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第95回天皇杯 松本が湘南との接戦を制す

2015年10月11日

第95回天皇杯 松本が湘南との接戦を制す

マッチレポート

湘南ベルマーレ(J1) 2-3(前半1-1、後半1-2) 松本山雅FC(J1)

第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会は10月10日(土)、3回戦が開催され、Shonan BMWスタジアム平塚では、湘南ベルマーレ(J1)と松本山雅FC(J1)が対戦しました。

試合の序盤、ボールを動かしていたのは湘南でしたが、松本は辛抱強く守備の型を整えようとします。パスコースを消し、相手をサイドへと追い込み、ボールを奪っては前線へとロングボールを送ります。5分にはロングボールを受けたオビナ選手が右サイドへ展開、前田直輝選手がペナルティーエリア右から持ち込み、ゴールポスト左に外れる惜しいシュートを放ちます。これが、この試合松本の3度目のボックス内への侵入でした。

先制点はホームの湘南に生まれました。14分、ロングボールに藤田祥史選手が反応すると、ここから2選手を経由して、ペナルティーエリア手前で受けた菊地俊介選手がダイレクトで、豪快にゴールネットを揺らしました。しかし4分後、松本がすかさず追いつきます。相手ゴール前でのFKから、細かくボールを動かして相手を揺さぶり、前田直輝選手がシュートし、これがゴール右隅に決まりました。

後半に入ると、松本のシンプルな攻撃がまたもゴールにつながります。52分、自陣からのロングボールを受けたオビナ選手が、ペナルティーエリア手前でワントラップし、バウンドしたボールに左足を振り抜くと、ゴール右隅に逆転弾が決まりました。松本はさらに5分後、前がかりになった湘南の裏を突きます。やはりシンプルな縦パスから、岩沼俊介選手が落としたところを安藤淳選手がシュート。これが決まり、点差が2点に広がりました。

一方の湘南は攻勢を強め、交代カードを切っていきます。76分には交代で入ったばかりの島村毅選手が右クロスにうまくヘディングで合わせますが、松本のGK村山智彦選手が横っ飛びで弾き出し、ゴールを死守します。

湘南は78分までに交代枠を使い切り、83分には途中出場の高山薫選手がゴール前で鋭いシュートを決めて1点差に迫ります。この後も湘南は攻撃に人数をかけますが、ゴールを割ることができず、4分のアディショナルタイムを守り切った松本が、ラウンド16へと駒を進めました。

試合詳細はこちら

監督・選手コメント

曺貴裁 監督(湘南ベルマーレ)
立ち上がりから自分たちのビルドアップの形を変えたりしてみました。相手の長所は長いボールを使った攻撃で、そのセカンドボールの奪い合いになると分かっていました。前半からシュートに持ち込む形ができていましたし、選手たちは勇気を持ってプレーしてくれたと思います。複数失点しましたが、選手たちはボールを持ったときも、相手にボールを持たれたときも、状況に応じてプレーしてくれたと思っています。

山田直輝 選手(湘南ベルマーレ)
90分でも120分でもPK戦でもいいから勝つというのが今日のチームの目標だったので、それを達成できなかったことは残念でした。人数をかけて攻めたり、ショートカウンターで攻めたり、全員で戻るところは戻れました。運度量でも球際でも負けていなかったし、僕らの長所は出せていたと思います。ですが、結果的にロングボールから失点してしまいました。もっと自分たちの力を上げて、相手の良さを消し、自分たちの良さを出せるようにしないといけないと思いました。

反町康治 監督(松本山雅FC)
90分間で試合を決められてうれしく思います。最初は守備のリズムをつくれずに苦労しましたが、すぐに追いつき、安定した試合ができたと思います。中盤の構成力や攻撃の組み立て、サイドの攻防である程度後手を踏むことは予想していたのですが、自陣ゴール前のところでしっかり抑えることができた印象です。最後の失点がなければ、この場でもっと笑って話せたのですが、まずは次のリーグ戦への布石としていきたい。「古巣に勝った」と言っても、次の相手もまた古巣(J1リーグ対新潟戦)なので、それが終わってから感想を言いたいと思います(笑)。とにかくいけるところまでチャレンジしていきたいです。

安藤淳 選手(松本山雅FC)
ずっとゴールを狙っていましたし、良いところに(岩沼)俊介が出してくれて、あとは決めるだけでした。僕はシーズン途中に移籍してきたのですが、今シーズンのリーグ戦での湘南との対戦も聞いていました。やられっぱなしでは悔しい状況だったので、何とか勝とうという気持ちをみんなが持っていたと思います。試合前にサポーターが掲げていた「松本に勝利を持ち帰ろう」という横断幕を見て、すごく良い言葉だなあと思っていました。今日もアウェイにも関わらずたくさんの方に応援に来てもらったので、ここで僕らが勝ったら、松本に帰ってみんな喜んで、楽しく過ごせるんじゃないかなと試合前に思っていました。

第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会

2015/8/29(土)~2016/1/1(金・祝)
日程・結果やTV放送情報など詳しくはこちら

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