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タグラグビー

2010年06月10日

この日、中学生のトレーニングはサッカー以外のスポーツを学ぶために「タグラグビー」を実施
した。中学2・3年生にとっては、昨年以来2回目のチャレンジである。講師には、Jヴィレッジ
に勤務する植木氏にお願いした。植木氏は生粋のラガーマンで、競技活動のみならず、審判
員やタグラグビーの普及活動に尽力されている。

タグラグビーとは、ラグビーを基に年少者や初心者にも十分楽しめるように工夫された球技で
あり、プレーヤーの腰に巻いたベルトにつけたタグ(飾りヒモ)を取る事で、タックルの代わりと
しているのが特徴だ。

ボールを蹴ってはいけない、前に投げてはいけない、おまけにどこに転がるか分からない楕円
形のボール。普段とは勝手が違う状況に戸惑いながらもトレーニングはスタートした。横一列
に並びながらのランニングパス。始めはどうしてもパスを前方に投げてしまう場面が多かった
が、植木氏から「パスは隣の人と握手するように腕を出す」「ボールを持ったら前に進む」といっ
た基本的アドバイスを頂く。何回かチャレンジしていくうちに走るスピードも速くなり、左右に流
れるようなパスが回りだす。さすがに飲み込みの速い選手たち。いつの間にかラグビーらしく
なってきた。

慣れない手つきでボールを落とす場面も多かったが・・・

 
植木氏からアドバイスを受ける「パスは握手をするように」

 
少し練習した後、早速実践のゲームへ。まずはタグの付け方、取り方、試合のルールについ
て説明を受ける。

色とりどりのタグを取り付ける
 

タグの取り合い(森田vs小林コーチ)
 

いざ試合が始まると、なかなか思うように攻撃できない。ボールを保持する選手はタグを取ら
れないために後ろへ逃げる。しかも前方にはパスできないから、どんどんと後方に追い込ま
れ、しまいには苦し紛れに前方にボールを投げて反則。


 
どのように攻撃したら得点が生まれるか。サッカーとはルールが違うためゲーム展開方法も
異なることに気付き出す。そこで自分たちで作戦(ゲーム展開方法)を考え出し、話し合いを
始め出した。試合状況を分析し、改善のための方法論について討論していく。ここでもコミュニ
ケーションスキルで養っている力が発揮されているのを感じた。


 
植木氏からの「タグを取られてもいい4回を使っていかに前に進むか」「ボール保持者の自己
犠牲精神が大切」「全員でボール保持者をフォローし続ける」というヒントも活かしながら、次第
にいわゆるラグビーらしい試合様相に近づき、得点の機会が増えていった。







得点にいたる攻撃を良く観ると、ボール保持者をフォローしパスを受けて越えていくような後方
からのダイナミックな関わり、ドリブルorパスの2つの選択肢を作り相手を困らせながら突破す
る場面があった。どこか我々が日常トライを続けているテーマと一致しないだろうか。



終了後の選手の振り返りコメントにも「前にパスを出せないのが難しかった」「作戦を考えたこ
とにより成功に繋がった」「全員攻撃・全員守備が大切」「後方からの関わりが大切」「パスの
精度が大切」など、日常の試合後に聞いているような言葉が多かった。そして「サッカーに通じ
る要素が多かったし、学ぶことが出来た」とも。サッカーとタグラグビー。競技方法こそ違えど
も、もとは同じボールゲームから派生している。フットボールとして相手を攻略するための共通
する要素を、タグラグビーを楽しむ中から学んだ気がする。

最後に忙しい時間の中、タグラグビーの楽しさや、サッカーに通じる要素を学ぶ機会を作って
いただいた植木氏に、この場を借りて感謝申し上げたい。

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