プレビュー&ピックアッププレーヤー②

2年前の悔しさを経て、ノックアウトステージ進出に近づく勝利を
第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)が幕を開けた。2028年のロサンゼルスオリンピックを目指すチームは初戦でホンコン・チャイナ代表と対戦。大関友翔選手(川崎フロンターレ)と永野修都選手(FC東京)がネットを揺らし、2-0で勝利して幸先の良いスタートを切った。中3日で迎えるグループステージ第2戦の相手はキルギス。初戦はタイに2-3で敗れたものの、フィジカルの強さを生かしたサッカーは侮れない。
近年、中央アジアでメキメキと頭角を表している難敵だが、ロス世代のチームは過去に公式戦で対戦した経験がある。今から2年前の2024年9月にキルギスで行われたAFC U20アジアカップ中国2025予選の第3戦だ。
1万人近くのキルギスサポーターが詰めかけ、空席がほとんどないようなアウェイゲームで日本は大苦戦。後半開始早々に先制点を相手に献上したものの、即座にゴールを奪い返して1-1の引き分けでゲームを終えた。
4チームのリーグ戦で本大会に出場できるのは1チーム。2位は他会場の結果次第だったため、一歩間違えれば予選敗退もある結果だった。試合後は涙を流す選手もおり、あの悔しさが今も脳裏に焼き付いている選手は少なくない。前回対戦を経験している大関選手も当時を振り返り、警戒を強めている。
「U-20の時にキルギス戦を経験しているメンバーは、気を引き締めないといけないという気持ちを強く持っている。本当に実力があるチーム。(簡単なゲームにならないというのを)肝に面じたい」
2年前の出来事を知っている大関選手や横山夢樹選手(セレッソ大阪)らを中心に一つにまとまれるか。グループステージ突破を左右する一戦は、9月20日(日)、19:30から愛知県の豊田スタジアムで行われる。

【ピックアッププレーヤー / 横山夢樹】
バージョンアップした“走り”でさらなる進化を
スピードを生かした仕掛けは簡単に止められない。
帝京高校卒業後に加入したFC今治で研鑽を積み、今年1月に加入したセレッソ大阪でも確かな存在感を示してきた。新シーズン開幕後もコンディションの良さを見せており、本人も手応えを感じている。
「しっかり仕掛けたら止められる気はしないというか、抜ける気しかしない状態」
まさに無双状態――。なぜ進化を遂げられたのか。その背景には新たな取り組みがある。J1百年構想リーグを終えたタイミングで身体を再構築したからだ。「スプリントや身体のキレの部分でしっかり土台を作ってやってきた」という取り組みは細部に渡る。特に大きかったのは、筑波大で准教授を務める谷川聡氏との出会いだ。
2000年のアテネオリンピックから2大会連続で110mハードルに出場した“走りの専門家”を C大阪でチームメイトになった香川真司選手から紹介してもらい、更なる進化を目指してバージョンアップに着手。「走り方を考えた。自分の走り方を少しずつ直して、あとは身体の動きや柔軟性も学んだ」ことで、自慢のスピードや加速力に磨きがかかった。
後半16分から左ウイングで出場したホンコン・チャイナ戦ではゴールに絡む機会はなかったが、何度も仕掛けて相手を翻弄。DFを置き去りにするシーンは何度もあり、新たなチャレンジをした成果が随所に現れていた。
第2戦で対峙するのはキルギス。2年前のAFC U20アジアカップ中国2025予選でも対戦しており、横山選手にも苦戦した記憶は鮮明に残っている。自身の成長を示すにはもってこいの相手。進化を続ける“ドリブラー”は成長の跡を示すべく、高いモチベーションでピッチに立つ。




