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第29回JFAレフェリーキャラバンを熊本県で開催

2017年12月25日

第29回JFAレフェリーキャラバンを熊本県で開催

11月25日(土)・26日(日)の2日間、熊本県・パークドーム熊本にて第29回JFAレフェリーキャラバンを開催しました。

当初、9月に開催される予定でしたが、台風の影響により延期になった本キャラバンは、座学中心の講義になりました。講義は「チュータリング」や「審判指導ロールプレイング」など、実践に即した内容で、参加人数は当初より少なくなったものの、充実した研修会を行うことができました。

インストラクターコメント

脇山哲郎 1級審判インストラクター
台風の影響で当初計画の9月は延期せざるを得なくなり、今年度の開催が危ぶまれていましたが、関係者のご尽力により、無事に「JFAレフェリーキャラバンin熊本」が開催できたことを大変嬉しく思います。日程変更の関係で、審判員の参加ができなくなり、プログラムを審判指導者を対象とした内容に変更して実施しました。熊本では、審判指導者のスキルアップが急務であり、今の課題に即した「チューターリング」、「新アセスメントレポートの記入方法」、「アセスメントの摺り合せ」、「審判指導のロールプレーによるフィードバックの手順とレフェリー分析」を内容としたプログラムとしました。「チューターリング」では、新たな指導方法を理解するだけでなく、審判員を指導するうえの「ラーニングサイクル」の中の位置づけを明確にしないとその効果が十分に発揮できないことを強調しました。JFA黛氏から「新アセスメントレポートの記入方法」について基本的考え方や記入上の留意点を解説しました。

九州地域協会でも2018年度から新アセスメントレポートに順次移行することになっており、時宜を得た内容で審判指導者にとっては、とても参考になる内容となりました。また、「アセスメントの摺り合せ」、「審判指導のロールプレーによるフィードバックの手順とレフェリー分析」については、事前配布ビデオの試合分析を通じて、担当した審判員を交えて試合を振り返り、課題に対する気づきを与えるフィードバックの方法や分析のポイントを解説しました。試合のフィードバックは、審判アセッサーにとってはとても重要であり、また、難しい課題でもありますが、今後に大いに役立つものとなりました。今回のレフェリーキャラバンを通じて、審判指導者にとっての新たな課題の発見と併せて、次のステップアップにつながるものをいくつも見つけていただいたとても有意義なものなったと確信しています。

参加者コメント

相葉忠臣 さん
熊本キャラバンの当初のテーマは、「ユース審判員の育成・強化と審判指導者の強化」としておりましたが、延期実施の影響でユース審判員の活動が難しいために、テーマを「審判指導者の強化」の一点に絞りました。JFAから黛インストラクター、九州FAから脇山インストラクターに来熊いただき、ご指導いただきました。2日目にはJFA小川審判委員長よりご挨拶をいただき、また、長田関東FA審判委員長からも激励をいただきました。 キャラバンでは、指導者が審判員に寄り添い、審判員から気づきと解決策を引き出すことを具体的な課題とし、「ティーチング・チュータリングの具体的手法の実践」、「新アセスメントレポートの目的と書き方」、「アセスメントにおけるゲーム分析と課題抽出の実践」、「試合後の振り返りロールプレーイングの実践」を丁寧にご指導いただきました。審判員指導の難しさと奥深さ、指導するための準備と学びの必要性、重要性を痛感し、受講生の意識が大きく変わるきっかけとなる濃密な2日間でした。熊本キャラバンで学んだことを今後の審判員指導に生かし、熊本のサッカー発展、熊本のスポーツ文化の発展につなげていきたいと決意を新たにしました。

北原市子 さん
今回レフェリ―キャラバンを受講し、私は審判員の指導を行う上での視点が大きく変わりました。レフェリーにとって重要なこと、優先順位、そのために個々の「監視すべきこと」「行うべきこと」を丁寧に深く掘り下げて見てあげること(チューターリング)の大切さ、審判・インストラクターの気づきを引き出してあげる効果的なコーチング、そして、振り返りの必要性を学びました。黛俊久インストラクターのWHYから始まる質問に、「じゃあどうしたらいいの」を考えさせて気づかせる展開が興味深く、ぜひ私も実践していきたいと思いました。また、新アセスメントレポートの留意点、擦り合わせの指導があり、分析・評価する上での視点の深さを知ることができ、これも実践して慣れていかないと難しいと思いました。その中で一番印象に残ったのは「審判員の体の向き」でした。これはこれからの指導にぜひ取り入れていきます。また、小川佳実JFA審判委員長のお話を聞くことができたことも良かったです。

その中で、一番印象に残ったのは「環境を整備する」という言葉でした。審判活動に欠かせないものだと思いました。脇山インストラクターからはチューターリングの役割と実践で「気づき」を与えていただきました。キャラバンに参加して、自分の力量不足を知るきっかけを作っていただいたことで、次の新たな目標に繋がりました。時間が必要ですが、やるかやらないかは自分自身の課題だなと思います。審判員にいい気づきを与えられるようになりたいです。そのためにも私自身が研修会で学んだものを審判員に返していきたいです。キャラバンに参加できて大変良かったですし、今後の自分のレベルアップに、そして審判員のレベルアップに繋げていきます。

河野航大 さん
審判員への指導の実践で、実際に自分が主審を行った試合の映像を使い、試合後の振り返りを行いました。3人の指導者からそれぞれ、自分のレフェリングで良かった点や気になった点をご指摘いただきました。同じ試合を複数の指導者からじっくり指導していただけたのは、多くの意見やアドバイスをいただく貴重な機会となり、自分にとってもすごく勉強になりました。その後、黛インストラクターから直接振り返りをしていただきました。自分が振り返りの中で述べた、逆の判定をしてしまったシーンでは、「なぜ、そのミスは起きたのか?」について、深く掘り下げられ、自分自身ミスの原因を考えながら、最後には、「選手がプレーをする前の位置関係が把握できていなかった」という答えを導き出すことができました。また、自分では正しいと思っていたシーンにも、判断ミスがあり、そのミスに気づいていない要因に、ポジショニングが良くないことやボールホルダーに目が行き過ぎており、周囲の状況が掴めていないことがあることをご指摘いただきました。

試合を通して、そのミスが起きる要因となった自分の悪い癖がいろんなシーンに隠れており、起こるべくして起きたミスであると感じました。これから試合を振り返るときは、単に「角度が悪かった」などで片付けず、「なぜそのポジションにいたのか」など深く掘り下げることで、同じ失敗を繰り返さないようにしていき、そして、自分のレフェリング技術を向上させ成長していきたいと思います。

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