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なでしこジャパン、アメリカ戦へ最終調整~FIFA女子ワールドカップ決勝へ~
2015年07月05日
なでしこジャパンは7月4日、大会連覇がかかるFIFA女子ワールドカップ カナダ2015でのアメリカとの決勝戦を翌日に控えて、バンクーバー市内で1時間ほど最終調整を行いました。
この日の練習は、報道陣に完全公開で行われました。大会が開幕して以降、全選手での練習が公開されるのは初めてのことで、ここまでの準備が順調に進んでいる様子がうかがえます。
国内外からの多くのメディアが見守る中、選手たちはストレッチやパス回しでウォームアップを終えると、2チームを編成して最終ラインからFW陣のシュートまでのビルドアップを実施。いくつかのパターンを試しながら、お互いの動きを確認しました。
その後、FW大儀見優季選手(VfLヴォルフスブルク)やFW岩渕真奈選手(FCバイエルン・ミュンヘン)ら攻撃陣はシュート練習、MF澤穂希選手(INAC神戸レオネッサ)やDF岩清水梓選手(日テレ・ベレーザ)らはパス交換などを行いました。
練習が終わる頃、日本から駆けつけたMF安藤梢選手(1.FFCフランクフルト)が到着すると選手たちから歓声が上がりました。安藤選手はチームメイトが作った人垣アーチを笑顔で通り抜けて全員とハグを交わし、和やかな雰囲気の中、チームは今大会最後の練習を終えました。
安藤選手は、「ここに連れてきてくれたみんなに感謝したい」と笑顔を見せました。決勝戦では、チームの戦いをスタジアムで支えます。
一方、練習後に試合会場のBC Place Stadiumで会見に臨んだ佐々木則夫監督は、「我々のコンディションはベスト。非常に良い状態でアメリカと試合ができる。自分たちの試合ができれば絶対に勝機があると思う。選手たちも連覇への思いを高めて準備している」と、意気込みを語りました。
アメリカとの世界大会での決勝は、日本が優勝した2011年ドイツ大会、2012年ロンドン・オリンピックに次いで3大会連続です。アメリカは過去6回のFIFA女子ワールドカップでは、優勝こそ1991年の第1回大会と1999年大会の2回ですが、その他全大会で3位以内に入る成績を収めています。FIFAランクは2位(日本は4位)。2014年5月からJill Ellis現監督の下で強化を進め、今大会では終盤に向けて勢いを増しています。
佐々木監督は、「2012年の時は2011年大会より、試合内容は悪くなかった。3回目の明日はもっと我々のサッカーをしながら戦って、我々が勝利するイメージを持っている」と力強く語りました。
今大会でFIFA女子ワールドカップ6大会連続出場を達成したMF澤穂希選手(INAC神戸レオネッサ)は、「お互いに決勝で負ける気持ちは十分に分かっている。ワールドカップを取りたいのはどちらも同じ。笑顔で終れたらいい」と話しています。
日本対アメリカの決勝戦は、7月5日16時(日本時間6日8時)から行われます。
監督・選手コメント
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表)監督
我々が尊敬し、我々を成長させたくれたアメリカと再びFIFA女子ワールドカップの決勝で対戦できることは本当に光栄です。明日は両チームが女子サッカーの発展に寄与するような、素晴らしい試合になれば良いと思っています。アメリカの良さは、パワーも組織的な要素もあり、勝利への意識が高いところです。我々にはパワーはありませんが、技術、選手間の連係連動、切り替えの速さがあります。高いレベルで戦わなければなりませんが、これらの点では我々の方が相手より上だと思っています。精神面でも2011年大会時よりも強いチームができあがったと思います。明日はアメリカの応援の方が多いと思いますが、それをパワーに変えることができるチームになっていると思いますし、失敗を恐れることはありません。試合を楽しんで、日本からたくさんの応援があるということを忘れずに頑張ってもらいたいと思います。
MF #10 澤穂希 選手(INAC神戸レオネッサ)
良い準備もできて、心も体も整いました。チームのみんなもすごく笑顔が多くて、リラックスしている雰囲気がすごく感じられるので、良い方に向かっていると感じます。4年間積み上げてきたものがあると思うので、選手自体もすごく良い自信をもってやっていると思います。自分にとってはこれが最後のワールドカップと考えているので、本当に悔いなく全力で、出場機会のチャンスがあれば一瞬一瞬を楽しんで頑張りたいと思っています。
MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
勝つイメージしかしていません。先制点を取り続けているので、そこで自分たちのリズムにできればと思っています。ここに立って結果を出すことで、日本の女子サッカーがブームではなく、文化になっていく、そのスタートになると考えています。なでしこジャパンで戦う選手が女子ワールドカップ王者のエンブレムの付いたユニフォームを、これから4年間とその後も続けて着られるように、明日はまず、私たちがやらなくてはいけないと思っています。
GK #18 海堀あゆみ 選手(INAC神戸レオネッサ)
ここまできたら勝つしかありません。そのために良い準備をして、スタッフ全員とチームメイト23人で勝ち取りたいと思います。どんな闘いになるか、試合をやってみないと分かりませんが、しんどい時も良い時間帯も仲間全員を信じて戦って行きたいです。
DF #3 岩清水梓 選手(日テレ・ベレーザ)
アメリカとの決勝は相手にとって不足はありません。蹴ることもつなぐこともできるチームなので、全力でぶつかるだけです。連覇に挑戦しようとここまで来ましたが、最後までチャレンジャーとして戦って、もう一度世界の頂点に立ちたいです。
Jill Ellis アメリカ女子代表 監督
このために1年をかけて準備してきました。興奮していますし自信もあります。90分間フィジカルな試合はできませんが、チームバランスが良く、ドイツ相手にもボールを保持して早くつなぐこともできました。明日は両チームがボールを持とうとする試合になると思います。私自身は2011年当時チームスタッフではなかったので、過去よりも明日、この素晴らしいチームで優勝する機会を目の前にして、それがモチベーションになっています。レガシーを持つ素晴らしい2チームの対戦です。素晴らしい試合になると思います。
FIFA女子ワールドカップ カナダ2015
決勝
なでしこジャパン(日本女子代表) vs アメリカ女子代表
日本時間 7/6(月) 8:00 キックオフ(予定)
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