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SAMURAI BLUE、約1年ぶりの試合でカメルーン代表とドロー
2020年10月10日
SAMURAI BLUE(日本代表)は10月9日(金)、オランダのユトレヒトでの国際親善試合でカメルーン代表と対戦。新型コロナウィルス感染の世界的流行による影響で約1年ぶりとなった試合に歴代初となる海外組のみでの編成で挑み、0-0の引き分けで終わりました。
新型コロナウィルス感染拡大による活動休止を受けて、日本代表の欧州組を加えての試合は昨年11月以来で、来年3月にFIFAワールドカップアジア2次予選再開が予定されている日本代表にとっては、貴重な実戦の機会となりました。
先発の左サイドバックに昨年3月以来の先発となるDF安西幸輝選手(ポルティモネンセSC)、ボランチの一角に昨年6月以来となるMF中山雄太選手(PECズヴォレ)が入りました。
選手たちは立ち上がりからアグレッシブに相手に迫り、前線からプレッシャーをかけてボール奪取から攻撃展開を狙いますが、約1年のブランクの影響は否定できず、なかなかスムースな連携を図れず、ボールを奪った後、思うように攻撃につなげることができません。
それでも、前半19分にはパスを受けたMF南野拓実選手(リバプールFC)が正面から左足を振り、2分後には右サイドのDF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)からのクロスに南野選手が再びシュートを放ちますが、相手にブロックされてCKに。このセットプレーに、DF吉田麻也選手(サンプドリア)が頭で狙いますが、相手GKに阻まれました。
前半終盤にはFW大迫勇也選手(ヴェルダー・ブレーメン)がミドルレンジから狙い、43分にはMF柴崎岳選手(CDレガネス)、MF原口元気選手(ハノーファー96)が絡んでペナルティエリアに迫り、最後は南野選手がシュートを放ちますが、相手DFにブロックされ、ゴールを割れません。
カメルーン代表は、11月に控えるアフリカネーションズカップ予選へ向けて準備中で、日本と同じく欧州でプレーする選手を中心に編成。試合前のPCR検査で2人が陽性となり、一人が濃厚接触者として離脱しましたが、そんなハプニングを全く感じさせないチーム力とコンディションの良さを披露しました。
カメルーンはフィジカルの強さと速さに組織的な要素を加えたプレーで、サイドチェンジを交えてフィールドを広く使ってプレーし、中盤でボールを奪うとFWセルジュ・タベク選手やFWカール・トコ・エカンビ選手が右サイドで仕掛けてチャンスを作ります。
前半14分にはその形でゴール前に入ったFWムミ・エンガマル選手に頭で合わせられ、ゴールを脅かされる場面を作られます。その後も29分には左CKからDFミカエル・エヌガドゥ・エヌガジュイ選手に頭で狙われますが、日本は守備陣が対応してゴールを割らせません。
日本が相手を追う時間が多かった前半から、流れが変わったのはハーフタイム後でした。
安西選手に代えてMF伊東純也選手(KRCヘンク)を送り出し、システムを4バックから3バックに変更。伊東選手がスピードを生かして右サイドで好機を作ります。
後半開始早々に大きな得点機が訪れます。伊東選手が右サイドを攻め上がってクロスを送り、ゴール前で大迫選手が頭で合わせますが、わずかに枠を捉えることができません。
しかし、プレーにリズムが生まれた日本はボール奪取後にパスがつながる場面も増えて、攻撃に転じる場面が増えます。
カメルーンは51分にタベク選手にシュートを打たれますが、GK権田修一選手(ポルティモネンセSC)がセーブ。57分にはMFアンドレ・フランク・ザンボ・アンギュイッサ選手がシュートを放ちましたが、枠を捉えることはできません。
日本は65分にMF堂安律選手(アルミニア・ビーレフェルト)に代えてMF久保建英選手(ビジャレアルCF)、71分には南野選手に代えてMF鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト)を投入します。さらに、86分には代表デビューとなったDF菅原由勢選手(AZアルクマール)を送り出し、ゴールへの突破口を探ります。
84分には久保選手が左サイドを攻め上がり、ゴール前の大迫選手にクロスを入れますが、うまく合わせることができません。
試合終了間際には伊東選手の右サイドでの仕掛けでFKを獲得。このFKで久保選手が直接ゴールを狙いましたが、相手GKに阻まれ、試合は0-0で終了しました。
日本代表は10月13日(火)に同じスタディオン・ハルヘンワールトにてコートジボワール代表と対戦します。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
約1年ぶりの試合で手探りの状況も多かったと思いますが、選手たちが勝って日本に励ましのエールを届けるという気持ちを持って、最後まで粘り強く戦ってくれました。連携がうまくいかず、カメルーンも非常に力のあるチームで受け身になることもありましたが、前半より後半と、時間を追うごとに我々の戦いをできていたかと思います。守備では選手たちが粘り強く戦って、無失点に抑えることができました。攻撃では後半決定的な場面を作ることができたものの、フィニッシュまでいけないところもあったので、今後さらに精度を上げなければなりません。3バックは練習で試していて、試合の流れを見て後半トライしました。ワイドに選手がいることで相手の守備を難しくしてサイド突破ができて、1トップと2シャドーの選手が相手の混乱の中でプレーできることを期待しました。次の試合にはこの引き分けを勝利に代えられるように準備したいと思います。
DF #22 吉田麻也 選手(サンプドリア/イタリア)
なかなか対戦できないアフリカのチームと、しかも非常に良いコンディションのチームと対戦できたことは意義のあることだったと思います。最初のプレーから非常にいいチームだと感じました。個人的には、約1年ぶりの代表の試合で本当に楽しかった。あっという間の90分でした。久しぶりの試合だったので、かみ合わないところもありましたが、後半良く修正して巻き返したと思います。3バックのオプションを持てることは、チームとして幅が持てるのではないかと思います。
MF #4 中山雄太 選手(PECズヴォレ/オランダ)
前半は相手のアンカーを捕まえきれない時間が長かったですが、後半は後ろが3枚になって僕らボランチも前に行きやすくなりました。アンカーを捕まえるのは前半より増えたと思います。守備の部分で意識していたアグレッシブな部分は、通用する手ごたえはありました。所属チームでも意識していた部分でしたが、攻撃の部分でマイボールの時間を増やすことはもっとやりたいと思います。
MF #10 南野拓実 選手(リバプールFC/イングランド)
久しぶりの代表戦で、勝利で終えたかったので、0-0ドローの結果には満足していません。チームの攻撃を活性化することを意識してプレーしていましたが、難しい流れで、攻撃の部分はいつもより少なかったかと思います。相手の7番と中盤の距離感にうちのDFがハマらなかったのは、今日のうちの課題だと思います。後半はシステムが変わったので前半よりはうまく対応できました。出場試合での連続得点記録のことは知らなかったです。記録にこだわりはありませんが、チームの勝利に貢献できなかったのは悔しいです。次の試合は勝利を目指して頑張りたい。
MF #17 久保建英 選手(ビジャレアルCF/スペイン)
オープンゲームになってきていたので、その中で空いたスペースで前にボールを運べたらなという意識で試合に入りました。途中出場の選手はもっと流れを変えないといけないと思いますし、落ち着きなど、もっといろんなことができたかと思いますが、それでも久しぶりにこうやって使ってもらえて、あとは結果だけかなと思います。最後のFKは少し壁の位置が良くなかったので狙えるかなと、最後だし蹴ってみようかなと思って蹴ったんですが、GKがナイスセーブでした。
FW #15 大迫勇也 選手(ヴェルダー・ブレーメン/ドイツ)
決定的なチャンスもあったので、しっかりと決められれば良かったですが、すごくいい相手でしたし、自分たちのためになった試合だと思います。前半は守備ではまらずに、前にいくことができずに守備ですごくパワーを使いました。後半はそこがクリアになって前に行けるようになったので、あとはやっぱり結果が欲しかった。(自分は)1年以上空いた中での試合で、最初は距離感など難しさがありましたが、時間が経つにつれて良くなったと思います。やればやるだけ良くなると思うので楽しみですし、もっともっと個人のレベルを上げていければと思います。
アントニオ・コンセッサオ・ダシルバ・オリベイラ カメルーン代表監督
何人かの選手がプレーできない状況でしたが、一部の選手をうまく起用できました。選手たちは真摯な態度で試合に臨み、日本代表という世界でも優れたチームを相手に戦って、この試合で得たものには満足しています。11月のアフリカネーションズカップ予選のモザンビーク戦へ向けていい準備となりました。
スケジュール
10月5日(月) | PM | トレーニング |
---|---|---|
10月6日(火) | PM | トレーニング |
10月7日(水) | PM | トレーニング |
10月8日(木) | 未定 | 公式会見、公式練習 |
10月9日(金) | 0-0 | 国際親善試合 カメルーン代表戦(Stadion Galgenwaard) |
10月10日(土) | PM | トレーニング |
10月11日(日) | PM | トレーニング |
10月12日(月) | 未定 | 公式会見、トレーニング |
10月13日(火) | 16:45 | 国際親善試合 コートジボワール代表戦(Stadion Galgenwaard) |
※スケジュールを変更する場合があります
国際親善試合
2020年10月9日(金) 14:00 キックオフ(日本時間 21:00)vs カメルーン代表
2020年10月13日(火) 16:45 キックオフ(日本時間 23:45)vs コートジボワール代表
会場:スタディオン・ハルヘンワールト(オランダ/ユトレヒト)
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