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JFAアスレティックトレーナーセミナー2015を開催

2015年02月18日

JFAアスレティックトレーナーセミナー2015を開催

2月8日(日)、JFA加盟団体(※)のトレーナーを対象に毎年開催しているJFAアスレティックトレーナーセミナーをJFAハウスにて今年も開催しました。

本年度のテーマは「サッカー特有の傷害について」。特に欧米人に比べ日本人に発生しやすいと言われているジョーンズ骨折にフォーカスして、予防・治療・リハビリなど、あらゆる段階でのこの外傷へのアプローチを学びました。

※Jリーグのトレーナーを対象としたセミナーはJリーグにて別途開催されます。

主催者代表コメント

前田弘 トレーナー
地域・都道府県サッカー協会、JFL、なでしこリーグ、Fリーグ、全日本大学サッカー連盟または全日本大学女子サッカー連盟に所属するメディカルスタッフを対象に、最新の医学情報を提供し、トレーナーとしての更なるレベルアップの一助としていただくことを目的として、毎年開催しています。今年は「傷害予防」を中心とした内容で開催。ジョーンズ骨折にフォーカスし、非常に興味深い有意義な講義となりました。Fリーグがシーズン中であったものの、参加者は昨年度より大幅に増え、65人が集まりました。

また、分科会ではJFAのトレーナーネットワーク構築に向けて積極的な意見交換を行いました。来年の開催時にはこのネットワークを利用し、参加者がさらに増えることを期待します。セミナー開催において、JFA池田医学委員長をはじめ講師の先生方、参加してくださったトレーナーの皆さまに心からお礼申し上げます。

講師コメント

斎田良知 先生
サッカー選手に多く発生する第5中足骨疲労骨折を一般にジョーンズ骨折と呼ぶことが多いですが、この骨折はプロサッカー選手よりもむしろ大学生や高校生のサッカー選手に多く発生します。治療がうまくいっても復帰には2~3か月を要することが多く、この骨折をしてしまうと選手はもちろん、チームにとっても大きな痛手となります。この骨折の発生を予防するため、私たちは2009年からジョーンズ骨折研究会を立ち上げ、発生の原因となるリスクファクターの解明や高校年代の選手に対する予防介入を行い、ジョーンズ骨折の発生を減らすことが出来ました。今回のセミナーではそうした取り組みについてお話しさせていただきました。この怪我は偶然発生するわけではなく、さまざまなリスク因子によって生じます。その情報を選手・指導者・メディカルスタッフが共有して予防に取り組むことで発生を減らすことが出来ます。怪我をしてしまってから選手が情報を知るのでは手遅れで、情報を選手に伝えることはサッカー現場に関わるスタッフ全体の責務であると思います。こうした機会を機に、ジョーンズ骨折発生予防に関する認識を広めることが出来れば、この骨折に泣く選手を一人でも減らすことが出来るのではないかと思います。

受講生コメント

熊谷知昭 千葉県サッカー協会スポーツ医学委員
この度、千葉県スポーツ医学委員会の代表者としてセミナーに参加しました。JFA医学委員長の池田浩先生による同委員会の報告からは、Jリーグで起きている傷害の報告の中に20%もの割合で頭頸部傷害があるという事実や、突然死の原因およびその予防策など我々トレーナーが選手の安全を守るために実際に取り組んでいることや我々が学ばなければいけない必要な知識などを得ることができました。また、上東悦子先生より、アンチドーピングについて2015年度のWADAコード改訂の内容に加え、ドーピングによる悪影響(使用した選手だけではなく、関わるスタッフや競技そのものに与える悪影響など)を実例を交えてご説明いただき、選手やトレーナーの自己判断だけでなくGLOBAL DRO JAPANを利用し選手がより安全に競技スポーツを行う方法を教えていただきました。

斎田良知先生からはサッカー特有の傷害としてジョーンズ骨折に関してサッカーにおける外傷・障害発生割合や手術件数の特徴と男子・女子選手の傷害の特徴、ジョーンズ骨折の特徴や治療方針、各年代における発生状況や予防策としてのサーフェスの特徴とサーフェスに適したシューズの使用、身体的特徴や手術に至ったケースなどを学びました。午後には富永賢介先生よりジョーンズ骨折のリハビリテーションに関して、足部や全身的な機能改善の具体例を挙げていただきました。

内容全てが今すぐサッカーの現場で必要になる知識であり、傷害やアンチドーピングにおいても実際に起こってからの対応でなく、事前に予防出来る内容であることから、情報を受け取った我々が各都道府県に戻った際に、このセミナーの情報を各地域のサッカー協会およびスポーツ現場に発信し、情報交換及び予防策の実践を行う必要性を感じました。

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