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岡山学芸館が岡山県勢初の選手権制覇! 第101回全国高校サッカー選手権大会

2023年01月10日

岡山学芸館が岡山県勢初の選手権制覇! 第101回全国高校サッカー選手権大会

第101回全国高校サッカー選手権大会は1月9日(月・祝)に、国立競技場で決勝を行いました。

決勝

岡山学芸館高校 3-1(前半1-1、後半2-0) 東山高校

共に勝てば初優勝となる一戦は、50,868人もの観客が訪れたこともあり、序盤は緊張からかボールが落ち着かない展開が続きました。時間の経過と共に東山が持ち味である素早いパス回しで試合の主導権を引き寄せると、16分には中盤から松橋啓太選手が縦パスを展開。受けた北村圭司朗選手がゴール前に素早いボールを送りましたが、味方とは合いません。

「試合展開はプラン通り。ボールを握って相手を崩すのが自分たちのサッカーなので、良さが出たかなとは思う」。新谷陸斗選手の言葉通り、東山としては悪くない流れでしたが、25分には中央からのスルーパスでサイドを崩されると、フリーで抜け出した今井拓人選手のパスが懸命に戻ったDFに当たって、岡山学芸館に先制点を許しました。

追い掛ける展開を強いられた東山ですが、失点以降も松橋選手を中心にチャンスをうかがうと、44分には決定機が到来。左サイドを仕掛けた北村選手がマイナスにパスを送ると、後方から走り込んだのは真田蓮司選手。「不甲斐ない試合のままで終わらせたくなかった。後ろが頑張った結果による不幸な失点だったので、絶対に自分が点を取ってやるという気持ちだった」と思い切り良く振り抜いたシュートがゴール右上に決まり、1‐1で試合を折り返しました。

迎えた後半、最初にチャンスをつかんだのは岡山学芸館でした。高原良明監督から、「前半は単調なボールが多く、相手にボールを保持される時間が続いたので、もう少しマイボールにして、サイドから攻撃を仕掛けていこう」との指示を受け、狙いとするパスワークを発揮し始めました。52分には山田蒼選手からのパスを受けた田口裕真選手が左サイドでタメをつくると、大外を中尾誉選手がオーバーラップ。ダイレクトで上げたクロスボールをゴール前の木村匡吾選手が打点の高いヘディングで合わせ、再びリードします。

ここからは再び東山に流れが傾き、59分には右サイドを仕掛けた北村選手のこぼれ球を阪田澪哉選手が拾って、ゴール前にパス。走り込んだ真田選手がダイレクトで合わせましたが、ボールは枠の上。74分には真田選手の左クロスから、阪田選手がヘディングシュートを放ちましたが、クロスバーに阻まれました。以降も東山が押し込みましたが、岡山学芸館の井上斗嵩選手が「一人が抜かれてもみんながカバーするし、誰かがミスしてもカバーする。“守備はボールに群がるハエを意識しなさい”と言われていたので、それが徹底できていた」と振り返る守備を崩し切れません。

85分には岡山学芸館が、福井慎選手の右サイドからゴール前に入れるロングスローでチャンスをつくります。中央で競り合ったこぼれ球を木村選手がダイレクトボレーでたたき込み、勝負あり。3-1で熱戦を制した岡山学芸館が岡山県勢初となる日本一をつかみました。

監督・選手コメント

高原良明 監督(岡山学芸館高校)
選手たちが頑張ってくれていたので、(試合終了の瞬間は)感動の涙が出ました。ここまでたどり着いてくれた選手に、感謝の気持ちを伝えたいです。僕が岡山学芸館に来た当初は国立の舞台に立つのは、夢のまた夢の話でした。県大会のベスト4で負ける試合が多い中でも、とにかく毎年、毎試合を全力でやろうと心掛けてきました。コツコツ頑張ってきたものが積み重なって、今回の結果につながりました。涙を流してきた数多くのOBたちに、少しは恩返しできたのかなと思っています。

井上斗嵩 選手(岡山学芸館高校)
ずっと育ってきた岡山の歴史を変えることができて、本当に良かったです。優勝という結果を、誇りに思います。現地まで来てくださったり、パブリックビューイングを見てくださったり、たくさんの応援を送ってくれて、自分たちはパワーをもらいました。たくさんの声援がなかったら、自分たちはここまで来ることができなかったと思います。自分たちの試合を見て、元気や感動を伝えることができたら本当にうれしいです。今後、岡山がもっとサッカーの強い県になってほしいです。

福重良一 監督(東山高校)
今日は自分たちの力が足りないと感じる試合でしたが、選手は試合を通して成長してくれました。負けたことに関しては監督である私に責任があります。選手はしっかり胸を張って戦ってくれました。彼らは日本一を目指して、1試合1試合全力で戦ってくれました。今日の結果が敗戦でしたが、必死に自分たちの力を出そうとしてくれました。選手には、ねぎらいの言葉を掛けたいと思います。

新谷陸斗 選手(東山高校)
自分たちは登録メンバーだけでなく、スタンドで応援してくれたみんながいたから、決勝の舞台まで来ることができました。最後まで声を枯らして応援してくれたので、日本一の応援団にしたかったです。ただ、東山高校として選手権の決勝まで来ることができていなかったので、歴史をつくれたことは誇りに思っています。これまで東山高校サッカー部のOBたちがつくってくださった歴史に名を刻めたことに誇りを持って、京都に帰ります。

第101回全国高校サッカー選手権大会

大会期間:2022/12/28(水)~2023/1/9(月・祝)

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