック選手を投入して得点機会を探りますが、決定機は作れず延長に入ります。

延長後半の終盤、柴崎選手のシュートのリバウンドにパトリック選手が反応して押し込みますが、オフサイドと判定されてゴールは認められません。

チェンライの3本に対して19本のシュートを放った広島でしたが、スコアレスでPK戦へ突入。後攻の広島は相手が2人目と3人目が外して3-1とした後、相手の4番手に決められて3-2となります。広島は4番手のMF川辺駿選手がクロスバーを叩いたものの、5人目のMF松本泰志選手が決めて広島が4-3で試合をモノにしました。

この結果、広島は広州恒大(中国)、大邱FC(韓国)と元日本代表MF本田圭祐選手が所属するメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)とグループFで戦います。

また、川崎フロンターレのグループHには、プレーオフでペラック(マレーシア)に5-1で勝った蔚山現代(韓国)が入り、シドニーFC(オーストラリア)、上海上港(中国)と対戦します。

なお、浦和のグループGには予選プレーオフ勝ち上がりはなく、北京国安(中国)、全北現代モータース(韓国)、ブリーラム・ユナイテッド(タイ)との対戦が決まっています。

監督・選手コメント

大岩剛 監督(鹿島アントラーズ)
今季の初戦とプレーオフという難しさがあった中で、選手は非常によくやってくれたと思います。連係など修正しながらやってくれたこと、全員がアグレッシブさを出したことは評価しています。ただ、今日はACLの出場権を得たということだけです。失点場面はボールへのアプローチやセカンドボールへの予測のつたなさで、自分たちのミスが絡んでいます。ピッチの状況、相手の勢いをあの場面では少し受けてしまいました。ハーフタイムに指摘して後半は選手が修正してくれました。ただ、初戦でまだまだ硬さもあり、もっとやれるところはありました。もう1つ2つギアを上げてJリーグの開幕へ準備していきます。

FW セルジーニョ 選手(鹿島アントラーズ)
ACL出場権を獲得するのが今日の最大の目標だったので達成できてよかったですし、ホームでの鹿島としての姿勢をピッチで表現できたと思います。ACLでは出場したすべての試合で得点できていますが、この流れをこのままリーグ戦に持っていければと思います。伊藤選手とは、この1か月間練習中にも話し合いを重ねてきていたので、今日、伊藤選手がゴールを決めて、お互いに活躍できたことは良かったかなと思います。

FW 伊藤翔 選手(鹿島アントラーズ)
先制点が大事だと思っていたので獲れてよかったですし、絶対に勝たなければいけない試合だったので、それを達成できてよかったです。鹿島はもともと強いチームですが、その中で自分が何を出せるかが自分の勝負になってくると思っています。昨年優勝して今年はチャンピオンとして見られますが、鹿島の一員となれるように、連覇に向けて頑張りたいです。

アーネスト・メリック 監督(ニューカッスル・ジェッツ)
鹿島の方が、力が上でした。素早さと技術があり、ゴールに向かってとても直線的なプレーをしていました。ですが、1-2のビハインドになってもPKで失点するまでは持ちこたえていると感じていました。1点入れて同点にすれば延長もあり得る状況でした。ですので、あのPKが決定的でした。

大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)

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