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作陽と昨年優勝の藤枝順心が決勝に進出 第29回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

2021年01月08日

作陽と昨年優勝の藤枝順心が決勝に進出 第29回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

第29回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は1月7日(木)に準決勝が行われ、決勝へと進む2チームが決まりました。

準決勝第1試合

岡山県作陽高校 2-2(前半1-0、後半1-2、PK4-3)大商学園高校

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岡山県作陽高校(中国1/岡山)は序盤からボールを動かしますが、なかなか大商学園高校(関西1/大阪)のゴールには近づけません。守備陣形を素早く左右にスライドさせる相手に手を焼き、逆に速い攻撃でゴール前まで進出される場面もありました。それでも前半アディショナルタイム、右サイドからボールが左サイドへと動くと、走り込んできた左サイドバックの本多実夏子選手がエリア内で1人をかわしてシュート。GKに弾かれたボールを中野琴音選手が押し込み、作陽が先制して前半を終えました。

ハーフタイムを挟み、試合の流れが変わります。岡久奨監督に「これで終わっていいのか」と発奮を促された大商学園が反撃に転じます。それまで受け身でしたが、全体が前に出るようになります。すると後半開始から6分後、北岡梨愛里選手が高い位置でのボール奪取から始まる攻撃でパスを受けると、ゴールまで25メートル近い距離からシュート。これが見事に決まり、反撃ののろしを上げました。同点となり勢いに乗った大商学園は力強くボールを前線に送るようになり、60分にはポストプレーから宮本妃菜里選手がミドルシュートを決めて、ついに試合をひっくり返しました。

追う形になった作陽ですが、ベンチも選手も「前向き!」と声を出し続け、懸命のプレーを続けます。前半途中から選手の配置を変えるなどして「選手が前を向いてプレーする状況をつくり出そうとしていた」と池田浩子監督が話した通り、攻守にわたり再び戦う姿勢を打ち出します。すると83分、なかなか通らなかったサイドからのボールが大商学園ゴール前でこぼれたところを江崎世来選手が押し込み、残り7分で追いつきました。突入したPK戦でもギリギリの戦いとなりましたが、阿部千優選手のセーブなどで勝利。作陽が3大会ぶりに決勝進出を果たしました。

準決勝第2試合

藤枝順心高校 2-0(前半1-0、後半1-0)帝京長岡高校

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初の準決勝進出を果たした帝京長岡高校(北信越1/新潟)が、ディフェンディングチャンピオンの藤枝順心高校(東海2/静岡)に挑みました。つるべの動きのように最終ラインやサイドハーフが連動し、ボールサイドに人数をかけてサイドからの突破を狙うと、8分にはこの試合で初のCKを獲得。右CKにファーサイドから走り込んだ宮嵜彩菜選手がうまく頭で合わせましたが、これはGK正面を突きました。

試合はセットプレーで動きました。20分、藤枝順心のCKは左からのボールは弾かれたものの、こぼれ球を木許和心選手がボレーシュート。豪快にゴールネットを揺らしました。先制した藤枝順心は後半、「相手は2トップだし、前半はワイドのポジションで起点をつくられていたので、数的にこちらも人数を増やすために」(多々良和之監督)と、フォーメーションを3バックへと変更。前線や中盤でのプレスが、さらに激しさと効果を増していきました。すると61分、右からの展開で木許選手がゴール左へ鋭く縦に出てボールを呼び込むと、エリア内から送ったパスを走り込んできた堀真綾選手がダイレクトシュートを放ち、ゴール右に追加点を決めました。

帝京長岡もパワーのある小林砂璃選手を前線に送るなど、打開の道を探ります。シュート本数も、試合全体で藤枝順心と同じ7本を放ちました。それでも、最後までまったく攻守に足が止まらず、勝負どころを逃さない藤枝順心が、今大会いまだ失点がないまま連覇の懸かる決勝へと駒を進めました。

監督・選手コメント

岡本亜子 選手(岡山県作陽高校)
相手の大商学園は強豪で、苦しい時間の方が長かったのですが、そこで誰も諦めずに戦えたことが良かったと思います。試合の途中でサイドバックからサイドハーフに上がったのですが、あの時間帯はセカンドボールを奪えることが多くなっていたので、私が前向きになってセカンドボールを拾い、前へのフィードを増やそうと思ってやっていました。今日の試合では自分たちの得意な形に持っていくことができなかったので、決勝では前線からのハイプレスと流動的な攻撃をもっと使って、練習してきたサッカーを最後まで出したいと思います。

岡久奨 監督(大商学園高校)
悔しい、の一言ですね。雰囲気にのまれて少し緊張していたのか、前半は引き気味になって積極的なプレーが少なくなっていました。ハーフタイムにはセカンドボールをまず拾おうといったことも伝えたのですが、戦術的なことよりも気持ちの部分の話を多くしました。気持ちを切り替えて前半とは動きが変わり、逆転もできたのですが、最後にちょっとした隙があったのかなと思います。それでも、選手たちはよくやってくれたという気持ちがあります。

柳瀬楓菜 選手(藤枝順心高校)
初戦からすごく厳しい試合が続いて思うような試合運びができない中、ここまでしっかり勝ち進んできたことには、自分たちの試合を通じての成長を感じます。強みであるハイプレスや奪われた後の切り替えはどの試合でも徹底していて、そこだけはどこのチームにも負けないようにしています。決勝では1回戦で作陽に負けた同じ静岡の常葉大学附属橘高校の分もしっかり戦いたいし、目標としている連覇を達成できるようにチーム一丸となって、しっかり試合を楽しんで勝ちたいと思います。

松野智樹 監督(帝京長岡高校)
毎試合立ち上がりに先にチャンスがあり、この試合でもそこで確実に先制点を取りたいところでした。こちらは得意のCKで決められず、相手はセットプレーで確実に決めてきました。もう少し落ち着いて自分たちの距離感で、普段やっているプレーをする時間を増やしたかったのですが、後手を踏み続けて流れを変えられませんでした。順心さんのサッカーのレベルを勉強させてもらいました。選手は持ち味を常に出して、出場3回目でベスト4の舞台まで連れてきてくれました。苦しい状況で私自身が何も変えてあげられず悔いが残りますし、今後への課題でもあると思います。

第29回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

大会期間:2021年1月3日(日)~2021年1月10日(日)
大会会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市)

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