プレビュー&ピックアッププレーヤー④

負けたら終わりの一発勝負。未知なる相手を撃破し、大阪の地へ
3試合で12得点・無失点。安定した戦いぶりでグループステージを首位通過し、負けたら終わりのノックアウトステージに臨む。第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)で4大会ぶりの優勝を目指す若きU-21日本代表は第3戦でタイ代表と対戦。効果的にゴールを積み重ね、3-0の快勝を収めた。前節に大会初出場を飾ったキャプテンの市原吏音選手(AZアルクマール/オランダ)が初スタメンを飾り、グループステージ最終節前に合流したDF小杉啓太選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)、MF石渡ネルソン(シントトロイデンVV/ベルギー)、FWンワディケ ウチェブライアン世雄(オールボーBK/デンマーク)の海外組もピッチに立った。グループステージの全3試合でフィールドプレーヤーが全員起用できた点も含め、良い状態で準々決勝に臨めるのは間違いない。
対戦相手となる朝鮮民主主義人民共和国代表は、国際舞台を戦った経験が少なく、情報も少ない。ただ、タフさは警戒すべきポイント。グループステージも第2節まで1分1敗だったが、最終節でイランに4-1で逆転勝利を収め、崖っぷちから這い上がってきた強さがある。
大事なことは自分たちのスタンスを見失わないこと。グループステージ同様に主導権を握り、やるべきことをやれば勝機は見えてくる。選手たちもその点は理解をしており、前向きな姿勢を崩さない。
「(相手は)気持ちが前面に出てくると思う。しっかり戦うところは戦って、その中で冷静さを忘れずに戦えればいい」(土屋櫂大選手/福島ユナイテッドFC)
アジア制覇まであと3つ。ここからが本当の戦いとなる。試合は9月26日(土)、19:30から愛知県の豊田スタジアムで行われる。

【ピックアッププレーヤー / 市原吏音】
初の海外移籍を経て逞しくなったロス世代のリーダー
根っからのリーダー気質。誰からも愛され、この男の周りには自然と輪ができる。昨年9月のFIFA U-20ワールドカップチリ2025を戦ったチームでも立ち上げ当初からキャプテンを務め、大岩剛監督が率いる2028年のロサンゼルスオリンピックを目指すチームでも大役を任された。まとめ役としての実績は十分で、今年1月のAFC U23アジアカップ サウジアラビア2026に続いて、今大会も腕章を託されている。
一方で、自身が置かれた状況は今までとは違う。今年1月に自身初の海外移籍を果たし、オランダ1部リーグのAZアルクマールで研鑽を積んでいるからだ。今大会に関してはインターナショナルマッチウィークの関係で合流が第1戦の翌日。難しい状況下であっても違いを示す必要があった。欧州組という見方もされている点も含め、周囲からの期待値は大きい。
所属クラブで継続してピッチに立てていない悔しさもあり、今回の代表戦に懸ける想いは人一倍強い。クラブ側に直談判し、合流日を当初予定よりも早めてもらったのもそのためだ。
「代表をきっかけにしたい。まずは自分のプレーをここで証明する。向こうに戻ったら、ポジションを奪えるように頑張りたいので」
試運転も完了した。キルギスとの第2戦は74分から出場し、続くタイとの第3戦は先発で起用されて65分までプレー。右CBのポジションで冷静な守備と正確なビルドアップで勝利に貢献し、時差ボケを感じさせないパフォーマンスで状態は上向いている。準々決勝の相手は朝鮮民主主義人民共和国代表。負けたら終わりの一発勝負で心身ともに逞しくなった姿を見せられるか。大黒柱として責任と覚悟を持ってピッチに立つ。




