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JFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会 担当審判団報告

2019年01月17日

JFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会   担当審判団報告

JFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会の全試合の審判は全国9地域から集まった32名のU-18審判員が担当しました。48チームが全国の予選を勝ち抜いて鹿児島に集まったように、32名の審判員も地域/都府県で選考されたメンバーです。この大会で審判をすることを目指し、地元で学び・実践を重ねた結果、9地域から推薦されました。また、この32名の審判員で大会にのぞむにあたって全国から18名の指導者にも集まり、ピッチに立つ審判員が「試合のために全力を発揮できる」ようサポートをしていただきました。

【審判団の活動】
 集合前:審判員 ビデオレター等による事前準備。地域審判インストラクター web会議による事前研修。
 24日:集合 大会における役割・目的の確認
 25日:フィールドを活用したトレーニング・会議室での講義・開会式後のリスペクトワークショップサポート
 26日~29日:全試合担当(1人制審判)・試合終了後宿舎にて講義

インストラクターコメント

高橋武良 JFAインストラクター
全国から集まった32名の審判員と18名の審判指導者が、大会の審判を担当する「チーム」として「大会を成功させる」という目的をもって今大会に臨みました。審判の立場から「大会を成功させる」とは「どんなことなのか?」「審判員は何をすればよいのか?」「審判指導者はどんなことができるのか?」などの研修を、鹿児島に集まる前、大会前、大会期間中と積み上げながら、大会の全試合(87試合)に向かいました。チーム・選手はどの試合においても全力で相手に立ち向かっていました。このような試合において、1人制審判であっても主審としてしなければならないことは「フェアにプレーしている」ことを見極めることでした。審判員たちはフィールド全体に動き、プレーを見極める努力をするだけでなく、次のプレーでオフサイドの反則が起きないかも意識して動いていました。試合によっては縦に早い展開が多い試合やGKから一本でDFラインの裏にパスが送られる試合もあり、審判として判定が難しい場面もありましたが、審判員たちはできるだけミスが起きないように工夫をしていました。それぞれの試合の特徴を感じて審判をしてくれていたことを感じていただけたと思っています。

審判指導者は、自分がピッチに立つのではなくピッチに立っている審判員が良いパフォーマンスを発揮できるように、審判員の技術的な面だけなく、精神的なサポートも含めてアドバイスをしていました。難しい立場ですが「大会を成功させる」ために努力してくれたと思っています。29日の決勝戦を終え、審判チームとして「大会を成功させる」ために努力できたと感じて終わることができた大会でした。

参加者コメント

安河内亜実 U-18審判員(滋賀県所属)
今回の大会に参加し、プレイヤー、審判員共に全国レベルを肌で感じることができました。一戦一戦の緊張感や責任感は今までには味わったことのないものでした。しかし、どんな試合でも審判員は今回のような緊張感、責任感で試合に臨まなくてはならないということも気づくことができました。全国大会という子供達の夢が詰まったこの場所で審判員の1人として関われた事、とても誇りに思います。そして現状に満足せず今大会で見つけた課題を克服するためこれからも努力していきます。

平石暁史 地域審判インストラクター(北海道)
全国から集う32名の高校生、18名の地域育成担当インストラクター、さらにJFAインストラクターが、ひとつのチームとして5泊6日の時間を共有しながら、大会の成功のために役割を果たそうと力を合わせて過ごす6日間はとても貴重な経験となりました。私たちインストラクターの役割は、審判員を「支える」こと。試合後のフィードバックやアセスメントの方法に慣れている私たちにとって、はじめは、どう審判員を支えたらよいか、その方法を模索していました。しかし、若い審判員が次の試合にどう取り組んだらよいか、次に審判する場面にどうつなげたらよいかを考えるためのサポートをするということは、試合の反省ばかりでなく、次に向けた課題の設定を審判員自身に考えさせ、それまでに何をどのようにトレーニングすればよいかを導く、いわば「審判員のコーチ役」を担うイメージに最終的に到達することができました。何より目の前の高校生の審判員たちが、「もっとうまくなりたい」と向上心をもって私たちを頼りにしてくれたことが大きかったと思います。他地域の方々と意見交換することがたくさんできました。自分自身解決できないでいた審判指導に対する疑問をたくさんぶつけることができ、担当する審判員にたくさんかかわることができました。この経験を地域に持ち帰り、グラスルーツからワールドカップまでに至るまで、日本サッカーの発展に少しでも尽力できる審判員の育成につなげたいと思います。

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