プレビュー&ピックアッププレーヤー③

1試合を残してノックアウトステージ進出決定も、目指すは首位通過のみ
23歳以下のアジアNo.1を決める第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)に参戦しているU-21日本代表は順調な滑り出しとなった。2028年のロサンゼルスオリンピックを目指す21歳以下のチームで臨んでいる中で、ホンコン・チャイナ代表との初戦は2-0、続くキルギス代表との第2戦は7-0で快勝。1試合を残した状況でノックアウトステージ進出を決め、グループステージ最終節を迎える。
次なる相手はタイ代表。お互いに2連勝で最終戦を迎えるとあって、1位の座を懸けた戦いとなる。日本は得失点差で優位に立っており、引き分け以上で1位突破を確定させられるが、あくまで目指すのは勝利を掴んでの首位通過だ。
「突破が決まっていようとも、選手たちに求めていきたい」(大岩剛監督)
キルギス戦後の記者会見で指揮官が明かしたように、2戦目までに出た課題や収穫を生かしながら勝利を目指す方向性は変わらない。
遅れて合流する予定だった海外組の選手も順次加わっており、チームにとってはプラスの材料。18日に帰国した市原吏音選手(AZアルクマール/オランダ)も20日のキルギス戦で今大会初出場を飾り、小杉啓太選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)、石渡ネルソン選手(シントトロイデンVV/ベルギー)、ンワディケ ウチェブライアン世雄(オールボーBK/デンマーク)も2戦目と3戦目の間で愛知入りする予定で心強い。
SC相模原に在籍しているPHOCHAI Thanawut選手や、奈良クラブに在籍経験もあるBUAPHAN Chanapach選手といった日本に縁のある選手もいるなかで、タイから勝利を掴めるか。試合は9月23日(水・祝)、19:30から愛知県の豊田スタジアムで行われる。

【ピックアッププレーヤー / 石井久継】
世界で味わった悔しさを胸にーー。3戦連発でチームを勝利に導けるか
今から1年前、遠く離れたチリでFIFA U-20ワールドカップを戦っていた。
「ワールドカップって思っていた以上に幸せで楽しい場所」
グループステージ突破を決めた後、世界の強豪国と戦う楽しさについて語り、充実した表情を見せていた。
しかしーー。
ラウンド16のフランス戦。圧倒的に攻め込みながらも決定機を活かせず、自身も絶好の得点機会を決め切れなかった。
チームは延長後半アディショナルタイムに失点を喫して0-1で敗戦。世界で戦う厳しさと楽しさの両面を知り、試合後は涙を流しながらバスに乗り込んだ。
悔しさをバネにさらなる成長を誓ったが、以降はクラブで思うようにいかなかった。1月の「AFC U23アジアカップサウジアラビア2026」もメンバー外。優勝を成し遂げたチームを見守ることしかできず、もどかしい気持ちを味わった。
それでも努力を重ね、3月の代表活動からチームに復帰。以降も継続して招集され、今大会は副主将と10番を託された。
期待に応えるように今大会はホンコン・チャイナ戦で均衡を破る先制点をマーク。キルギス戦も後半途中から出場し、PK奪取で4点目のゴールに関わると、直後の72分には横山夢樹選手のアシストからネットを揺らした。
「(試合勘が)鈍っていることはない。ただ、自チームで出られていないからこそ、(ゴールを決める)チャンスが来たときに昂る」
クラブで出場時間を伸ばせていない現状を力に変えてきた。だが、10番の力はこんなもんじゃない。タイとの第3戦でも3戦連発となるゴールを決め、自身の価値を証明してみせる。




