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【Match Report】SAMURAI BLUE、パラグアイ代表に4得点の快勝で4連戦を白星スタート
2022年06月03日
SAMURAI BLUE(日本代表)は6月2日(木)、札幌ドームで行われたキリンチャレンジカップ2022の第1戦でパラグアイ代表と対戦して4-1で快勝。11月に開幕するFIFAワールドカップカタール2022へ向けた強化試合4連戦の初戦を白星で飾りました。
浅野拓磨選手(VfLボーフム)、鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト)が前半に、三笘薫選手(ユニオン・サンジロワーズ)、後半交代出場した田中碧選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)が後半に得点を挙げました。
選手には本大会のメンバー入りアピール、チームには世界との闘いを意識した積み上げが求められる試合で、日本はアジア最終予選とは異なる選手の組み合わせをチェックしました。
先発で代表デビューとなった伊藤洋輝選手(VfBシュツットガルト)を左サイドバックに、吉田麻也選手(サンプドリア)、谷口彰悟選手(川崎フロンターレ)のセンターバックに、山根視来選手(川崎フロンターレ)を右サイドバックに起用。遠藤航選手(VfBシュツットガルト)をアンカーに、鎌田選手と原口元気選手(1.FCウニオン・ベルリン)をインサイドハーフに配し、FWには浅野選手を中央に左に三笘選手、右に堂安律選手(PSVアイントホーフェン)を配し、GKにはシュミット・ダニエル選手(シントトロイデンVV)を起用して臨みました。
試合序盤から日本は左サイドを中心に仕掛け、7分には三笘選手からパスを受けた伊藤選手がゴール前に折り返したボールを受けて堂安選手がシュートを放ち、11分には三笘選手の左サイドの崩しに鎌田選手が左足を振り、ポストに弾かれる場面を作ります。
その後も日本はプレスに来る相手を交わしてテンポよくパスをつなぎ、相手ゴールに迫るチャンスを作ると、36分に待望の先制点が生まれます。
伊藤選手からのロングフィードをハーフウェイライン付近で浅野選手がポストプレーで落とし、それを受けた原口選手が前線へ走り出す浅野選手へスルーパス。ゴール前へ持ち上がった浅野選手は相手GKの動きを見極めて右足で合わせてゴールネットを揺らしました。
さらに42分には、堂安選手からのクロスにゴール前に入った鎌田選手がヘディングで合わせて、前半で2-0とリードを奪いました。
南米予選で10チーム中8位となってカタール大会出場を逃したパラグアイは、この試合から次の2026年ワールドカップを目指したチームづくりをスタート。プレスをかけてボール奪取でカウンターを狙う姿勢を見せ、前半半ばには左サイドバックのブラス・リベロス選手、オスカル・ロメロ選手がミドルレンジから日本ゴールを狙いますが、GKシュミット選手が阻止しました。
日本は後半開始から板倉滉選手(シャルケ04)をアンカー、前田大然選手(セルティック)を前線中央、中山雄太選手(PECズヴォレ)を左サイドに入れて伊藤選手をセンターバックへシフトして、新たな形を試します。
すると59分、パラグアイは日本の守備の乱れを突いてFWデルリス・ゴンサレス選手がシュートを決めて1点を返し、2-1にしました。
しかし日本は間髪を入れずに反撃。原口選手のパスを受けた三笘選手がペナルティエリアに切り込んで左足を振り、再び3-1とリードを広げます。
日本はその後も攻撃の手を緩めずに、61分に投入された田中選手、堂安選手が相手ゴールを脅かし、69分には堂安選手のスルーパスに反応した鎌田選手がペナルティエリアで倒されてPKの機会を得ます。このPKを堂安選手が蹴りますが、これは相手GKに阻まれました。
その後、パラグアイが反撃を試みて後半半ばにミゲル・アルミロン選手、CKからルイス・サラテ選手が日本ゴールに迫る場面を作りましたが、得点には至りません。
日本は82分に古橋亨梧選手(セルティック)を投入して攻撃を続けると、85分に前田選手、鎌田選手とつないで、田中選手がミドルレンジから右足を振り抜いて4点目を決めました。
最後まで攻め手を緩めなかった日本は、相手の8本に対して23本のシュートを浴びせる猛攻で勝利を手にしました。
なお、この試合ではキックオフ前に、5月1日に急逝した元日本代表監督のイビチャ・オシムさんへ哀悼の黙祷を捧げて、ご冥福を祈りました。
日本代表は次戦、6日(月)に東京の国立競技場で行われるキリンチャレンジカップ2022第2戦でブラジル代表に臨みます。その後、キリンカップサッカー2022でガーナ代表(10日、神戸)、チリ代表またはチュニジア代表(14日、大阪)と対戦します。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
今日の試合結果と、選手が高い目標を持って戦ってくれたことはよかったです。パラグアイは今度のワールドカップには出場しないものの南米の強豪です。その相手に選手たちは、個々でアピールしながら連係連動してチームで戦う姿勢をしっかり持って戦い、ワールドカップで結果を残すために本大会へ向けて成長しようという姿勢を見せて戦ってくれたことは評価できると思います。
選手たちには、誰が出ても勝つこと、誰と組んでもチーム力を落とさずにできることを見せてほしいと昨日の練習やミーティングで話していましたが、個々で特長を出しながら、チームとして誰と組んでも機能する、勝利を目指して戦い抜く姿勢を見せてくれました。改めて、日本の強化のためにワールドカップへ向けて高い志を持って前進したいという気持ちにさせてもらいました。
シュートは20本以上あって、チャンスをつくるところや得点を決めたところは評価しないとならないと思いますが、もっとクオリティ高く攻撃できたと思います。守備から攻撃という部分、奪ったボールを攻撃に結びつけるという部分では、まだ、出し手と準備する側であわないところがありました。これから世界でよりレベルの高い相手と、より激しく厳しい、時間とスペースがない中で戦います。守備をしたあとに高い攻撃をしなければ、守備に時間を取られて疲弊してしまうので、守から攻へ奪ったボールを攻撃につなぐ質をもっと上げなければなりません。失点については、奪ったボールを簡単にクリアするのではなく、なんとかつなげて我々が守備だけに回らないように、つなぐことをベースラインからトライしてくれました。失点は痛いですが、そういう意味では良かったと思います。
伊藤選手は代表初招集での舞台で、いろいろと期するところや緊張もあったと思いますが、彼が持っているポテンシャルを示してくれました。タイトな守備、身体的な能力と戦う姿勢を出してくれて、攻撃でも起点になれる。非常に意欲的にアグレッシブにプレーしてくれました。失点部分も、守備から攻撃へのつなぎでミスもありましたが、トライした上でのものでした。これからもミスを恐れずにチャレンジ精神を持ってやってほしいと思います。
札幌では2018年に胆振東部地震で試合が中止になり、チームは札幌の皆さんに大変お世話になりました。そのときの恩返としてこの土地で、有観客で試合を行ってみなさんに元気と勇気を届けたいと思っていましたので、この試合でチームのそういう気持ちが伝わっているとうれしく思います。
DF #26 伊藤洋輝 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
代表デビュー戦でしたが、周りの選手がうまくボールを預けてくれてサポートもしてくれたので、うまく入れて良かったと思います。三笘選手、吉田選手、鎌田選手、遠藤選手もいいサポートしてくれたので、基本的にはリラックスしてプレーできました。前半はかなりゲームを支配できたと思いますし、何度か攻撃参加から三笘選手とのコンビネーションからいいチャンスもつくれたと思います。ただ、クオリティとその回数をもっと増やさなくてはいけないですし、後半は自分のミスで失点したので、そこは反省しないといけない。センターバックなのでもっとコミュニケーションを取ってチームの完成度を高められるように、自分もチームの一員として力になれるようにやっていきたいと思います。
MF/FW #9 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
いつもと違うメンバーでも、自分が良いプレーをしないとダメだと思いますが、チームが勝たないとダメだと思っていました。まずはチームが勝つことが大事で、それにゴールが加わるといいなと思ってプレーしていました。最初にゴールできてチームもすごく楽になりましたが、チャンスもあったのでもっと点を獲れるようになりたいと思います。自分の得点場面はよく覚えていませんが、4-3-3で強いチームはインサイドハーフがああいうところに入って得点を取るイメージあったので、自分も狙っていました。後半は相手が明らかに疲れていましたが、自分たちが前半からやるべきことをやったからこそ、ああいう展開になったと思います。
MF/FW #18 浅野拓磨 選手(VfLボーフム/ドイツ)
得点場面は、抜け出した時点で自分の間合いだったので、GKの位置を見て浮かす選択をしました。落ち着いていたと思います。入るかどうかは五分五分でしたが、入ってよかったです。ポストプレーで体を張るプレーは海外へ行ってから成長したプレーかと思いますが、あのプレーがゴールまでつながることを改めて今日の試合で感じることできました。今の日本代表にも重要になるプレーの一つだと思います。アピールにつながったところかと思いますが、まだまだ、僕の実力では抜け出すどころか、追い上げて、みんなに追いついていかないとならない立場です。この4試合に自分のすべてをかけるつもりですが、そのあとの準備を含めて自分がやるべきことをコツコツやるしかないと感じています。
ギジェルモ・バロスケロット パラグアイ代表監督
今日の試合は結果がすべてを物語っていると思います。日本がボールと状況を支配して展開した試合で、我々はプレスの部分はよかったと思いますし、得点もできましたが、ほとんどの時間で自分たちのやりたいことをさせてもらえませんでした。得点後すぐに日本に得点を奪われてしまいましたが、それは経験値や重要な選手が出場できなかったことも影響したと思います。鍵になる選手数名が、ロジスティックの事情や新型コロナウィルスの防疫対策もあって、出場できませんでした。それが結果に表れました。ここから試合を重ねて新しいチームづくりを続けていきたいと思っています。
2022年6月2日(木) 19:00 キックオフ(予定)vs パラグアイ代表
会場:北海道/札幌ドーム
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