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ゴールキーパーA級/レベル3コーチ養成講習会 集合研修を開催

2022年10月19日

ゴールキーパーA級/レベル3コーチ養成講習会 集合研修を開催

2022年度ゴールキーパーレベル3コーチ養成講習会 第3回集合研修、ゴールキーパーA級コーチ養成講習会 第4回集合研修を、それぞれ10月4日(火)から6日(木)に茨城県・鹿島ハイツ、10月10日(月)から11日(火)に福島県・Jヴィレッジで実施しました。

ゴールキーパーレベル3は、コロナにより昨年の開催コースが順延となってしまったので2コースを同時開催で実施しました。カリキュラムは、JFA GKプロジェクト テクニカルアドバイザーでオランダ代表での指導経験もあるフランス・フック氏の指導のもと、今年からUEFA GK-Bと同等に変更しました。指導対象はアマチュア・シニアです。集合研修ではグループワークをメインとした知識と手法の共有およびディスカッションを行います。また、指導実践での気付きを持って、集合研修と集合研修の間に自分のチームまたはインターンとして参加するチームで8週間の「指導実践実習」を行います。そこで「チームの中のゴールプレーヤー(*)」を改善することを目的に指導の実践を行うことが、本コースのメインパートです。この指導実践実習の期間に、参加者とチューターがデジタルプラットフォームを介してフィードバックを行うという、これまでのコーチングコースとは全く異なるカリキュラムとなりました。チューターは参加者の主体的な学習をサポートし、参加者は、指導した選手達の成長により自分の成長度合いを確認するという、まさにリアリティベースの学習を行いました。

(*)ゴールキーパー(GK)の役割はゴールを守るだけでなくゲームの4局面での関わりが増え、攻撃でもチームのビルドアップに多く関わり、更に重要なポジションに変わってきていることから、GKプロジェクトでは、「ゴールプレーヤー(GP)」という名称の使用を提案しています。

ゴールキーパーA級では、指導対象がプロレベルです。ゴールキーパーレベル3の内容から更に、プロフェッショナルなレベルで、より深い分析、トレーニング計画の立案を行い、「ゴールプレーヤーとチーム」の改善が出来ることが求められます。世界のトップレベルで活躍しているフランス・フック氏のロジカルな考え方や、指導のプロセスである、ゲーム分析手法(リファレンスCDEF/PMDSの活用)、トレーニング計画作成、コーチング、そしてフィードバックに触れることで参加者はより実践的な学びを得ました。数多くの個人課題は、自分のチームやインターンとして参加するチームでの活動を通じて行われ、その活動はデジタルプラットフォームを経由して、参加者とチューター間で共有しながら進めていきました。特に16週間にわたる指導実践の間で行われたフィードバックにより、実際に指導している現場に直結したリアリティベースの学習を行うことが出来ました。

今回がゴールキーパーレベル3、ゴールキーパーA級ともに最後の集合研修でしたが、これで終わりではなく、講習会で学んだことを今後に活かす始まりでもあります。

より多くの方にGKプロジェクトをご理解いただくため、下記にQ&Aコーナーを設けております。ご質問のある方は以下フォームよりご入力ください。
https://forms.gle/JUgs6n9NyErTpjTB7

チューターのコメント

フランス・フック(GKレベル3/GK-A級)メインチューター
JFA GK-Aコースの最後の集合研修を終えました。参加者たちは、全体的に、特に日々のクラブ活動で多くの課題をこなしながら、シーズンをコースと共に過ごしてきました。参加者たちはGPコーチとして真剣に取り組み、努力する姿勢を見せてくれました。また、いくつかの課題では協力し合って取り組む姿は素晴らしいものでした。彼らの残りのキャリアにとって、素晴らしいスタートとなりました。トップレベルのチューターである川俣則幸氏と加藤好男氏、そしてもちろん事務局の完璧な組織の助けとともに、彼らを教え、助けることができたのは嬉しいことでした。このような素晴らしい機会を与えてくださった皆様に、心から感謝いたします。

(原文)
We finished our last central meeting for the JFA GK A course.
The students have had a seasoning course with many assignments overal and especially in their daily club work.
The showed to be serious GP coaches and willing to work hard.
Fantastic how they also worked together on several assignments.
A beautiful start for the rest of their career.
It was a pleasure to teach and help them together with top level tutors Kawa and Kato and of ccourse the perfect organisation and help of Shio.
Big thanks to all for this accomplishment!

加藤好男(GKレベル3)チューター
2022年4月にスタートしたJFA GKレベル3コースは、コロナにより昨年の開催コースが順延となってしまったので2コース同時開催で実施されました。メインチューターであるフランス・フック氏によりコース内容をUEFA基準に移行したカリキュラムで最初のコースとなりました。受講者は総勢47名で集合研修のスタイルで実施されました。対面式で行うコースでは講習内外でコーチ交流が出来て議論が絶えませんでした。参加されたコーチ自身がセルフスキャンを実施して現在の自己診断を行い、得意分野や今回のコースで学びたいことなどを明記します。そして、ログブックを記載して自チームのプレースタイルや考え方を整理していきます。その中でどの様なGPの役割があるのか、GPを含めたチームの攻守、切り替えの4局面におけるチームコンセプトを明記します。こうして第3回集合研修までに8週間のトレーニング記録や試合結果を記載してどの様な取り組みを行ったのかを映像と指導案で11回を抜き出して指導実践を行います。「間の学習」が重要なコースでデジタルプラットフォームを通じて我々チューターとコンタクトを取りながら進めて行きます。試合分析では、ご自身のチームで出た課題を抽出して改善を図ります。このようなサイクルで第3回集合研修まで進みました。第3回集合研修では、直接フランス・フック氏から講義、実技を受けて多くの提案を頂きました。なぜGPプロファイルが必要なのか、コーチ自身が関わることで選手にどの様な変化が生まれるのか、課題は改善されたのか、次々に質問を受けます。リアリティ―ベースラーニングで現実性のあるトレーニングとなっているのか、自問自答していきます。心理学や医学、フィジカルやテクノロジーの活用など外部講師からの学びを得て多くの知識と情報を得ることが出来ました。これらコースの内容を日常の活動の場で生かして目の前の選手に多くの影響を与えることが可能となります。今後皆様と共に影響を与えた選手、指導者と共に世界一のGPを輩出させられたら幸いです。カタールワールドカップ2022の直前にオランダより参加頂いたフランス・フック氏始め、参加頂いた指導者の皆様、そしてコースを運営頂いた関係者の皆様、素晴らしい施設を提供して頂いた皆様に心から感謝いたします。

川俣則幸(GK-A級)チューター
2022年2月にスタートした今年のゴールキーパーA級は、今回の第4回集合研修でコースを終了しました。コロナ禍の難しい状況が続く中、コースに参加して頂いた皆様、そしてチューターの皆様、ならびに通訳を含む運営スタッフの皆様に感謝を申し上げます。メインチューターであるフランス・フック氏は諸般の事情により、集合研修に直接参加されたのは今回のみとなりましたが、これまでのオンライン講義や指導実践への振り返りで共有されてきたことを、今回は、目の前の現象を対象にして、実際に見せて頂いたことは、参加者だけでなく、我々チューターにとっても効果的かつ貴重な経験となりました。今回のコースは、集合研修で得た考え方や、手法を、自分のチームで、あるいはインターンとして参加しているチームで実践することがメインパートとなります。自分達の試合を分析し、それをチームスタッフと共有したうえで週間計画を立て、それに基づき日々のトレーニングで準備し再び試合を行う。もちろん、その間にはチーム、GP本人へのフィードバックを行う。あるいは、試合にでていないGPのマネジメントなど、実際に現場で起きている課題を捉え、その解決方法を探す作業は、まさにリアリティベースでの学習となったと思います。コースは終了しましたが、まだ個人単位で行う最終試験があります。こちらも、1回の指導実践だけで評価するのではなく、ゲーム分析、トレーニング計画立案、トレーニングの実施、そして振り返りというプロセス全体を評価するものになっています。参加者の皆さんのこれからのご活躍をお祈りするとともに、オランダ代表GPコーチとして、カタールワールドカップ前の忙しいタイミングに来日し、指導していただいたフランス・フック氏に改めて感謝を申し上げます。

受講者コメント

井上聡(GKレベル3 Aコース)さん(名古屋市立原中学校/Gloubs)
コロナ禍のため、希望していた日程から2年越しの思いでGKレベル3講習会を受講することができました。コース内容を大きく改訂された今回のレベル3講習会ではチューターの方々の日本のGPを世界でNo.1にするという強い思いが溢れる熱いセッションの連続でした。GPを分析し、より良い方向へ導いていくためにリファレンスを学び、日常関わるGPをより質高く成長させるための気づきをもらいました。また今回は2コース同時開催ということで、カテゴリーの異なる多くのGP指導者との交流をすることができました。それぞれのカテゴリーでの悩みや疑問を互いに出し合うことで、GP指導者として縦にも横にも知見を広げることができました。第3回集合研修まで日常で続けてきたことを、今後も継続するとともに、さらに質高くGPへ働きかけができるように日々精進していきたいと思います。最後になりましたが、チューターの方々にこの新たなGKレベル3講習会を開催いただけたことに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

河村聡史(GKレベル3 Bコース)さん(鹿島アントラーズノルテジュニアユース)
正直、たくさんの新しい言葉(例えば、CDEF/PMDS、リファレンス、TF-TT-TO…)が自分の頭の中ではずっと整理しきれずにいました。それが第3回集合研修の2日目の晩に、急激に点と点が繋がるような感覚がして、すっきりと整理されました。第3回集合研修にして初めてフランス・フック氏から直接講義を受けられたことも大きな要因だったとは思いますが、終わってみればそれまでの講義や指導実践、間の学習、他の参加者の皆さんとのディスカッションがきちんと積み重なり、学びが深まったからこそ、そう感じることができたのかなと思います。
間の学習を含む全日程を終えて、自分の中のそういう変化を実感したとき、GKレベル3は教わる場ではなく「学ぶ」場だということを強く思いました。間の学習は「真の学習」と表記され、その内容は非常に濃くなりました。インストラクターも「チューター」と称されるようになりました。そういうところにも、GKレベル3がどういう場なのかということがよく表れていると思います。講習会は終わりましたが、これからも目の前の選手のために、自分の指導者としての成長のために、そして2050年の目標を達成するために、学び続けていきたいと思います。

小林忍(GK-A級)さん(川崎フロンターレアカデミー)
第4回集合研修ではフランス・フック氏に直接お会いすることができ、多くの鋭い意見と示唆を頂くことができてこれまで以上に深い学びとなりました。目的を明確にすること。より詳細にゲームを分析すること。よりコンテンツを充実させること。評価をすること。結論を出すこと。高い熱量とパッション溢れる姿勢でこれら全てが繋がっていることを気づかせてくれました。まだ最終試験が終わっていませんが、2月のスタートからここまで我々を導いてくれたチューターの川俣則幸氏、加藤好男氏をはじめとするJFA事務局の方々、受講生の仲間、快くライセンスコースに送り出してくれた所属クラブの皆様にはこの場を借りて感謝申し上げます。

  • toto
  • ゴールキーパーA級コーチ養成講習会は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施しています。
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