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届かなかった大会 ~女子オリンピック予選プレイバック 2000年シドニー大会~

2016年02月25日

届かなかった大会 ~女子オリンピック予選プレイバック 2000年シドニー大会~

今夏のリオデジャネイロ・オリンピック出場を目指す、なでしこジャパン(日本女子代表)は、出場権2枠をかけて、2月29日(月)から大阪市で行われるアジア最終予選に挑みます。女子サッカーが初めてオリンピックに登場した1996年大会から現在まで、過去5大会は、いずれも厳しい予選を戦ってきました。

ここでは、2000年のシドニー大会の最終予選を振り返ります。

1996年のアトランタオリンピックから導入された女子サッカーは、2000年シドニー大会でも実施され、前回同様、前年のFIFA女子世界選手権(現FIFA女子ワールドカップ)が予選を兼ねました。

参加国が4チーム増の16チームに拡大したため、4グループに分かれてグループステージを戦い、各組上位2チームが準々決勝へ進出、オリンピック出場権が与えられました。

日本は、1997年のAFC女子選手権で3位に入って、優勝の中国、準優勝の朝鮮民主主義人民共和国とともに出場し、カナダ、ロシア、ノルウェーと対戦しました。

代表DFで活躍し、後に主将も務めた池田(磯崎)浩美さんは、「オリンピックがどういうものか分からなかった。世界選手権自体が自分には大きなものだったので、オリンピックのことまで意識して戦えてはいなかった」と言います。

アメリカのサンノゼで行われた初戦のカナダ戦で、日本は前半32分に失点。64分に大竹奈美選手のゴールで追いたものの、追加点は奪えずに1-1で終了。中3日で迎えた第2戦は西海岸北部のポートランドでロシアと対戦。日本は前半29分に失点して前半を0-1で折り返すと、後半はロシアの猛攻に遭い、立て続けに2得点を許し、終盤にも2失点して0-5で敗戦。最終の第3戦に8強入りと五輪出場の望みをかけました。

その第3戦、中2日で西海岸からシカゴへ移動してノルウェーと対戦。日本は開始8分に先制を許すと、26分にはオウンゴールで失点、36分にも決められました。後半も61分に追加点を与え、0-4で敗れました。日本はグループステージを4位で終了し、オリンピック2大会連続出場は叶いませんでした。

池田さんは、世界と日本との差を感じたと言います。「いつも代表を背負って戦って、やるべきこと、できることをやっているつもりだった。北京五輪では修正する点、通用することが分かっていたし、どんな相手にも『勝てない』という意識にはならなかった。でも、この時は何をどうすれば勝てるのか分からなかった」と話しています。

五輪切符を得たのは世界大会優勝のアメリカ、中国、ブラジル、以下、ノルウェー、ロシア、スウェーデン、ナイジェリア、ドイツでした。

女子サッカー界の苦境

シドニーではこの8チームが2グループに分かれてグループステージを戦い、各上位2チームが準決勝へ進出。優勝はアメリカに延長で勝ったノルウェー、ドイツが3位決定戦でブラジルに勝って銅メダルを手にしました。

日本の女子サッカー界は、バブル経済の崩壊を受けて多くの支援企業がL・リーグから撤退や支援縮小を表明。1998年からの2年で6チームがリーグから退会する厳しい時代を迎えていました。

池田さんは、「いろいろな意味で女子サッカーがうまくいかない時期で、『自分たちのせいでこうなったのでは』という意識は、澤(穂希)選手も山郷(のぞみ)選手もすごく持っていたと思う」と話しています。その当時は「代表活動をやっているなかで、一番しんどかった」と振り返りました。

シドニーオリンピック予選(第3回FIFA女子世界選手権)メンバー

GK:#1 小野寺志保、#18 山郷のぞみ、#20 西貝尚子
FP:#2 山本里恵、#3 永留かおる、#4 中地舞、#5 酒井興恵、#6 仁科賀恵
#7 東明有美、#8 原歩、#9 内山環、#10 澤穂希、#11 大竹奈美
#12 磯崎浩美、#13 柳田美幸、#14 三井ともみ、#15 井坂美都
#16 小林弥生、#17 大松真由美、#19 安藤梢

女子サッカー アジア最終予選(リオデジャネイロオリンピック2016)

日程キックオフ(予定)対戦カード(会場)
2/29(月) 19:35 vs  オーストラリア女子代表(キンチョウスタジアム)
3/2(水) 19:35 vs  韓国女子代表(キンチョウスタジアム)
3/4(金) 19:35 vs  中国女子代表(キンチョウスタジアム)
3/7(月) 19:35 vs  ベトナム女子代表(キンチョウスタジアム)
3/9(水) 19:35 vs  朝鮮民主主義人民共和国女子代表(キンチョウスタジアム)

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