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JFAアカデミー今治 2期生との3年間 ~JFAアカデミー今治 スタッフ通信Vol.6

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2019年03月25日

JFAアカデミー今治 2期生との3年間 ~JFAアカデミー今治 スタッフ通信Vol.6

JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー今治のレポートを担当するのは影山啓自チーフコーチです。

アカデミー入校

チーフコーチの影山啓自です。2期生担当コーチとして、今回は3月15日に卒校した2期生(中学3年生)の3年間を振返ります。

振り返れば3年前、『なでしこジャパンになる』と大きな夢と希望をもって入校してきた12名ですが、当時その夢にはまだ具体性はなく、何となく遠くに輝く星を見ているかのような、大きくも淡い、まさに『夢』でした。

JFAアカデミー今治での生活が始まり、毎日のトレーニングや所属チームでの活動を積み重ねていくうちに、彼女たちはエリートやナショナルトレセンに選出されたい、所属チームで全国大会に出たい、アカデミー内の自分以外の選手の活躍に自分も負けたくない、といった気持ちが見えるようになりました。入校から一年が経過すると、それは自身の短期目標、目の前の挑戦に変わり、日々のトレーニングや学校生活、寮生活での行動に変化が見られるようになりました。しかし、そう簡単に結果が伴うわけでもなく、悔し涙を流し、選手同士で励まし合い、切磋琢磨の日々を過ごしました。

その中で少しずつ結果が出てくる選手、またなかなか目に見える結果が手にできず悩む毎日の中で、『本当に大切なことは何か』と選手たちに問いかけることも増えました。目の前の結果、短期での結果ももちろん大切ですが、『みんなの大きな夢は何か』。全てはまだまだ夢に向かう途中であり、大切なのは『プロセスをいかに継続して積み上げられるか』ということに、次第に選手たちは向き合い始めたと思います。

中期目標づくり

アカデミー2年目を迎え、自身の短期目標に向けて、そのプロセスに向き合うことができるようになってきた選手たちに、『3~5年後の自分』について考えてもらいました。その中にはもちろん進路も含まれますが、どこに行くかではなく、どうなっていくべきか、各高校・クラブの特色や詳細を調べることも必要ですが、あくまで夢に向かう自分の心に向き合ってもらいました。これは実際に簡単なことではなく、大いに悩んでいました。この中期目標づくりというのは、実は大人でもとても難しいことだと感じています。『夢』に向かって、これからの自分に必要なことは何か、またどうすれば近づいていくことができるのか、『夢への距離』を具体的に想像すること、その中期的な目標づくりがまたひとつ彼女たちを成長させたように思います。

最終学年を迎えて

最終学年ではアカデミー最上級生となり、自身の目標、所属チームや各活動の中で結果を出すことの難しさに直面しました。今までは自分自身のチャレンジ、取り組みによってその目標に向き合ってきました。しかし最上級生となり、自分自身の努力以上に後輩や仲間の力の発揮なくしては結果がでないことに気付きました。その中で彼女たち自身の『責任』や、またそれに応えていく『誇り』について向き合い、『夢』に向かう難しさに対して、それぞれのプロセスが少しずつ具体性を増していく様子に成長を感じました。

卒校を迎えて

卒校を迎えた選手たちの決意表明では『なでしこジャパンになる』という決意が連なりました。3年前と何一つ変わらないその言葉には、このアカデミーでの3年間で積み上げてきたプロセス、感謝と自信に満ち溢れていました。大きく淡かった『夢』が、入校時よりもさらに大きく強くなって卒校していく姿を見て、喜びと同時に感謝の気持ちが絶えません。2期生12名のこれからの前途に、苦難の先に幸多かれと願います。2期生卒校にあたり、日頃より我々の活動に多くのご理解、ご協力いただいたすべての方に感謝、御礼申し上げます。

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