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半田悦子監督(常葉大学附属橘高校)が大会の特性を語る(前篇)~第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会~

2017年12月25日

半田悦子監督(常葉大学附属橘高校)が大会の特性を語る(前篇)~第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会~

第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会が12月30日(土)に兵庫県で開幕を迎えます。今回は、元日本女子代表選手として活躍し、指導者転身後に日本サッカー協会(JFA)公認S級コーチを取得した半田悦子監督(常葉大学附属橘高校)に、高校年代の女子サッカーについて聞きました。

※このインタビューは11月24日(金)に実施しました。

――常葉大学橘は、中高一貫で選手を育成しているそうですね。

半田 そうですね。1学年10人前後で、今の2年生には3人いますが、高校から入ってくるのはだいたい1学年1人か2人です。マンモスチームではないので、学年を越えたチームづくりをしています。先輩後輩の壁がなく、先輩のこともちゃん付けで呼ぶくらい仲が良いことが特徴です。

――6年間かけての指導の方針はどのようなものですか。

半田 時間をかけて育てられるので、中学で基盤をつくり、高校に入ってからチーム戦術などの戦い方を土台に乗せていく、という流れです。もちろん毎年、特徴やレベルに違いがあるのですが、私たちのチームとして中高でやらなければいけないと思っているものには、ブレが出ないようにしています。具体的には、私自身も子どもの頃からやってきた「止める、蹴る、運ぶ」ということです。若い時に培ったキック、コントロール、ドリブルの技術は、時間が経っても残っていきます。その上に個性や戦術を乗せていくものなので、基本技術の向上は絶対にブレずにやっていこうとしています。

――勝利の重要性とのバランスの難しさはありますか。

半田 目先の勝利にこだわることはありませんが、例えば全国大会に行けるかどうかで重ねられる経験に違いが出てきます。だから、「これは勝たなければいけない試合」というものは要所で出てきますね。

――全国大会のような短期決戦独特の難しさもあるのではないでしょうか。

半田 トーナメントゆえの「負けたら終わり」というプレッシャーは、公式戦だからこそ体感できるものでもあります。日本一を目指してのギリギリの戦いで、必死にやるからこそ得られるものがあると私は思っています。だからこそ皆、高きを目指していると思うんですよね。そういう状況で力を出すためには、メンタル面も重要な要素です。

――もしかしたら、フィジカル以上にピーキングが重要かつ困難かもしれませんね。

半田 すごく良いゲームができたかと思うとそうではなくなったり、中学時代より低くはなるものの、高校生もすごく波があるんです。どうしても勝ちたいゲームにメンタルをいかに合わせるかというのも、監督の大きな仕事なのかなと思います。

――逆に、一度勝つと勢いに乗るという面もあるのではないでしょうか。

半田 前々回の大会でベスト8に進出した時はそういう感じでした。1回戦で、かなり強いと評判だった常盤木学園と対戦しました。勝たなければ次に進めないので、特に集中した初戦でした。結果として勝つことができて、勢いがついたのか、自信がついたのか。それが“若さ”なのかもしれませんね。

――想像以上のプレーが出たりすることもありますか。

半田 サッカーはチームプレーなので、1人や2人の調子が良いよりも、全体の雰囲気の方が結果を左右すると思います。出ている選手だけではなく、控えの選手、さらにはベンチ外も含めたものです。うちは全員一緒に試合に行きますから、全体の雰囲気がより大事だと思っています。

第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

開催期間:2017年12月30日(土)~2018年1月7日(日)
会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、しあわせの村(兵庫県神戸市)、神戸総合運動公園(兵庫県神戸市)
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