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川崎、アルナスルに勝って初のACLE決勝進出

2025年05月01日

川崎、アルナスルに勝って初のACLE決勝進出

AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024-25の準決勝が4月30日(水)にサウジアラビアのジッダで行われ、川崎フロンターレはアルナスル(サウジアラビア)と対戦。伊藤達哉選手、大関友翔選手、家長昭博選手のゴールで3-2の勝利を収め、初の決勝進出を決めました。

決勝は現地時間5月3日(土)、日本時間4日(日・祝)深夜に準決勝と同じキング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで行われ、川崎はアルアハリ(サウジアラビア)と対戦します。両者とも初優勝のかかった一戦です。

27日(日)準々決勝のアルサッド(カタール)戦で120分を戦い、26日に横浜F・マリノス戦を戦ったアルナスルより一日短い準備期間で迎えた準決勝で、川崎は総力戦を展開。前の試合から先発5人を入れ替えて、前線に神田奏真選手と大関選手の若手2人と伊藤選手、中盤に橘田健人選手、右サイドバックにファンウェルメスケルケン際選手を起用して臨みました。

アルナスルは前の試合と同じ先発をキープ。ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手、リバプールなどで活躍したサディオ・マネ選手、コロンビア代表のジョン・デュラン選手、クロアチア代表のマルセロ・ブロゾビッチ選手など広く名の知られたタレントを多く揃えたアルナスルに対して、川崎の長谷部茂利監督は試合前に「名前でプレーするわけではない」と平常心を強調。橘田選手も「恐れずに戦うことが大事」と話していましたが、その言葉通りに、選手たちは守備意識を高く保ち、チャンスで素早く攻めに転じるパフォーマンスを披露しました。

川崎は、試合開始直後に高い位置でボールを奪われてデュラン選手にシュートを打たれる危ない場面を作られますが、これをGK山口瑠伊選手の好セーブで切り抜けると、その後は落ち着いた対応で試合を進めます。

先制は10分でした。大関選手からのパスを受けたマルシーニョ選手が左サイドを攻め込んで中に入れたクロスが相手DFに当たって大きくバウンド。これをゴール正面で伊藤選手が右足のボレーで捉え、ゴールへ突き刺しました。

アルナスルも、クラブカラーに身を包んだ多くの地元ファンの声援を受けて攻撃に転じます。28分、大きな斜めのパス1本で左サイド深くに入ったナワフ・ブーシャル選手が中に折り返し、パス受けたマネ選手が中央に運んでシュート。これが川崎DFに当たってわずかにコースが変わり1-1の同点とします。

さらに34分にはロナウド選手が右クロスに合わせたヘディングがクロスバーを叩き、その5分後にはロナウド選手のパスに走り込んだデュラン選手がシュートを放つなど、川崎は押し込まれる時間が増えます。

しかし、均衡を破ったのは川崎でした。41分、相手陣でボールを獲得した伊藤選手が中央をドリブルで持ち上がって大関選手へパス。これは相手にブロックされますが、跳ね返りを受けてシュート。これも相手GKに止められますが、ゴール前に詰めていた大関選手がリバウンドに反応。左足で捉えて2-1としました。

川崎は後半開始からエリソン選手と脇坂泰斗選手を投入。54分にはこの二人が絡んで右から左へ展開し、パスを受けた山本悠樹選手が左サイドからゴール前に鋭いパスを送り、走り込んだエリソン選手が触れば1点という場面を作りますが、相手GKに阻止されました。

川崎はその後、60分から河原創選手や家長昭博選手、佐々木旭選手を次々と送り込み、プレーの強度を維持。チャンスに追加点を狙います。

川崎の3点目は76分。自陣左サイドで相手ボール奪った伊藤選手がドリブルで運び、山本選手を経由して左サイドへ走るエリソン選手へ展開。受けたエリソン選手は緩急をつけたプレーで相手マークを振り切り、左CK付近からペナルティエリアに切り込んでゴール前にパスを送ると、逆サイドからノーマークで走り込んだ家長選手が左足で合わせてゴール。川崎が2点差にリードを広げました。

しかし、初優勝を目指して決勝進出を期するアルナスルも反撃に出て、川崎は苦しい時間帯が続きます。87分、左サイドからのパスを受けた途中出場のアイマン・ヤハヤ選手が右足を振ると、これがクリアを試みた川崎DFの頭をかすめてゴールに突き刺さり、アルナスルが1点差に詰めます。

スタジアムの地元ファンが盛り上がりを見せる中、アルナスルは3点目を求めてさらに攻撃を畳みかけ、後半終了直前にはオフサイドの判定になったもののデュラン選手がゴール前に入り川崎GKと交錯する場面や、後半アディショナルタイムにはロナウド選手がFKやシュートで次々とゴールに迫ります。試合終了直前には、クロスボールのクリアを試みた川崎DFのヘディングが後ろに流れると、ロナウド選手が飛び込んでシュートを狙いましたが、佐々木選手がゴール前に走り込んでクリア。最後までゴールを割らせませんでした。

危うい場面をしのいで勝利を手にした川崎は、アジアのクラブ王者を決める大会に11度目の出場で初めて決勝に駒を進め、スタジアムには川崎サポーターの祝福のチャントが響いていました。

もう一つの準決勝は29日(火)に行われ、アルアハリ(サウジアラビア)が2度のアジア制覇を誇るアルヒラル(サウジアラビア)に3-1で勝利しました。

ACLEは今大会から新方式となり、準々決勝以降をファイナルステージとして集中開催で実施。東西各地区でリーグステージ、ラウンド16と勝ち進んできた8チームが一戦必勝方式で対戦します。今回の決勝は東西対決の顔合わせとなり、日本クラブの決勝進出は前回大会準優勝の横浜FMに続いて2年連続です。

コメント

長谷部茂利 監督(川崎フロンターレ)
始まる前から難しい、始まってからも難しい試合でしたが、先制できてリードを奪い追加点も取れました。最後に失点して危ない流れになりましたが、選手たちはそれを理解し、うまくゲームクローズしてくれたと思います。選手全員、特に若い選手とベテランの選手の融合が素晴らしかった。決勝へは短い時間ですが、また良い準備をして、チーム一丸となって臨みたいと思います。

DF 高井幸大 選手(川崎フロンターレ)
前線の選手たちが点を取ってくれて、2失点はしましたが、勝ててよかったです。サッカーを楽しむ気持ちでプレーしていますが、今日のプレーには満足していないので、決勝ではチームを救うようなプレーをしたいと思っています。個のところではチーム全員として相手に負けていましたが、日本人らしい組織的な戦い方で勝ったと思います。次も個の能力が素晴らしい選手がたくさんいるので、自分たちはアジリティやチームワークで相手を上回りたい。ここまで来たら気持ちだけだと思います。あと1センチ、あと1メートル、そんな戦いになると思うので全力を尽くしたいです。

MF 大関友翔 選手(川崎フロンターレ)
本当に苦しい試合でしたが、難しいゲームになるのは分かっていましたし、プラン通りに進められたので良かったと思います。自分と神田選手には若さもありますが、プレッシャーをかけるところを求められていると思ったので、それをやりながら得点のチャンスを狙っていました。耐えながら、良い時間に3点とも決めることができましたし、先制点も取れて常にリードしながらサッカーができたので良かったです。ここまで来たら優勝したい。サポーターのみなさんも自分たちもそれを望んでいます。フロンターレファミリー全員でアジア制覇したいと思います。

FW 伊藤達哉 選手(川崎フロンターレ)
すごくタフなゲームでしたが、チーム全員でファンの人も含めて戦い切れたのが良かったと思います。相手には強力な選手がいるので、ボールを握ってカウンターを食らうよりは少ない枚数でリスク管理をしながら攻めるのが狙いの一つでした。あと1つ勝って日本のチームの強さを世界に示したいです。

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