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フィジカルフィットネスプロジェクト

サッカー活動再開ホットライン コンディショニングQ&A

サッカーのトレーニング活動再開に向けたコンディショニングの質問にJFAフィジカルフィットネスプロジェクトがお応えします。

質問フォームはこちら

Q1. 新型コロナウイルス感染拡大防止策として外出自粛でチーム活動が中止されました。
1か月もサッカーができない日々が続いていますが、大丈夫でしょうか?

一度身に着けた技術はそう簡単には衰えません。活動再開すればすぐに戻るので大丈夫です。

しかし、体力面については長期間体を動かさないでいると、やはり体力は低下してしまいます。
毎日でなくとも、1日おきとか2日おきに少しでも体を動かすようにしましょう。

Q2. しばらく運動をしないと、どんな体力が落ちますか?

何も運動しないと持久力が低下します。
2週間以上運動しないと試合をフルタイム闘うスタミナが低下してしまいます。

4週間以上運動しないとさらに低下してしまい、取り戻すのにも時間がかかってしまいます。

Q3. そのほか、どんな体力が落ちますか?

筋力やスピードも若干低下してしまいますが、持久力ほどではありません。

筋力やスピードの低下を取り戻すのには、ちゃんとトレーニングすればそんなに時間はかかりません。

Q4. 活動自粛期間中、どんなことをやればいいですか?

まずは家でできることをやりましょう。 JFAのホームページにある「育成年代向けコンディショニングプログラム」を参考に体を動かしてみましょう。

Q5. 持久力の低下を防ぎたいのですが、どうすればいいですか?

屋外に出れるのであれば、毎日でなくともよいので20~40分くらい(10分x2~4セットでOK)心拍数が140拍/分以下くらいのペースでジョギングをしてみるといいでしょう。
走るときはなるべくひとりで、周囲に人がいない状態で広い公園や広場などで走りましょう。
もしアスファルトなどを走る場合は、クッション性の高いシューズを選び、長時間の運動は避けましょう。

Q6. ジョギングのほかにやれることはありますか?

もし広い公園があれば、ドリブルやボールリフティングなどをやるのもいいでしょう。ほかの人と距離を空け、ぶつからないように気をつけながら行いましょう。
JFAのホームページにある「めざせファンタジスタ!JFAチャレンジゲーム」を参考にしてみましょう。

Q7. トレーニングの例を教えて下さい。

<個人トレーニング>
ランニングまたはドリブルやラン・ウィズ・ザ・ボール、ボールリフティングやボールコントロールがあります。
その際、相手と近づかないようにすること、縦に並ばないようすることに気をつけます。その工夫としてはピッチ上にコーンやマーカーなどをランダムにおいて相手とぶつからないように常に間隔を保つように“観る”ことも入れながら自由に角度などつけてコーチが「スピードアップ」と「スピードダウン」を時間(例えば15秒ー45秒とか20秒ー60秒など)でコントロールしてみてください。

<グループトレーニング>
2人組でボール1個、3人組でボール1個などのグループにしてフリータッチ、3タッチ以下、2タッチ以下、1タッチのみというようにいろいろな制限をつけたり、コーンの間で受けたり、コーンをかわしてからパスをするなど、パスしたら必ず動くというように指示すれば十分なインターバルトレーニングになります。大切なことは常にぶつからないように“観る”こと、味方のポジションを視野にいれながら行うことです。指導者側は、選手の息の上がり具合(疲れ具合)と回復具合をうまくコントロールすることが大切です。

詳しいトレーニング例は こちらをご確認ください。

Q8. 活動自粛期間が長かったため、例年とは異なり暑さに対する耐性が整っていない状況で、熱中症の不安が大きいので、その点も踏まえたコンディショニング方法・留意点を教えてください。

基本的には、JFAが提示しているガイドラインをベースに考えて下さい。
例年ですと、日常生活も含めて徐々に暑さに慣れていく時期かと思いますが、
・今年は屋内での活動が多くなり暑さに慣れていない。
・自粛期間での運動不足による持久力低下(回復力低下)が生じている。
以上のことを考えると、例年の以上に暑さへの適応に時間がかかると考えて対応をして下さい。具体的には、JFAが示している1週目のプログラムを2週間かけて実施することを推奨します。1週目の目的は、運動に慣れること。通常より少し遅く開始して、極力涼しい時間に設定して実施する(運動時間も強度も通常より低く設定)。 そして2週目の目的は、暑さに慣れること。運動強度や内容は1週目と同様にして、少し運動に慣れた状態で、暑さに慣れていくことを推奨します。急激に強度を上げることがないように特に注意しましょう。
いずれにしても活動量の低下により、回復力も低下していますので、こまめに休憩をとり、水分摂取も定期的に充分取りながら実施して下さい。サッカー協会のホームページ国立スポーツ科学センターの情報を参考にして下さい。

Q9. 有酸素中・高強度、スピード持久力の概念を教えてください。

有酸素性トレーニングの中に有酸素性中強度トレーニングと有酸素性高強度トレーニングが含まれます。
有酸素性中強度トレーニングは、最大心拍数の80%付近で4分程度の運動を1分の休息を挟みながら行うものです。ボールワークなでを組み込むことができます。これに対し、有酸素性高強度トレーニングは最大心拍数の90%付近で2分程度の運動を1分の休息を挟みながら行うものです。ダブルボックス(33m×40m)で4vs4などを行うことができます。
スピード持久力は全力に近い強度でのトレーニングになります。スピード持久力は乳酸産生トレーニングと乳酸耐性トレーニングに分類されます。乳酸産生トレーニングは10-40秒で行い、運動時間に対して5倍以上の完全休息をとって、次のセットを行います。乳酸耐性トレーニングは20-90秒で行い、運動時間に対して1-3倍以内の休息をとりながら、次のセットを行います。どちらも1vs1や2vs2などでよく行われる追い込んだトレーニングがこれにあたります。
詳細は今後JFAフィジカルフィットネスプロジェクトのホームページに掲載させていただきますので、ご参照くださいますようお願いします。

Q10. 体が硬い選手に対して、お勧めのストレッチやトレーニングはありますか?

必ずしもストレッチで劇的に体が柔らかくなるという保障はできません。しかし、ストレッチをやることによって少しずつではありますが、筋肉そのものに伸張性が出ますので、毎日欠かさず行ったほうがよいと思います。またストレッチをすることによって、筋肉と神経の促通がよくなり、柔らかくなるということもさることながら、動作がスムーズになるという感覚に近いものが獲得でき、その結果パフォーマンスの向上やケガの防止につながると考えられます。 特に成長期の選手は骨の伸びに筋肉の伸びが追いつかなくなり、腱と骨の付着部に負担がかかり成長痛になるとも言われています。そういう意味で育成年代の選手たちには1日に5回はストレッチすることを推奨します。起床直後、トレーニング前、トレーニング後、入浴後、就寝前の5回です。やってみたらパフォーマンスとケガの防止に役立つのではないかと思います。またストレッチポールやテニスボール、ソフトボールなどを使って、筋肉をゴリゴリして筋膜リリース的なものもお勧めします。 ストレッチに関しては、JFAで出しております「育成年代向けコンディショニングプログラム」をご参照くださいますようお願いします。

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